第7回グルコサミン研究会学術大会シンポジウムー「グルコサミンとアンチエイジング」は5演題より構成されていました。
東京農工大野村先生は「グルコサミン投与による皮膚のアンチエイジング効果」をテーマに、東京工科大学芋川先生は「グルコサミンの色素細胞でのメラニン合成抑制メカニズム」をテーマに、順天堂大学長岡先生は「グルコサミンの抗血小板作用と抗動脈硬化作用」をテーマに、久留米大学池田先生は「グルコサミンの抗動脈硬化作用に関する臨床的研究」をテーマに、日本医科大学中村先生は「グルコサミンと不老長寿」をテーマにそれぞれ講演されました。
グルコサミンを服用しますと、皮膚組織でヒアルロン酸の合成促進によるしわ、保水力、鱗屑などが改善されたことを以前このブログでも何回か紹介しましたが、色素細胞でメラニン合成抑制作用については私も初耳でした。これは一般的な美白成分のメラニン合成色素であるチロシナーゼの活性抑制とは別のメカニズムであることも発表されました。今後臨床的にもその効果が証明されれば、グルコサミンは皮膚に対してはしわ、シミ両方に効き、今までになかったすばらしいアンチエイジング剤になる可能性があります。
また、グルコサミンは血小板や血管内皮細胞の活性化を阻害し、それによって血栓の形成や動脈硬化の進展に抑制的に働く可能性は以前、このブログで紹介しましたが、ようやく臨床の先生も興味が示されました。健常人にグルコサミンを1,500mg/日を四週間投与したところ、血流依存性血管拡張反応値、または赤血球内還元型/酸化型グルタチオン比は有意に増加しました。グルコサミン摂取により、血管内皮機能の保護効果が認められ、動脈硬化関連因子も抑制されました。グルコサミンは細胞において、酸化還元機構の改善作用が関与している可能性が考えられました。
そして、軟骨に対して老化作用が期待されているグルコサミンが、人間の寿命に与える影響についてなんと、グルコサミンを摂取している人の死亡率は摂取していない人より17%も低いことが明らかにされたのです(Gaia Pocobelli,et al: Total mortality risk in relation to use of less-common dietary supplements, Am J Clin Nutr,2010
)。
グルコサミンを取り巻く事情は大きく変化しているといえるでしょう。