値下げを求められると、つい折れてしまう。強く出られると、言い返せなくなる。そんな経験ありませんか?
 実は、それは性格の問題ではなく、「交渉スタイル」を知らないだけかもしれません。 

ウォートン・スクールの教授G・リチャード・シェル氏の『Bargaining for Advantage』が、関係を壊さずに有利な結果を得るための考え方を教えてくれます。


「交渉は苦手」と思い込んでいた現実 

「もう少し安くなりませんか?」
そう言われた瞬間、頭が真っ白になる。 
私もそうでした。相手に嫌われたくなくて、条件をのんでしまう。あとで「なんであそこで折れたんだろう」と後悔する。
私は交渉に向いていないんだ、と思っていました。 

でもこの本を読んで、その考えが変わりました。
問題は私の性格ではなく、自分のスタイルと相手のスタイルを理解していなかったことでした。


交渉には「スタイル」がある

 著者のG・リチャード・シェル氏は、ウォートン・スクールで交渉学を教える人物です。
彼が本書で示しているのは、人にはそれぞれ得意な「交渉スタイル」があるという考え方です。
スタイルは、次の2つの軸で整理できます。 
・目標:自分の望む結果をどれだけ重視するか 
・関係:相手との関係をどれだけ重視するか
 
この2軸の組み合わせで、一般的に次のようなタイプに分けられます。
・競争型:勝ちにいく 
・協調型:相手に合わせる 
・回避型:衝突を避ける 
・妥協型:真ん中で折り合う
問
・題解決型:双方が得をする道を探す 

私は、完全に「協調型」でした。
関係を大事にするあまり、自分の目標を後回しにしていた。だから、毎回折れてしまっていたんです。


勝負は「テーブルに着く前」に決まる

この本でもう一つ、衝撃を受けたのが「準備」の重要性です。 
多くの人は、交渉の場で何を言うかばかり考えます。
でも著者は、交渉の結果の多くは、始まる前の準備で決まると説明しています。
準備で押さえておきたいのは、次の3点です。 
・目標:何を得たいのか、理想と最低ラインを決める
・代替案:合意できなかったとき、他にどんな選択肢があるか 
・相手の分析:相手は何を求めていて、どんなスタイルか 

代替案があれば、「ここまでなら受けるが、これ以上はやめる」と決められます。 
私はこれを読んで、「ああ、だから折れてしまっていたのか」と腹落ちしました。
代替案も最低ラインもないまま臨んでいたので、その場の空気に流されていたんです。


相手のスタイルに合わせて、進め方を変える 

そしてもう一つ、重要なのが「相手を知る」ことです。 相手が競争型なら、結果や数字を重視して話す。相手が協調型なら、関係づくりを大切に進める。
 スタイルに合わせて進め方を調整すると、無駄な衝突を避けながら、合意に近づけます。

 そのために役立つのが、質問です。
相手が何を求め、何を心配しているのかを質問で聞き出す。この情報が、有利な条件を引き出す材料になります。 
私も、「自分の主張をどう通すか」ばかり考えていました。
でも、相手の関心を知ることで、双方が納得できる着地点が見えやすくなるんです。


まとめ:関係を壊さず、有利に進める3つの視点 

もしあなたが、「交渉が苦手で、つい折れてしまう」と悩んでいるなら、この本を読んでみてください。 
交渉は才能ではなく、理解と準備で上達するスキルです。 
・自分の交渉スタイルを知る 
・目標・代替案・最低ラインを、事前に決めておく 
・相手のスタイルを見極め、質問で情報を集める 
この3つを意識するだけで、あなたの交渉は確実に変わります。

私も、まだまだ道半ばです。でも、この本を読んで「交渉は苦手ではなく、知らなかっただけ」と思えるようになりました。
あなたも、ぜひ試してみてください。


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