グルコサミン研究会第5回学術集会で、日本を代表するヒアルロン酸研究者であるで信州大学板野直樹先生は「ヒアルロン酸合成の分子的背景と新規制御技術の確立」をテーマに講演されました。
グルコサミンは体内に入ると四段階で、N-アセチルグルコサミンは三段階でUDP-N-アセチルグルコサミンに変換されます。一方、グルクロン酸を摂取してもUDPーN-アセチルグルコサミンが増えません。従って、ヒアルロン酸の生合成を促進するために、材料を与える観点からグルクロン酸よりグルコサミンのほうが有効であるといえます。
板野先生はヒアルロン酸の合成酵素HASについても紹介し、三種あるHASのうちHAS-2が、ヒアルロン酸を効率よく合成するうえでのターゲットになるほか、HAS主意の脂質環境を整えることがヒアルロン酸産生の活性につながると話されました。
講演終了後、フロアからヒアルロン酸の経口投与の有効性について質問したら、板野先生は巨大分子であるヒアルロン酸が分解して再合成の材料になるとは考えにくい、効率よく利用されるとは思えない。材料の面からはグルコサミンの経口摂取がもっとも効率がよいと推測されていると述べられました。