電話の向こうは何とかという出版会社だと名乗っている
普段からどんな営業の電話でも頭ごなしに切る事はせず
ひと通り話しを聞くようにしている
どんな会話からでも学ぶポイントはある
この時も始めは「芸能人を連れてって取材をして記事にするからお金下さい」的なお話なのかと思ったけど
どうやら少しちがう。。。
会って話しを聞いてほしいと言われ
一番近くて週明けの月曜日で来社の約束をする
電話を切りどんな出版会社だろうとウェブで検索しながら
フェイスブックで上記の出来事を記事に投げる。
アマゾンでの販売実績も有り、
いかがわしい会社ではないみたいだ。
仕事のこと、会社のこと
お葬式と人の生きる価値に対する想いを書いてくれるのは嫌な事ではない。
ただ、
今までうちの会社が書籍で取り上げられて来たように
「誰か第3者がうちの会社の事を書く」のならいいんだけど
「僕が僕の想いを書く」のは抵抗があるな。。。
俺様本にならないだろうか。。。
まあ、その辺もあって詳しく聞けばいいやと
軽く考えながら迎えた月曜日
さくらホールではお葬式の施行があったので
来社された担当さんと近所のカフェでお話しをお伺いする事に

「はじめまして♪」から始まった2時間に及ぶ会話
担当者さんの話しの上手さに時間の経つのを忘れさせられ
あっという間の2時間
趣旨は
執筆者として終活本を一冊書いてみませんか?
原稿用紙何枚分だったろうか
120枚から150枚位って言ってたかな?
新書(B6)サイズで200ページくらいのボリュームを
5章~6章程度にまとめて欲しい
なぜそんな話しが僕のところにいきなり??
そうお伺いすると
まずその出版会社は基本的にかの有名な超大手書籍通販サイト限定で出版販売している会社で
今回の終活も母体からテーマを与えられ執筆者を探して一冊の本にするとの事。
色々検索していて僕のブログに辿り着き
僕のお葬式に対する想いや
それにまつわる人への想い
世の中への想い
そんな記事に共感し連絡を下さったとの事
ここまで聞いてもまだ若干抵抗がある
市場、社会から求められて執筆するならいいけど
今の時点ではそれも違う。。
そもそも本なんて成功した人が書くもんだと思うし
本を書いて事業が広がり本業が疎かになっている人も知ってる。。。
ただ、
やってみた事がない事には挑戦してみたい気持ちもある。。。
そもそも本に書く内容は今までのブログに書き貯めている
それを系統立てて章別に組み立て
想いを載せれば原稿は書ける
ブログでは好き勝手書いてても
紙で出版するには使う言葉や表現も制約を受けるけど
そのへんの校正もしてくれるとの事
要約してメリットは
広く全国に速水葬祭を知ってもらえる(宣伝になる)
今のアナログ活動でも宣伝ツールとして使える
本来業務の幅(葬儀の依頼)が広がる
講演依頼が増える
印税が入る
アマゾンからの受注製本なので初版売り残りリスクがない
検索ワードで上位に上がってるテーマの本を出すので外れない
自署出版だけど俺様本にならないように校正する
などなど...
確かに以前、フリーラーターの高橋繁行さんが
「読まずに死ねるかお葬式の研究」で当社を書いてくれた時は

全国から問い合わせの電話が届き
「本を見て」とお葬式の依頼も少なからず増えた
昔の話は置いておいて
逆にデメリットは
ファンも増えるが苦情や反対意見も湧き出る
初期費用として執筆者が42万円の負担が必要
自費出版だと通常200万円ほど必要になるらしい
それを考慮しても42万円は随分安いとのこと。。。
出版費としては安いけど僕にとっては高い。。。
そうは言っても
数日後の出版社内コンペで受かって初めて話しが進む。
という段階である。
2時間にわたり一通り話しをお伺いして
「速水さんの想いを多くの人に知ってもらう機会になるので
コンペも通るように頑張ります!」
そう頂いて担当さんと別れ
会社に帰って心の中の違和感を整理してみる
「本を書く」
やった事が無い事へ挑戦できる
今までブログに書き貯めた想いを一旦整理する事ができる
パソコンとの睨めっこが半年から一年くらい続きそうだ
ワクワクするのと同時に違和感が残るので
根っこに立ち戻って考えてみる
根っこに立ち戻って考えてみる
「なんのために?」
「この執筆出版は何のため?」
生き方、人としての想い
「お金と時間と労力は極力人のために使う」にブレてないか?
企業理念、経営者としての想い
「お葬式を通じて地域の皆さんが人生の最後を心配せず安心して暮らせる街をめざす」
に照らしてみる
そうか。。。
ここが違うんだ。
本を出すのは楽しみかもしれない
少々の敵ができても構わない
本を出す、それ自体が自分のためだ。。
いや、広く世の中の人に葬儀の実情や
僕が思っている
「死を大切にするという事はその人(自分)の命(時間)を大切にする事だ」との想いを
大人にも子供にも知ってもらえる機会になる
それで人の役に立ててる
そういう意見もあると思うけど
そんな事を言い出したらどこかの政治家と一緒だ
大義を掲げて
風呂敷広げすぎて
掲げた大義が薄まる
挙げ句の果てが政治家の迷走、そして暴走。。。
なんのために自分の人生(時間)を使うのか
なんのために経営資源(お金)を使うのか
今自分は何をすべきなのか
何が一番したいのか
うん、
ちがう。
僕の生き方に今このタイミングでの出版は矛盾する。
という事でつい今しがた別れたばかりの担当者さんに電話。
「ごめんなさい。
せっかくお話しを頂いていて申し訳ないんだけど
かくかくしかじかの理由で今回はお断りさせて欲しい」
伊丹まで足を運んでもらい時間もお金も使ってもらってながら断るのは申し訳なさ過ぎるけど
上に書いた理由を説明させてもらうと快く飲み込んでくれた
一番最初のアポイントの電話で判断できれば
担当者さんの時間を無駄にしなくて済んだのに。。。
ほんと申し訳ない。。
という事で
終活本の出版は丁重にお断りさせていただきました。
不器用かもしれないけど
自分の名誉なんかより
ひとりひとり
手が届き声が届き
手を取れ声を聴ける
気持ちを直接共有しあえる
そんな足元地元のご縁を大切にしたいですね♪
社員さんたちと共に。