ジョージア(グルジア)映画祭
映画「ケトとコテ」
1948年 ソビエト 90分
2010年制作短編ドキュメント併映
<監督>
ヴァフタング・タブリアシュヴィリ、シャルヴァ・ゲデヴァニシュヴィリ
<キャスト>
メデア・ジャパリゼ、
バトゥ・クラヴェイシュヴィリ
<内容&:感想>
先週土曜日横浜シネマリンでジョージア映画祭が開催されていて、今作を選んでの鑑賞。
トークショーもあったので、選んだ次第でもありますがw
第二次世界大戦後に作られた
ジョージ初の絢爛豪華なミュージカル映画。
純粋なケトと歌が大好きなコトが結婚を成就されるまでを描いた作品。
金持ち商人の娘ケトを独身貴族(公爵)と結婚させて名誉を手に入れようとするケトの父親。
それを後押しする老婆。
そしてその老婆と相対するもう一人の老婆(ヘヌマ)は、ケトの恋人を後押しして二人を結婚させようと色々策を考える。
そしてなんとあろうことか、独身貴族はケトの恋人であるコテの伯父なのです。
相関関係大丈夫ですよね?Ww
伯父は名誉はあるものの借金まみれで明日にでも館を手放さなくてはいけないような金欠状態。
それぞれの思惑が入り乱れての人間模様。
これはひと悶着ありそうですね。
登場人物の中で、金持ち商人に使える従者2人がちょっとスットボケでおちゃらけた感じ。
でも、要所要所でいい仕事します!
また謎の声楽隊のグループが突然と現れるw
主人公と、どのような関係なのか良くわからないのですが、二人の恋のアシストをするのです。
ジョージアの伝統衣装なのでしょうか?
独特のきらびやかな衣装(ただし映像はモノクロです)男性はみな髭を生やしているのも特徴的でした。
劇中に流れる歌は、どちらかというとオペラ・・・それを少々劣化したような感じw。
そして恋の歌はまぁ、歯の浮くような内容。
「あなたに愛を語るために、私は生まれてきた!」のような感じですww
色々と制約もあった時代のなかで作品つくりは大変だったのではないかと思います。
なんたって、あのスターリンの大粛清時代ですから><、
今観ると一昔二昔古臭さは仕方がないのでしょうが、当時としてはみな笑いそして恋の歌にうっとりしながら、またケトとコテの行く末にハラハラドキドしながら銀幕に視線を浴びていたことでしょう。
昭和の初めの頃浅草が映画で活気があって、スクリーンではエノケンの活躍に観客がヤンヤヤンヤの大喝采を浴びせていたころのような印象を受けました。
あっ、私はそのころ当然生まれていませんですがw
舞踏会のようなシーンがでてきますが、民族衣装カラー作品だったらどんなにあでやかだったかと想像してしまいました。
上映後のトークショーで聞いたのですが、この映画はあのスターリンが、大戦後の国民を元気づけるために明るく楽しいミュージカル映画を作りなさいと指示した国策映画だったようです。
ケトとコテは民衆に支持される人気者。
公爵も大富豪も権威主義の枠組み。
うまく社会主義的なドラマに仕立てようとはしています。
スターリンは作品の出来に大満足。
ただし映画を観たものがあまりにも帝政ロシア時代の暮らしが、とても幸せのような感じさせてしまうのを恐れて、上映禁止にしたよう。
ただしジョージアのみで上映が許されたようです(ここの部分は、もしかしたら私がトークショーで聞き間違えているかもしれませんので、知っている方いましたら訂正してください)。
ジョージア映画祭は数多くの映画を紹介していました。やはりハリウッドの映画とは異なりますし、また大きなくくりでいえばソビエト映画!けっこう知らないだけで秀作はありそうです。
**************************
当日上映後に、ジョージア文化研究家でもあり岩波ホールで勤務していた、はらだたけひでさんのトークショーもありました。
はらだたけひで(原田丈健秀)1954年東京生まれ、絵本作家。1989年絵本第一作「ポアシュラル先生」で産経児童出版文化賞入賞。1992年「フランチャスコ」でユニセフフ=エズラ・ジャク・キーツ国際絵本画家最優秀賞受賞。主な作品に、絵本では「大きな木の家ー私のニコ・ピロスマニ」「こころには森があるーパシュラルせんせいのはるかなる旅」など。
1975年より2019年2月まで岩波ホール勤務
先ほどの上映禁止の事や、粛清で恐れられていたスターリン(グルジア出身)は当時のグルジアの映画監督は一人も粛清しなかったなどけっこう映画関係には寛大だったようです。
色々と興味深い話しをしていただいていましたが、なにせ限られた時間が30分。
ご本人も話したりなかったようですし、こちらももっと聞きたかったですねw
ケトとコテ上映前に、5分くらいだったでしょうか短編映画が上映されました。
野外上映の様子を記録した短編映画。
山深い山村に映画を上映するキャラバンがきます。
村の空き地に仮設のスクリーンを設営。
上映時間、老若男女が集まって映画に集中する姿。最後はキャラバン隊が車に乗って帰路する姿を、村の若者の一人が八ミリ?で撮影する姿で終わっていました・・。
映画を観る、楽しむ、本来の姿、原点を思い出させてくれたような気もしました。
(おまけ)
ジョジアはワイン発祥の地ともいわれています。
また先場所不調で休場してしまった、関取栃ノ心でも有名
スターリンも出身また過去に記事アップした映画「ざくろの色」のセルゲイ・パラジャーノフ監督もグルジアのトビリシ出身です。
5点満点中3.3










