先日の「遺伝子オンで生きる」という本の紹介の中で、『セレンディピティ』という言葉が出てきました。
ウィキペディアによれば、『セレンディピティ』とは、
「何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見したという「現象」ではなく、何かを発見をする「能力」を指す。平たく言えば、ふとした偶然をきっかけに閃きを得、幸運を掴み取る能力のことである。」
と定義されています。
こういうことってサイエンスの世界では良く知られています。
「サイエンスをやっている人は左脳派だから、直観という右脳のこととはかけ離れている存在ではないか。」なんて、思われるかもしれません。が、これは正しくはないのです。勿論、サイエンスは理論的思考でもって、研究を進めていかなければならないので、その時は勿論『左脳』をしっかりと使っているわけです。
しかし、いくら理論的に突き進めて行っても、あることに追求しているうちに、実験に何度も同じところでつまづき結果が思う通りにならない、という事態に陥ることはよくあることです。
そこで、「駄目だ、思い通りの結果にならないから、これは失敗だ。」と切り捨てるか、「おや、待てよ、もしかしてこれってこういう可能性を示唆しているのかもしれない。考えてもみなかったな。やってみるか。」と気付き、柔軟に方向転換できるかでは大いに違ってくるのです。
これは、いうなれば、見えない存在やハイヤーセルフからのメッセージということなのです。
それをうまくキャッチし、意外な方向でも直観を信じて舵取りできれば、素晴らしい発見に繋がることが多々あります。
内からの導きを得るため、実験室の中に一人になれる部屋をわざわざつくり、瞑想をする研究者も中にはいるようです。(少なくとも私の周りにはいませんでしたが、本を読んでいる中で知りました。)
カンタンに思いつく例でいえば、ベンゼン環の構造を提唱したドイツ化学者アウグスト•ケクレの夢。
夢の中で、蛇が自分の尻尾にながら回っている様子をみて、ベンゼンの環状構造を思いついたと言われています。
フランスのアレルギ-研究の第一人者で、医者でもあった、ベンヴェニスト氏も、技術補佐がもたらす不可解なデータが度重なることから、それを否定せず、切り捨てずに研究を進めた結果、ホメオパシー、デジタルバイオ(水の記憶)への道へと大変換を遂げました。
大発見、ということではありませんが(笑)、かくいう私も実験系の組み立てで悩んでいる同僚(私ではなく)の解決策が夢でもたらされた、ということがありました。
サイエンスでも右脳は大切なのです。
感謝をこめて。