幸運だった出会いのおかげ | マスコミに取材される方法

マスコミに取材される方法

新聞社とTV局に21年。PR会社に1年。その経験でプレスリリースの発信とマスコミ登場をサポートします。

 

丁寧なメッセージをいただいたあなたに。

返信に代えて記事を書きます。

あなたへの返信になりながら、

大勢の人にとって普遍の話として

受け止めてもらえるようなエピソードを。

 

ママゴトのようなカレー作り

 

私は幸運でした。

出会った人に恵まれた人生でした。

 

小学校4年の春。

大学を出たばかりの教師が担任になりました。

私を含めてクラス全員に愛を注ぎ、

毎日が熱血指導でした。

 

授業態度が悪いとチョークが飛んで来ました。

時々、大切な万年筆も飛んで来ましたが、

万年筆はすぐ拾いに来るという

ユニークな先生でした。

 

私たちとの距離がとても近かった。

誰かがふざけて「安月給なんでしょ」と言うと、

先生は「そうなんだよ」と笑い返して、

クラス全員が心配しました。

 

ある日曜日。

私を含めて男女数人で

先生のオンボロアパートに押し掛けました。

風呂無し。トイレと台所は共同。

窓の無い6畳間。

安月給を心配する「本気度」が増しました。

 

昼食にカレーを作りました。

小学校4年ですから、

ママゴトのようでした。

 

 

玉ネギや人参、ジャガイモを切り、

ルーを入れて完成だと思ったら…。

ルーが少なすぎてユルユルで…。

 

女の子が「小麦粉を入れよう」と提案し、

先生に聞くと「男の独り所帯に小麦粉は無い」。

 

先生に向かって全員が大人じみて

「小麦粉は自炊の基本じゃないの?」

そうしたら先生はしんみりと

「そうだよ…ね」

 

教室とは違う先生の姿に全員の気持ちが一つに。

カレーの完成に燃えました。

 

その直後。

オンボロアパートの流し台で

学校で人気の女性教師を見掛けました。

 

私たち「あの先生も同じアパート?」

先生 「そうだけど…。ダメ、ダメだよ」

私たち「小麦粉を借りるだけだから」

先生 「ダメだって。それに…持っていないかもしれないし」

私たち「そんなの聞いてみないと分からないよ」

 

女性教師は気軽に小麦粉を貸してくれました。

カレーの完成です。

 

窓無しの6畳に

美人先生も招いた昼食会は

皿もスプーンもバラバラで、

すし詰め状態でしたが笑いっ放しでした。

 

隣町の温水プールへ

 

ある日曜日は

先生とクラスの希望者全員でバスに乗り、

隣町の温水プールに出掛けました。

 

 

先生はクラスを4つに分けて、

リレー対抗戦を始めると言います。

 

私は泳げませんでした。

誰かが私を指さして

「荒川君は泳げないんです」と言ったら、

先生が私を抱き抱えてプールに放り込みました。

 

「荒川!やればできる!」

 

今なら児童虐待と言われるかもしれません。

でも、先生は違ったと分かっています。

一緒にプールに飛び込んで支え、

少しの恐怖を私に与えながら、

生きる上で大切な「泳ぎを覚えるのは今だ」と

言いたかったのでしょう。

 

リレーのメンバーから外してもらい、

底の浅い別のプールで必死に練習しました。

周りにはクラスメートが何人もいて

「荒川、がんばれ。こうしたらいいよ」

その日のうちに泳げるようになりました。

 

泳げるようになったと知った先生は

涙を浮かべて「良かった」を連発しました。

 

温水プールから帰るバスの車中。

親に報告したくてワクワクしました。

 

相手のために、愛をもって


教育と言うと大げさかもしれませんが、

人に教える時の大切な点も学びました。

 

相手のために提案する。

愛を持って接する。

自分の事のように考える。

責任範囲を広くする。

 

その先生は箕島(みのしま)先生。

43年前の担任ですから、

既に定年になったはず。

 

私たちが中学1年の時。

箕島先生と美人先生は結婚しました。

きっと私たちが「縁結び役」だったと思います。



元新聞記者、テレビ局デスク

メディアコンサルタント・荒川岳志

 

 

 

 

 

 

 

 

著書です。

マスコミに上手なアプローチを。

新聞に必ず取材されて記事になるたった一つの方法/太陽出版
¥1,620 Amazon.co.jp