グルコサミン研修会 川口先生講演④ | グルコサミン博士のブログ

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変形性関節症の原因分子HIF2A

体の中で骨が出来る現象は、骨格の発生や成長に必須である。体内の骨の殆どは、いったん軟骨ができた後、これが石灰化して骨に置き換わるという過程で作られる。骨の成長も、骨の中にある成長板という軟骨が変性・破壊されて骨に置き換わり続けることで起こり、この現象は「軟骨内骨化」という。

軟骨内骨化は、本来は永久に軟骨のままであるはずの成人の関節軟骨では起こらない現象であるが、変形性関節症(OA)の発症に関節軟骨における「病的な軟骨内骨化」が関与していると知られている。

昨年、この「病的な軟骨内骨化」過程の中心的役割を果たす分子として、hypoxia-inducible

factor 2α(HIF2A)を同定したと発表された。しかもマウスのみでならず、OA患者体内でのHIF2Aが高いことも確認している。

また、ヒトゲノム解析でもとある遺伝子中の塩基C/T(シトシン/チミン)の比例に関連しており、Cの多いヒトがOAになりやすいこともわかってきた。つまりOAは単なる老化病ではなく、遺伝する可能性が示唆された。

今後、HIF2Aおよび関連シグナルを標的に抑える薬が開発されれば、OA治療は対症療法から抜本的改革し、根治の可能性がある。