のあに導かれ私は2階にあがりました。
「せえーのー 」
部屋を開けると 子供達の掛け声が!
ババババ バン
突然のクラッカーの音。
子供部屋はいつのまにか様変わりしていて 折り紙で装飾されて たくさんの私の似顔絵や 私との思い出の場所らしき絵とか並べられていた。
(絵も上手く描けている いつのまに描いていたのだろう?)
「お母さん お誕生日おめでとう!」と子供達の声。
そして のあが 「ここに座って」と言って
リボンなどで手作りした装飾品でブラッシュアップされた椅子に座らされた私。
装飾された椅子に座ると いきなり2人の子供は楽器を出して演奏をはじめた。
レオンは持ち運びができるタイプのキーボードから音を鳴らす。
そして かつて お誕生日に のあのために買ったギターで のあは ギター演奏をはじめた(けっこう高かったのにギターなんて弾いてるとこは最近全く見てなかったのに)
キーボードとギターの音…
この曲は
X JAPANの「Tears」
レオンのキーボードのピアノストリングスの音が綺麗に聴こえてくる。
一方で のあは ギターは ほとんど弾けなかったはず……
なのに 違和感なくTearsの旋律をギターの弦で奏でているではないか………
のあは私にバレないようにするため 私が いない時に 一生懸命 練習してたに違いない。
私の誕生日サプライズのために懸命に演奏してる2人を見てると だんだん子供達の姿が涙で にじんで見えなくなってきました。
みんな!ありがとう
しかしサプライズは これだけではありませんでした。
その夜 何日も連絡がなかった旦那から電話が かかってきました。
「みふゆ お誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「あの…こんな僕が こんな事を言う資格はないと思うんだけど」
「ひでと どしたん?」
「こないだ 僕は 君と一緒に 僕の彼女を紹介します の映画を観て 僕は 思い出したんだよ。
だから 久しぶりに映画を観ているとき 僕は あの日のプロポーズを思い出して 涙があふれていた」
突然の旦那の言葉に 私は どうしていいかわからなかった。
だけど 一度 冷静になり旦那に質問した。
「あの日のプロポーズ? それって
もう あの時の 2人に戻れない…………戻りたいけど 戻れないよね??
あなたには サチさんもいるし」
「サチには勇気を出して伝えた」
「私のために
私達家族のために 勇気を出してくれたんだね ひでと」
「うん 僕が既婚者だって伝えた。
すると……サチは 正直に言ってくれてありがとう。 実は 最初から そうじゃないかと思ってた
と言った。
それから最後に サチは三日間だけ 一緒にいて欲しいと僕に言ってきた。
だから 三日間 サチと思い出を作るため 旅行に行ってたんだ。 」
「ひでと……」ダメだ
それ以上 感極まりすぎている私 次の
言葉が出ない
「みふゆ
それで 僕は君に連絡できなかったんだ。
ごめんね。」
ひでとは これが 改めて 伝えたい
僕の気持ちだ
と言って Tearsの 歌詞を 歌うんじゃなくて
語るように 電話越しに 私に ゆっくり語ってきた。
私は 電話越しに 嗚咽してしまった。
そして 涙で ぐしゃぐしゃになったハンカチを持って
ひでとに なんとか 声を震わせながら こう言った。
「嬉しい。 ひでと 私 いや 私達を 選んでくれて。
それで 今 あなたは
どこにいるの?」
「窓を開けてごらん」
2階の部屋の窓を開けて 下を見下ろすと
そこには なにやら大きな箱を持った ひでとがいた。
私に気づいた ひでとは
すぐに家に入って行った。
私も
喜びに満ち溢れ
ひでとのいる
玄関に降りていく。
みふゆ
今の今まで 本当の愛に気づかなくて……いや すっかり あの日のことを忘れてて ごめんね。
ひでと いいのです。 また 戻ってくれたんですから。
みふゆ これから 改めてよろしくな! そして とーっても 遅くなりましたが お誕生日プレゼント
だよ。
開けてみて
旦那が持っていた リボンなどで装飾された大きな箱を開けてみた。
すると そこには
15年以上前から
ずっと ずーっと 欲しかった
ピクセンの天体望遠鏡が 入っていた
嬉しさと驚きのあまり
思わず 止まっていた
涙が また とめどめなく流れてきた。
さらに
今まで みふゆに迷惑かけてしまってごめんなさい。
もう二度と みふゆを離さない。
そして子供達も 離さない。
家族を柔らかく包み込む 穏やかな風になりたい
だから 改めて 受け取ってください。
ひでとは 小さな箱から
改めて買った
指輪を取り出して
みふゆの薬指に はめた。
これからも よろしくね。 みふゆ。
ありがとう ひでと これからは ずっと一緒にいられるね。
改めて これからも よろしくね。
こうして 2人は 玄関口で しばらく熱くハグをした。
劇終



