こどもはイキイキ
おとなはワクワク
より安心な保育環境を
こども環境アドバイザー 瀬野博昭 です
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一斉ありきの保育に
疑問を抱くきっかけをくれた事例
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運動会に向けて取り組む「竹馬」
5歳児 ゆうとくん(仮名)
5歳児クラスになると
運動会に向けて竹馬に取り組む
そんな”ならわし”がありました
”ならわし”なので
5歳児担任は疑いようもなく
竹馬にどのように取り組むか
取り組ませようか
毎年のように頭を悩ませます
なぜなら
必ず言っていいほど
やりたがらない子が
少数いるからでした
その年は”ゆうとくん”
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小柄なユーモア人
活発で身体は効く方
いつも仲間と群れている
我が道を行くタイプ
細かな作業は苦手
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竹馬の取り組みが始まると
ほとんどの子が手に取ってみる
コツを掴める子は
その日のうちに一歩が出て
「みてて!」と弾んだ声がとぶ
ゆうとくんもはじめは手に取り
何度か足をかけるも後ろへ落ちてしまう
日に日に上達する子が増え
ゆうとくんとの差が明らかにひらき
徐々に表情が曇っていった
そして
ゆうとくんは竹馬を
手に取ることすらしなくなった
運動会が目前に控えても
ゆうとくんの様子は変わらない
仲間が竹馬に向かっている時は
ポツンと1人で佇み
そうでないときは
いつものように仲間と
楽しそうに過ごす
そしていよいよ
竹馬に乗れないのが
ゆうとくん一人だけになる
”本人もきっと乗りたいと思っているはず!”
”仲間からの誘い掛けなら応じてくれるはず!”
そう思った私は
ゆうとくんと仲の良い子に
「ゆうとくんに竹馬しようって誘ってみて」
「運動会で乗れなくなっちゃうよって」
と声掛けをお願いした
すると
竹馬を持ってきて何度か挑戦するものの
気持ちが続かず止めてしまう姿
その後も
仲間からの誘い掛けがあるものの
本腰を入れてやってみる様子が見えず
次第に私の気持ちにも
苛立ちを覚えてくるようになった
そしてついに
「せっかく仲間が誘ってくれいるのに
なんでやろうとしないの?!」
「運動会で乗れなくなるよ!」
「今持ってきて!練習するよ!!」
と私が強いてしまった
そこから
私とゆうとくんの特訓が
始まっていった
おとなに「やるよ!」と言われれば
やるという選択肢以外なく
結果的にその積み重ねが功を奏し
乗れるようになっていった
しぶしぶだった表情も
次第に明るく弾むようになり
仲間と一緒に竹馬を乗り合う姿も
みられるようになっていった
そして運動会当日
ゆうとくんは見事に竹馬を乗る姿を
披露することができた!
全員が竹馬を乗るという
クラスの目標も達成することができ
私も安堵したのだった
が…、
ゆうとくんは運動会後
一切!竹馬を乗りませんでした
運動会後も
「もっと高くしたい!」と
竹馬に向かい続ける子もいるなか
ゆうとくんは全くです
仲良しの友だちとじゃれあって
いつものゆうとくんらしい姿
むしろ
縛られるものから解放されて
イキイキしてみえる
その様子を見せつけられ…
ゆうとくんにとっての竹馬は
私に付き合ってやっていただけだった?!
達成感を感じていたのは
自分だけだったのか?!
だとしたら
自分はゆうとくんから
時間を奪っただけではないのか?!
保育士ってなんだ?
担任って?
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自分の保育観が
ガラガラと崩れ落ちる音が
聞こえたようでした
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こどもの中から自然と湧き上がる
”意欲”
”やってみたい”
こそが大事なのではないか?
その
”やってみたい”
に没頭することで
我々おとなが
決して導けない領域に
こども自ら辿り着けるとしたら
その舵取りは
こどもたちに
任せるべきではないのか
おとながきっかけを与えることで
経験できることも
意味はあると思います
しかし
そちら側に偏り過ぎては
いけないと思うのです
予測不能な時代を
生きていかなければならない時
自分で考え・決断・行動する力のもとが
こども達の中に宿っていないといけません
その力のもとになるのが
”意欲”
”やってみたい”
なのだと思います
今その思いを
どれだけ大事にしてあげられるか
そこに注力することが
我々おとながすべきことなのでは
ないでしょうか
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あなたはどう思いますか?
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次回は
こどもの側に立って保育を見直した事例
についてお伝えしたいと思います
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こども環境アドバイザー 瀬野博昭
2024年4月こども環境学会認定
「こども環境アドバイザー資格」取得
今現在は
保育士歴23年の経験値と
10年目になる保育環境整備の実践をもとに
山形をはじめ
北海道、青森、岩手、千葉、東京
富山、愛知、奈良、熊本の
27施設+2団体の方々と
保育環境整備や職員研修を通して
関わらせて頂いています
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