2011年12月に、欧州食品安全機関(EFSA)は、タマリン抗凝固剤の服用患者におけるグルコサミンの安全性に関わる科学的声明を提示しました。
内容が、ワーファリンなどクマリン系薬物を服用している患者が、グルコサミン併用で出血傾向が強くなるといったワーファリン作用増強による有害事象の疑いがあるというものです。
グルコサミン併用のほとんどの患者が症状はないそうですが、一部に内臓の出血が見られた患者もいるようです。今回、問題視されたのは、一例だけですが、植物状態になった患者が出たからのようです。
因果関係については、当意見書も情報が少なく結論できないとしています。
現在グルコサミンは世界で年間1万トン以上消費されていますが、3年間におよぶ長期臨床試験を含め、循環器の事故や悪い生理値は出ていません。
従って、このことは当面、類似機能を有する他の食品成分と同様に扱われることと思われます。
但し、基礎研究ではグルコサミンが血小板の活性化を抑制し、凝集を阻害することによって、血栓形成をともなうような疾患に対して予防あるいは治療効果を発揮する可能性が報告されています。
EFSA意見書の事例では1日に3,000㎎のグルコサミン塩酸塩と2,400㎎のコンドロイチンを摂取したもので、そのため、ワーファリン使用患者は過剰なグルコサミンは避けたほうがよいでしょう。
(一般的なグルコサミンの使用量は1日1500㎎ですが、この量での出血傾向の報告はありません)
併用において慎重という意味合いでは血液生理値の調査をされることも望ましいと思われます。
なお、機能性素材では常にこのような情況がおきます。
例えば、ACE阻害に関するペプチド(トクホ)は、空咳がでることでACEインヒビターと同じ副作用で、現在それほど騒いでいないと思います。
また、ナットウキナーゼもその例です。
グルコサミンの糖代謝に及ぼす影響の件も一件落着の感じです。
将来、表示が許可された場合は、注意書き程度は必要になるかもしれません。