後味が悪いとは言い切れない物語〜蜂に心と身体を乗っ取られてるカレン 自我と身体を取り戻せ! | 全国No. 1短編小説家ー中国地方の観光&グルメレポ

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るるぶとかタウン情報おかやま、winkなどに載ってるスポットばかりアップしてます。メディア記載の場所に実体験したレポかな(笑)


兵庫県たつの市に住む
「ナギラ ムサシ」43歳。

時は2021年9月某日に
また戻っていた。

ムサシは職場の先輩に勧められた「恋愛アプリ」で
再婚相手を探していた。

だがムサシの理想とする20〜35歳。
よほど条件が良ければ30代後半も視野に入れて

「いいね」を押したが
「いいね返し」が
かれこれ二週間
誰からも来なかった。

しかし
突如
二人から
ムサシに
「いいね」が届いた。

すき家の「チーズ牛丼」をテイクアウトして
スーパーで買った卵をインして
かきまぜながら

その 「いいね」が誰からきてるのかチェックした。




ムサシは ついに
自分が ピンチになって
「時をやり直したい」と願った時に
2021年の9月に戻ってることを思い出した。

「そういうことだったのか……
なんでオレは タイムリープしてんやろ?
真の恋愛せな
タイムリープを繰り返すってことか……
ふざけんな!!!

ムサシは
たまたま置いてあった段ボール箱に

バコン!と
かかと落としを決めた!

上白石に撃たれたと思ったら
身体がタイムリープしたことや
若菜に弄ばれ
激昂してたらタイムリープしたことなど
思い出し
居酒屋で
酔っ払うほど酒をあびた。



その頃
若い女性の心を封じ込め
時々は若い女性の身体にも変化できる
魔物蜂が
公園で 泥酔してるムサシを発見した。


「悲しみと怒りと憎しみと悔しさのフェロモンが
いっぱいでておるのぉ。
妾は そういうフェロモン大好物じゃ!
また長生きとアンチエイジングのため
奴の寿命エネルギーまで
大きく 吸ってやろうぞ」


通常の蜂の何倍もある 女王蜂が
今宵も 自身の魔物エネルギーチャージとして
(寿命エネルギー)を吸おうとしているようだ。


うるせえ 蜂め!

泣きっつらに蜂って
このことなのか!

あっちいけーー

酔っ払い状態で半分は無意識のうちに魔物蜂に攻撃してくるムサシ。

ボカーーン!!

偶然放ったバックハンドブローが女王蜂を 捉えた。

「うげっ!!」

悶え苦しむ女王蜂。

「はぁはぁはぁ 
今のは効いた
口惜しや……
もう
許さん
はぁはぁ  はぁはぁ
大幅に寿命エネルギーを頭頂部から奪ってやる」

女王蜂は
剥き出しの大きな針を ムサシに向けて一直線に飛んでいった。


万事休す!?


その時
1年以上 自我も女王蜂にコントロール
されてて眠っていたカレンが 覚醒した。

「たまに薄らと女王蜂め、あんたのやってることが わかることは実は あったのさ。
あんたの好きにはさせん」

カレンは 蜂人間の身体だが(人間カレン時代の大きさと心を 一部取り戻したようだ まだ一部だが)




カレンが蜂人間の身体になっても なぜか女王蜂は カレンの脳から
色々 カレンに話しかける。

「おのれぇ ずっと妾が そなたの体と心を乗っ取り
好き勝手にできてたのにーー」

脳内の女王蜂の叫びなどお構いなしに
泥酔状態のムサシに 声がけするカレン。

「かわいい声だな
誰だかなぁ」

ムサシが 目をこすると

はっきりと蜂人間カレンの姿が見えたのか

ムサシは こう叫んだ


オギャーーーー!


そしてムサシは気絶した。

やはり蜂人間など
この世にいないからだろう。

カレンは ムサシの財布から免許証を取り出して
ムサシを背中に乗せて
ムサシの住んでるアパートに送った。

幸い鍵が開いていたので
ムサシをベッドのとこまで そぉっと運んで
カレンは そそくさと出て行った。


出て行く前にカレンは 気絶したままのムサシに
ささやいた。

「私ね、あなたから 良いフェロモンのような香りを感じたの。
だから
女王蜂に やられそうになった時に
本能で 自分を戻せたのね。
もちろんまだまだ記憶とか戻ってないわ。
でも本能的に あなたのこと好きになってます。

恋…… かも  です!」


カレンは それからというもの
蜂人間カレンの状態だと
また気絶されたら かなわないので
大きな蜂の姿でムサシの様子を見に行ってた。


蜂の姿を見ると窓を閉めたり
拳を振り回したりして
追い返される あたし

でも 
そういうとこ 逆に あなたは かっこいいよ
いや  かわいいよ。

蜂人間と人間って
やっぱ住む世界が違うよね。

でも だめだ
毎日
あなたを
蜂の姿でもいいので
見つめていたいの


そんなある日
いつものように
蜂の姿でムサシの前を彷徨ってたカレンだったが

その日は
女王蜂が 蜂の姿に なったようだ。

そして事件は起こった。









いきなり 小便器の ムサシの真ん前で
蜂人間カレンに交代してきた
女王蜂に 憤慨するカレン。

女王蜂は
脳内から
カレンに

いつのまにか カレン優位に蜂状態でもいられることや蜂人間カレン状態でも いられることに
激しく不満を述べたようだ。


「このまま カレンよ!そなたの思いのままには
させない。
また邪魔するぞよ。」

「たとえまた邪魔されても
時々 私は
ムサシさんのところにいきたいのよ!
いかせてよ。
好きなんだから」

「やれやれ
恋は盲目ってやつか……
人間ってわからんなぁ
まぁカレンはまだ人間時代の記憶が戻ってないようだがなぁ」


それからもカレンは
女王蜂の自我を眠らせて
カレンの意思で
ムサシの前に出没してたようだ。

だが
やはり うまくはいかないもんだ。

某暑い日のことだった。





大便してる時に
急に 女王蜂マインドから蜂人間カレンマインドと肉体にされた カレン。

それを見たムサシは
またも気絶したようだ。

こんなことも続くので
カレンは 蜂人間カレンの状態で
ムサシの前になんとか 行かれないか知恵を絞った。

(恋はひらめき)

全身フード姿でムサシの前に出没すればいいことを思いついた。


そして 今度はフード姿で
ムサシの買い物してる後とか つけたりするように
なったカレン。

「ダメだ 
せっかくフード姿なので蜂人間とは気付かれないのに
なんか 私はシャイだからか、恋なのかしら
ムサシに 話しかけられないわ」

ムサシに恋してても
話しかけられなければ意味がない
どうしたもんかなあ?


ふと カレンは 閃いた。

「そうだ!最近話題の 神崎メイってヒーラーに
相談しに行こう」

カレンは女王蜂を神崎メイの除霊コースで
もしかしたら祓ってくれるかもしれないと
期待して出向いたようだ。

しかし現実は
そう思い通りにはならないもんだ。




「蜂人間って わかったら それだけでもアウトなのにーー 
あぁあ 相談に乗ってくれたのは ありがたい。
蜂人間であることもメイさんは 受け入れてくれてありがたい。
けど どうすることもできないよね 結局は!」

「両思いになる実を 渡しましょう。
これは「恋魂」ラブソウルって実です。

両思いにさせるために
片方どちらにも「恋魂」を飲ませる必要がある。
二人が飲めば
オールOK。
ただし、もし片方だけが飲んでしまった場合は理不尽な結末になるので注意を」


カレンは 
どうしてもムサシと両思いになりたくて
神崎メイから 「恋魂」を手に入れた。


ある日
全身フード姿で

ペットボトルのお茶を二つ持って

ついに勇気を出したカレン。
カレンは ムサシの座ってるベンチに出向いた。

ペットボトルのお茶に なんとか「恋魂」を 入れる隙を与えるためだ。

隙があれば
なんとか サプリとかごまかして
ムサシに飲ませようとする魂胆だ。



ムサシは思った以上に カレンにとって話しやすい人だったので、すぐに二人は意気投合した。

かれこれ1時間も語った二人。
だが「恋魂」を一本目のペットボトルでは
入れそうで入れられなかったので
内心、焦るカレン。
2本目も そろそろ買ってくるねとカレンが
言ったら

もうちょい話してから
二人で買いに行こうという話にはなった。


そして二人ならではの 怪現象では片付けられないディープな話題でも、盛り上がった。

「タイムリープしてるのね
ムサシさん。
過去を何度もやり直してるのね。
でも
さすがに トイレとかに突然に出没した蜂女とは
恋愛したくないでしょー?」

なんとか蜂人間であることもムサシに告げたカレンは
さらに 突っ込んだ質問をした。


「オレ 別に かまへんよ。
カレンちゃんは 蜂人間かもしれんが
それは それで
オレは  個性だと 認めるよ
まぁ オレのタイムリープと同じやんけ。
だからカレンちゃんと結ばれるなら
オレのタイムリープは
終わりやね」

「ムサシさん
マジで
こんな蜂人間でもいいの?」

「今言ったやん(笑)
蜂人間でも
ええよ。
オレが お前を守ったるから。
大切にするから。」

カレンの目は ウルウルしてるようだ。

「どしたん?
カレンちゃん」

グスン 

「だって 
こんなに優しくされたの多分はじめてだもの。
前の記憶が、戻ってきたけど
車の中で、やることだけやって逃げた男の記憶もあるし」

「ひっでぇなあ
オレはタイムリープを繰り返すのをストップさせるために
誰でも若くて普通な人ならええとか1ミリも思うてないけんな。
ほんまに
あんたとは
話しやすい
そして コアな話題ができるって最高やねん。
あんたじゃないとダメやんオレ。」

「だね ムサシさん
私とは年齢的に めちゃ離れてるムサシさん。
それでも 
私、ムサシさんと出会ってよかったです」

「何を今更言うとりまっか」

照れ笑いする二人。


しかし


どんなに素敵な時間も
一瞬で闇になることは
人間誰しもあるんじゃなかろうか?
それが
ムサシとカレンにも起こった。





「やはりな
魔物の気配を感じていたぞ!

かつて私の恋人も魔物に やられた。

魔物は
消えろーーーーっ!」








突如
茂みの奥から現れた武田巡査に
撃たれたカレン。

せっかく二人は 良いムードだったのに……

後編に続く