1月18日のNHK「ためしてガッテン」は、「もの忘れに効く薬があった」という特集でした。
番組でいう物忘れとは、年を取ると誰でも忘れっぽくなる単なる物忘れではなく、「隣の家の名前が分からなくなった」「近くの駅へいく道を忘れた」「自分の弟が死んだのを忘れていた」などの、一見すると認知症と間違えるほどの高齢者の激しい物忘れの症状のことです。
そして、この物忘れは実はある病気であるため、そのための薬がよく効き、薬さえ正しく飲めば治るのです。
ただ医師でも、激しい物忘れがこの病気だとは気づかず、「アルツハイマー病」などの認知症と誤診してしまうことも多いそうです。まだまだ一般の医師にはこの病気の理解が足らないようでした。
その高齢者に激しい物忘れを起こさせる病気とは、「てんかん」です。
これまでの常識では、「てんかん」は主に子供の罹る病気だという認識がありますが、実は専門家の医学的データによると、50代を過ぎると発症率は上昇を初め、60代~80代に向けて急上昇し、子供よりも多くなっていました。現在100万人の「てんかん」の人がいると推定されています。
高齢社会により、これからも高齢者の「てんかん」は増え続けると予想されているそうです。
ところで、高齢者の「てんかん」は子供のそれと違った特徴があります。
高齢者のてんかん場合は、血流のアンバランスが起こり、虚血した部分の記憶が呼び出しにくくなって、物忘れが起こるということです。その原因の大きなものが、「隠れ脳梗塞」です。
この高齢者の「てんかん」は、抗てんかん薬で治りますが、逆に気づかず適切な治療がされないと、重症化し、大きな発作が起こる危険があるそうで、早期発見することが大切です。
高齢者の「てんかん」の判断のポイント
・良い時と悪い時の差が大きい
・記憶がまだら状に抜ける
・短時間(3~5分程度)意識が途切れる
・無意識な動作の反復がある(衣服をまさぐるなど)
・睡眠中のけいれん
が上げられていました。
受診する場合は、精神科、神経内科、脳神経外科で、また各都道府県に「日本てんかん協会」の支部があるので、そこで相談するのでもよいそうです。
認知症の場合は、意識や記憶の低下はどちらかといえば不変でしょうから、高齢者で物忘れがひどいが、正常な時も結構ある場合は、「てんかん」を疑ってみる必要があるでしょう。