映画「芙蓉鎮」運命に抗う、ひとつの愛の物語 | ほくとの気ままなブログ

ほくとの気ままなブログ

ブログの説明を入力します。

運命に抗う、ひとつの愛の物語

 

映画「芙蓉鎮」

 

 

1987年 中国 164分

 

<監督>

謝 晋

<キャスト>

●劉暁慶(リウ・シャオチン(胡玉音):

映画の主人公。文化大革命の政治的混乱に巻き込まれる若い女性。

●劉利年(黎桂桂):

玉音の最初の夫。

●姜 文(チアン・ウェン)(秦書田):

玉音と恋に落ちる右派「ブルジョアジー」

赤いコーリャンや宗家の三姉妹などにも出演しています。

●徐松子(李国香):

芙蓉鎮の政治運動を取り仕切る党員。

●祝士彬(谷燕山):

芙蓉鎮の幹部。復員軍人で玉音をサポートする。

 

<内容:ネタバレ注意>

 

1963年春。湖南省の南端にある小さな町・芙蓉鎮では市が立つ日で街は賑わっていた。

 

 

中でも米豆腐を売る胡玉音(劉暁慶)の店は大賑いだった。

 

 

国営食堂の女店主・李国香(徐松子)は胡玉音の店の繁盛をにがにがしく思っていた。李国香は解放戦争を戦いぬいた米穀管理所の主任・谷燕山(鄭在石)に米の特配をたのむがなかなか相手にされなかった。それでいて谷燕山は胡玉音には米豆腐の原材料の屑米をまわしていた。

 

胡玉音は夫と二人で家畜のえさにしかならない屑米を夜遅くまでかかって臼で挽き、おいしい米豆腐づくりに精出した甲斐あって、王秋赦(祝土彬)から土地を買い店を新築するまでになった。

 

ところが、政治工作班長に昇格した李国香が早速、この店に目をつけ、資本的ブルジョワジーの典型として店に乗り込んできた。そしてこのことが契機となって胡玉音は家も没収され、夫も殺されてしまった。

 

瘋癲」という生き方~映画『芙蓉鎮』に見る文革期中国知識人の ...

 

1966年春。文革の嵐が吹き荒れて、状況は一段と厳しくなった。李国香までニセ左派として逮捕され、胡玉音は街きってのインテリでありながら右派の烙印を押され〈ウスノロ〉と呼ばれる秦書田とともに、さらに厳しい批判の対象にさらされていた。

 

 

彼らに変わって無教養の王秋赦が党支部の書記に昇格し贅沢三昧の暮しをしていた。

 

瘋癲」という生き方~映画『芙蓉鎮』に見る文革期中国知識人の ...

 

やがて李国香はコネを生かし復権し、胡玉音と秦書田は来る日も来る日も石畳を掃除するという処罰を課せられた。

 

 

最初は口もきかなかった二人だが、胡玉音が秦書田の本当の気持を知るようになり、二人は自然にひかれ合うようになった。

 

 

そして胡玉音が妊娠。秦書田が王秋赦に二人の結婚のゆるしを願い出るが、裁判所から秦書田は10年の刑、胡玉音には3年の刑がいい渡たされてしまった。

 

1979年、悪夢のような文革がようやく終り、胡玉音は没収された家などを返され、秦書田も名誉を回復されて芙蓉鎮に帰されることになった。

 

 

刑の途中で胡玉音が生んだ長男・谷軍と彼女の待つ家に戻った秦書田は、家族で再び米豆腐作りに精を出すようになり、昔のように店は大繁盛した。

 

ぬけ目のない李国香は省の機関に栄転し、革命のお先棒をかついできた王秋赦は気がふれてしまった。

 

(映画。COM)

 

**********************

 

 

少し前に映画「紅いコーリャン」に頂いたコメントの中に、ブロ友のパインさんが書かれていた内容。

初めて観た中国映画のこの作品に、強い衝撃を受けたとのこと。

紅いコーリャンにも出演している、姜 文が今作品にも出演。そして時代背景も似ている。

断然興味が出て初鑑賞しました。

 

激動の時代、

その中でも体制になびかず生きるもの、

体制につくもの、

また時代が変わると180度生き方を変える者、その変化に放浪され自滅する者、

凄まじい人間模様を見ることができました。

 

 

文化大革命という激動の時代からその後にかけ、時代に翻弄されながら生き抜いた女性の物語。

時代の波に抗う愛と尊厳の物語

 

 

いやぁ~なかなかインパクトある作品でした。

また当時の中国の田舎の生活を感じることができ、その時代の政治に左右される市井の人々の生活も垣間見ることができる作品でした。

 

 

社会構造と権力の視点

この映画は、個人の運命が国家の大きな動きに翻弄される様子を描いています。

胡玉音の人生は、政治の波に飲み込まれながらも、彼女自身の尊厳を守ろうとする姿が印象的です。

特に、李国香のキャラクターは、権力を持つ者の心理を象徴しており、彼女の選択が持つ皮肉な側面が観客に深い印象を残します。

 

 

 

ジェンダーと女性の生き方

胡玉音と李国香という対照的な女性像を通じて、映画は女性の社会的立場について鋭く切り込んでいます。

胡玉音は伝統的な価値観の中で生きる女性として描かれますが、李国香は権力と恋愛の間で揺れ動く存在です。彼女の野心と葛藤は、時代を超えてある意味共感できるものがあります。

 

映像美と象徴的なシーン 

映画の映像美も見逃せません。

芙蓉鎮の風景は、時代の変遷とともに変わりゆく人々の運命を映し出し、胡玉音が米豆腐を作るシーンは、彼女の勤勉さと生きる力を象徴する重要な場面です。

 

 

『芙蓉鎮』は、政治の嵐の中でも人は愛し、希望を持ち続けることができる、というメッセージを伝えていたのではないでしょうか。

 見応えある作品でした。

 

5点満点中3,7

(画像全てお借りしました)

 

 

 

(おまけ)

この映画は中国湖南省湘西トゥチャ族ミャオ族自治州永順県の鎮の1つ王村鎮をロケ地に撮影されたが、これにより有名になった王村鎮は2007年、名を芙蓉鎮 に変更したようです。

素敵な場所ですね。

 

鳳凰古城

 

undefined