日本から来た人は大抵オランダの店の閉店時間の早いことに驚きます。夕方6時にはどこも一斉に店じまいしてしまうのですから。土曜日はウェークディより早めに閉店しますし、日曜日はほとんどの店は閉まっています。月曜日でも午後にならないと店を開けないところが多くあります。
これでは勤め人は一体いつ買い物するのでしょうか。それは日本のように「いつでも買いたいときに買える」ことが当たり前になっていれば「買いたいと思ったときに買えない」ことは不便極まりないことになるでしょう。しかし店が開いているときに買うという、これまた当たり前の発想から言えば、時間をやりくりしたり、まとめ買いの工夫をしたり、最終的には買えないから諦めることで、何の不便もないそうです。
私自身もこのような思考ができるまで日本の便利な暮らしが懐かしかった。確かに最近は便利もそこそこがいいと思うようになってきました。もっとも、何をもって「そこそこ」と判断するか、人によって違うわけですから、深夜営業/24時間営業のコンビニがいくらあっても、さらに便利な暮らしがあると考えている人には現状でも「そこそこ」なのかもしれませんが。
広辞苑で調べますと、「そこそこ」とは少ないが満足できる程度。ほどほど。ということです。言い換えると、時には不便を感じる程度の便利さといえるでしょう。常に利便性ばかりを追求していくと、終いには堪え性がなくなってきます。不便な中で創意工夫も生まれてくるのでしょうから。
オランダから日本の現在を見ていると、社会全体がどこにも歯止めがなくなっていくような漠然とした不安を抱いてしまうこのごろの私でした。
