グルコサミンの機能性表示食品届け出資料に以下の論文はよく使われています。
Glucosamine administration in athletes: effects on recovery of acute knee injury.
PMID:17578751
- この研究はセルビアで実施されていた。スポーツ選手を2 群に分け、グルコサミン1.5 g/日または対照食品(セルロース)をタブレット形態で4 週間摂取させた。解析対象者は108 名(介入群:56 名、対照群:52 名)であった。評価項目は膝関節の痛みに関する項目としてVAS(Visual analogue scale)、膝関節の腫れの程度を評価し、関節の可動域に関する項目として、膝伸展角度及び膝屈曲角度を評価した。評価は1 週間ごとに実施した。
- その結果、関節の可動域に関する項目について、摂取4 週間後における膝伸展角度及び膝屈曲角度が、介入群において対照群と比較し有意に改善したという内容であった。
- この文献はグルコサミン硫酸塩とも塩酸塩とも書いていない。公表された届け出製品を見ると、勝手にグルコサミン塩酸塩と解釈したり(C46~48)、またこの文献の摂取量はグルコサミン塩酸塩1.8g/日と解釈したり(C251)などさまざまがある。
- 不安定であるためフリーなグルコサインは存在していない。また、日本に限ってグルコサミンはキチンを加水分解したものであると既存添加物リストに記しているため、グルコサミン=グルコサミン塩酸塩と理解できる。しかし、とある有識者の指摘から業界が混乱し、関与成分がグルコサミンと記している多数の製品が撤回に追い込まれていた。一方、撤回騒動が終わったあとの公表製品なのに、考察もしないまま勝手グルコサミンを塩酸塩として解釈することはなぜできるのか。
- また、同じ文献を使用しているのに、今度はグルコサミン塩酸塩1.8g/日と解釈している。おそらく文献はフリーなグルコサミン1.5g/日と理解し、分子量換算で塩酸塩としては1.8g/日であろうとこれもまた勝手に解釈している。
- 同じ文献なのに、異なる解釈してもどれも公表となる。一方、事後確認といういじめとも感じられる指摘を受ける。
- どちらもグルコサミン研究者不在の状況下で展開された後遺症ではないでしょうか。
- せっかくの機能性表示食品制度の行方が心配である。