これは岡山市南区に住む「塩飽兄弟」の不思議な体験談です。
2022年5月4日現在
兄の塩飽栄太郎は43歳。
弟の塩飽充は41歳。
最近 兄の栄太郎が仕事でのトラブルや恋愛でのトラブル、などのトラブル続きだから 息抜きに弟の充が 「吹屋ふるさと村」からの 滝巡りに行こうと
提案したようだ。
その滝とは
護皇の滝〜聞いたことはないが
充がネットで良さそうだと栄太郎に見せた。
もう一つの滝「観音大滝」の写真とか口コミも充は栄太郎に見せた。
「ワシ、観音大滝には2年前に行ったでぇ。
でも 台風の影響で 滝への道が封鎖されとったんじゃ。
だから そこへは いかまあやあ」
しかし充は さらにGoogleの口コミページを開き栄太郎に見せた。
「なになに……台風の影響で道が一時塞がれてたが2021年に 普通に観音大滝まで行かれるようになった。
じゃと……
そうなんじゃあ
こらゃあ 面白そうな滝じゃ 行こうやあ」
充の運転で 岡山市南区から高梁市成羽の方に
向かって運転することになった。
まずは 「吹屋ふるさと村」へ行こうとした。
吹屋ふるさと村は 充も栄太郎も 何度も行ったことがある 定番スポットの一つなのであった
だが しかし……
吹屋ふるさと村近くで おかしなことが起こった。
「兄者よぉ ワイ なんか夢でも見とるのかのお?
吹屋ふるさと村って ワイらあ 何度も行ったよな?
なのに こんな道 とか 前に走ったかなあ?」
そこには 細くて 昼間なのに薄暗くて陰気な道が 続いていた。
「充……ワシも おかしい思うたんじゃ。
こんな道なんて
今の今まで一度も通っとらんどぉ。
しかも
ちょっと前に ワシは この目で見た」
栄太郎は ガクガク語尾が震え出した。
「兄者ー!しっかりせえ 何を見たんじゃ」
「2分ほど前に 吹屋ふるさと村まで あと1.0kmと書いた看板を見たんじゃ。
だけど
前を見てくれたまえ 弟よ。」
栄太郎が指さした方向には
確かに(吹屋ふるさと村まで10.6km)の看板が見えたようだ。
「そんな バカなあ。 ワイらあ
何度も 吹屋ふるさと村に 行ったはず
なのに 変な道を今、走ってるし
どうなってるんじゃあ」
だが 見たこともないような道をぐるぐるしながら
そこから20分以内で
無事に吹屋ふるさと村に たどり着いた。
「どうなっとるんじゃ。 ワイらあ いつも 吹屋ふるさと村って 下の方から坂道を上がっていくんだけど 今回は上の辺鄙な道から
坂道を 下っていく 感じだったよね?」
「確かに そうじゃ。なんか 今日は変じゃのお
充よぉ 吹屋ふるさと村を ゆっくり見て帰ろうかのぉ」
「そうは行くかよ!せっかく岡山から ここまで
来たんじゃけん 残りの二つの滝も見ないと帰れんぞ」
兄を元気付けるためというより
もはや冒険心に火がついてしまった弟の充だった。
だが さらに 奇妙な体験が 塩飽兄弟に起こった。
「ワイが停止線超えたから いけんのじゃ。
5分も信号が変わらないのは おかしいけぇ
とりあえずバックするぞ。」
バックしようと するや否や 急に 赤信号が青信号に変わった。
「えぇ? 停止線まで下がらんでも 単に長い信号だったんだ」
充は 思わず額から出る汗をハンカチで拭った。
そして二人は観音大滝へ車を走らせた。
だが 観音大滝の看板がどこにもない
ナビにも 載ってない
いや 不思議と 観音大滝がナビで表示されない
二人は どういうことだと あたふたしていた。
しかし 栄太郎の前に行った 道カンで
なんとか観音大滝にたどり着いた。
「さすが兄者」
「えっへん!
経験者は語るってやつよ充よぉ」
栄太郎は腰に手を当てて ドヤ顔をした。
だがしかし
「遊歩道がなくなってるぞ」
と栄太郎は大きな声で言った。
「あれじゃね?」
と充が指さしたところに 確かに遊歩道らしきものを発見した栄太郎。
しかも その遊歩道に歩を進めると
渓流の音が聴こえてきた。
よし!
観音大滝リベンジだぜー
と テンションが上がってる栄太郎。
だが
本格的に滝への道に通じる渓流道の目の前で 竹がバッテンマークのように倒れていた。
さらに けっこう危険な草木の伸び方に栄太郎は
ガクリと肩を落とした。
「大丈夫 大丈夫だってぇ。
こんくらい平気だよ。
いける いける〜」
充は行こうとしたが 栄太郎は やめとけ
やめとけと小声で充を止めた。
「チッ わかったヨォ。
まあ 仕方ないか
ワイ一人なら行ったのになあ
じゃあ 気を取り直して護皇の滝へ行こうか。」
二人は高梁の護皇の滝へ向かった。
店も一軒もない ただ 時折
山々から見る眺めが素晴らしい場所は
あったようだ。
ナビで護皇の滝へ向かっているが
一向にも 滝の気配がない。
20分も なんにもない道を走ったが
同じような景色が
また広がってきた
「この眺めええなあ兄者」
「はぁ?充よぉ ここさっきも通ったぞ。
滝の気配さえないし
おかしい」
栄太郎がムキになったのを見て充も おかしな事になってるのに気づいた。
「ナビ通りに走ってるのになあ
こおなったら ナビで途中まで走ってみて
実は ワイ 気になってた道筋があるんじゃよぉ。
そこを通るでぇ」
今度はナビに逆らって充が提案した道を走った。
しかし対向車が来たらアウトな道だった。
崖っぷちのような道に出た。
こぇえええ
なんしょんなら充〜
栄太郎は 狼狽えた。
「心配ないって」
ノーテンキに充は車を走らせていたようだが
実は滝への近道だったのか?
護皇の滝まで あと500mとナビに表示された。
よっしゃあーー
充はガッツポーズを取った。
栄太郎は 安堵のため息を吐く
だが しかし
ど、ど、ど どうなってるんじゃい!
また 同じ道に振り出しになってるやないかーい
と充は また展望スポットに戻ってしまったので
思わず 声高に叫んでしまった。
護皇の滝は 幻の滝であり この世には存在しない滝だったに違いないとか
兄弟は しばし車を停めて語り出した。
「兄者、滝の気配さえしないから
おかしい思うたわあ。まあ もお諦めて帰るかな」
それだけじゃなかった。
本日 ガソリンを満タン近く入れてたのに
ガソリンがE寸前まで落ちてた。
「おい 充〜 ガソリン 確かに 半分以上は
入ってたよなぁ」
「おぉ入ってたわい。
でも なんで こんなにガソリンが減ってるの?」
「充よぉ 多分 ワシらあが くねくね変な道ばかり走ったからじゃ」
こんなに1日でガソリンって減るものなのか?
さらに キツネに包まれたような出来事が起こった。
今度は充の車から キェーーイ キェーーイ
って快音が聞こえてきた。
「やべえ音が ぼっけえ聞こえてくるなあ」
「そうだなあ兄者。さすがにワイも萎えたよ。
とっとと帰ろうやあ」
充も心折れて 一目散に帰ることだけが頭の中に締めたようだ。
途中 絶対 ガソリンスタンドを見つけないと行かないが 山道すぎて
ガソリンスタンドも店もない道が
ずーっと続く。
無事に帰れるかどうか わからなくなった。
充は ナビで 一番近くのガソリンスタンドをナビすることにした。
10kmもあったが
二人は いつ車が止まるかヒヤヒヤしていた。
道中
「キェーーイキェーーイて音だけど それなあ
ブレーキパットの故障の音だよ。ワシも経験ある」
まだか まだか
スタンドはまだか
最悪 保険入ってたらレッカーきてくれるかな?
腹も痛い トイレねえ?
我慢せえ
そんな会話をしながら
なんとか二人は
無事に
ガソリンスタンドに
たどり着いた。
予想外にガソリンが持ち堪えてくれた。
スタンドでブレーキパットが故障してるのか
店員さんに聞いた二人。
「試しに ちょい乗ってみますね」
スタンドの店員さんが ブレーキパットの異常があるか試したが
不思議とキェーーイって音は鳴らなかった。
いや
ならなくなっていたというのが正確な答えか
「ブレーキパットは故障してませんでした。
お客様〜多分
空耳だったのじゃないでしょうか」
「そんなバカなあ 僕たち確かに 変な音を耳にしたんです」
充も栄太郎も ムキになって店員さんに言った。
しかし店員さんは冷静な顔でこう言った
「確かにブレーキパットは故障してませんでした。
しかし 左のタイヤが 相当削れてますねぇ。
さらに後ろのランプが切れそうです。
これは 危なかった。
こちらを今 修理した方がよろしいかと思いますが」
栄太郎と充は あと少しで 本当に事故に繋がることになっていたようだ。
ブレーキパットの故障では なかったが
スタンドで車を修理してもらえて
それからは快適に車に乗ることができるようになったそうな。
だが、極め付けに 充は スマホのGBを見て
ぶったまげてしまった!
顔が 本物の お化けのように
しわくちゃで 青ざめていたからだ。
「どーした!充ーーっ!」
栄太郎は お化けみたいな形相に変わった充の肩を揺すった。
「見てくれ 兄者……
ナビが悪いんかスマホが悪いんか なんかの 祟りなのか
今日一日で スマホのGBが、3GBも減ってもうたわーー 考えられん。
嘘のようなマジ話だわー」
充は頭を抱えた 精神が さすがに衰弱してきたか!?
すると栄太郎はこう言った。
「なあに そんなん月末に ネットが使えんだけじゃが。 ワシらあ レッカー呼ばなくてすんだじゃろ?
怪我もなかったよね?
さらに 今回 スタンドで悪いとこも修理できたし
もっと 笑えって」
「そうだね。
確かに長い目で見たら ワイらあ事故らんですんだし悪いとこは修理できた。
こんな面白い体験できる日なんて まずないぞ」
充の言葉にかぶせるように栄太郎は
言った。
「こんな体験できる日だなんて!
なんて日だ!だね
笑おっか」
充は笑顔になり 頷く
わっはっはっはっ
兄弟揃って 大きな声で笑った!
すると 今日のネガティヴなことも忘れて
なんか色々と 楽しくなって 疲れも 吹っ飛んだそうな
めでたしめでたし








