カレンを撃った
武田巡査に向かって
地面が割れるのかというくらい大きな声で怒鳴ったムサシ。
「おい!おまえぇーー
なんてことしてくれるんだ。
こっちこいやーーーーー」
「私は 何も悪くない。
魔物が 地上にいると
災いを もたらすだけだ。
だから
私は 魔物の根源を駆除したに すぎない。」
この人殺しーー!
ムサシは 武田巡査に向かって
落ちていた 大きめの岩を投げつけた。
しかし
ギリギリまで引きつけて
それをかわした武田巡査。
「そんなもの
当たらないよ。
まぁ お前にとっては 良くない事を私は
したかもしれん。
だが、 実は
そうでもないことが
後々わかるであろう。
くくくく……」
武田巡査は 奇妙なポーズをとって高笑いしながら
その場を 離れていった。
「あの おまわりの奴め……
ただの おまわりじゃねぇな
なんなんだ
あの身のこなし方。
そして
あの威圧的なオーラは」
「あ、飴を……
あたしも 舐めるので
あ、 あ あなたも……」
なんとカレンが
生きてたようだ。
カレンが ムサシに弱々しい声で語りかけてきた。
カレンは銃で撃たれたので
瀕死の重症を負っていると思ってた。
しかし
カレンは蜂人間から人間の姿に戻っていて
女王蜂が 武田巡査の銃弾を もろにくらっていたようだ。
女王蜂は言った。
「妾が死ぬことにより
カレンの呪いは解ける……
しかし カレンも
強烈な打撃を うけたようなダメージがあるようだな。
カレンは
多分
死ぬようなことは
な……
ない はず
ゴホ ゴホッ」
女王蜂は苦しそうにムサシに語った。
「結果……
妾が
カレンを
守ったわけか…………
ゲホッ」
女王蜂は生き絶えた。
そして 出血してるカレンの血を止めようとしたが
こんな時に止血剤や包帯なんて
もってるはずもない。
「カレンは
重症なのか!?
くそぉ
どおしたら良いんだ。」
「そ、そんなことより
恋魂……
飴を
わたしたち ……
の、飲めば…… 」
カレンから 弱々しい声が響いたのでムサシは反応した。
カレンのポケットから チラリと見える
神々しいくらいのピンク色した
飴を発見した。
それを見つけて
カレンの口に入れた。
「ありがとう……
あなたは
あなたも
もう一つ あるので……
その 飴を 食べて! そうしなきゃ 神崎メイという霊能者が 言ってた 理不尽な結末に なっちゃう……ムサシさん お願い あなたも 飴を恋魂を 食べてよ……」
カレンは飴を 噛んで 砕いたと思ったら
再び意識が なくなった。
カレンの言葉に今後を左右するような意味が含まれていたが ムサシは
先ほどカレンが言った言葉よりカレンの状態の方が気になってしょうがなかった。
「カレン
しっかりしてよ!
どうしたもんかな
まだ 息はしてる。
今の 飴の効果なのか?
血も さっきより治ってきてる。
こうなったら……」
幸いムサシの住んでるアパートに近いこともあるので
カレンを おんぶして
ムサシは
自分のアパートに 足を向けた。
「ありがとう……
あなたにも
恋魂を……
飴を ……」
ガタン ゴトン
ガタン
ゴトン
ガタン
ゴトン
いちおうカレンは そう言ったのだが
ちょうど
列車の音でカレンの弱々しい声は
かき消された。
なので
カレンは また 力を 振り絞り 恋魂をムサシに飲ませようとした。
しかし
恋魂は
ムサシの必死すぎる思いで階段とかも
上がってたようなので
カレンの手から
落ちてしまった。
そして ムサシはカレンを自分の部屋に連れ込んで
脱がせて止血作業をしようとしていた。
「やったぞー
包帯が見つかったねん。
これで
カレンは助かるぞ。
さぁ ドキドキするが
服を脱がせるか……
いや、男ムサシ
今 そんな事を言ってる場合じゃない」
ムサシが 振り返ったら
完全に血が止まって
困惑した表情の
カレンが ベッドの上でムサシを見つめていた。
「あれ?
奇跡が起こったの?
血が止まって
めちゃ顔色戻ってるやんカレンちゃん。
もう大丈夫だ。
オレが
これからも おまえを守るから」
カレン「…………………」
非常に嬉しいようで悲しいようで
なんとも言えない目でムサシを凝視するカレン。
「とりあえず
その服
脱ごうやぁ。
それとも まだ傷が痛む?
なんならオレが脱がせようか?」
嫌だーーー
変態ーーーー
私を部屋に連れ込む だなんて
ママやパパ
それに
みんなに通報してやるーーー
カレンは 枕とか
ゴミ箱とか
あらゆるものをムサシに 投げつけた。
「おい!
カレン
急に どないしたねん?」
カレンの豹変ぶりに驚きを隠せないムサシ。
「カレンちゃんが
オレに恋して
オレに付き纏い
オレと結ばれてもええ言うたやん?」
「うるさい!
微かだが あなたが、私が 魔物に支配されてる時に
助けてくれたのは 覚えてる。
でも 付き合うだなんて
そりゃないよーー
私は20代前半
あなたは
40代半ばとかじゃないの?
親子くらい離れてるの
やだーーーー
帰りたいーー
てか
帰るわー」
カレンは 人間時代の記憶が 完全に戻ったようだ。
本当の意味で自我を取り戻した。
ムサシの部屋から出て行ったカレンは スマホとかないし 登録してたSNSもない
最悪
財布がない……
なので
まずは近くの警察署に向かったカレン。
岡山県の山奥で熊に襲われた時に 突如現れた
蜂の魔物に身体と心を 乗っ取られたことを警察署にいた巡査に話した。
「やはり私の狙い通りだったか……
魔物蜂は駆除できたか
カレンちゃんは
無事でいてくれたか」
「えっ?
おまわりの武田巡査さん?
なんのことでしょうか?」
「いや、なんでもない。
私はなぇ
二 何年も前に あなたのスマホを岡山県北の山で拾ったんだよ。
そのデータを修復&復旧しといたからね」
武田巡査は
どんな知識があるのだろうか?
「あわくら天然林」入口で かつてカレンが熊に襲われた時に発見したスマホの故障箇所などを
直し それをカレンに渡した。
それと同時に カレンの住んでる徳島県までの
交通費だと行って10万円をカレンに手渡した武田巡査。
「こんなには入りませんよ」
「いや、実は
成り行きで 君を撃ったのは私だ。
これくらいじゃ足りないほどだ」
と武田巡査はカレンに言った。
「そんな経由が あったとしても
この金額は………
でも
ありがとうございます。
何から何まで」
カレンは さっそく両親や友人に電話したり
SNSで無事を報告した。
TikTokも使って
徳島に到着した時に ひょうたん島クルーズがある観光船の前で
「蜂人間からカレン無事に生還」というタイトルで発信したカレン。
そして
徳島のカレンの家に二年ぶりにカレンは戻ってきた。
カレンーー
パパーー
ママーーー
カレンーーー
生きてたんだね
こんな嬉しいことが他にあっただろうか
カレンは両親にかけよった。
両親も カレンに 歩をすすめた。
カレンは嬉しさのあまり泣きながら両親に抱きついた。
その後
カレンのTikTokは バズった。
カレンの話は新聞にも取り上げられて
メディアも賑わせた。
カレン側は 大いなるハッピーエンドを迎えた。
しかし
ムサシに とっては
結局
今回も
若く可愛いいカレンと 結ばれそうで
結ばれない
後味が悪い恋愛体験と なってしまった。
ムサシ「結局
タイムリープしても これかーーい
しかも根拠のないオレの予想だが
もう いくらタイムリープしても
カレンは蜂人間にならないし
蜂に支配されないと思う。
だが
オレは またやり直したい。
タイムリープを強く願う。
オレは あきらめない」
カレン側のハッピーエンドで
劇終




