劇場版〜意思を持つ蜂〜 | 全国No. 1短編小説家ー中国地方の観光&グルメレポ

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るるぶとかタウン情報おかやま、winkなどに載ってるスポットばかりアップしてます。メディア記載の場所に実体験したレポかな(笑)

時は2005年の夏の事だった。


これは徳島県徳島市に住む「中条カレン」に起きた話である。


2005年は「エンタの神様」や「爆笑レッドカーペット」など お笑いブームが流行っていた時代だ。


YouTubeサービスが その年の初旬に発足したので

10歳の少女カレンは

夏休み〜YouTubeで「電車男」のドラマ予想動画を

観て楽しんでいた。


その時

カレンは親からクーラー代もったいないから窓開けて扇風機にしなさいと言われてたので

実際に 窓を開けてYouTubeを楽しんでいた。



「扇風機だけじゃ あぢぃよぉおお〜

でも 電車男の今後の予想動画とか

見てたら 暑さも忘れるわ〜。

W伊藤コンビ〜

どうなるんだろぉなあ〜

もこみち イケめんだなぁ



でも やっぱ暑いっす。

後から冷蔵庫から ガリガリくんでも

出して食べるっかなあ〜」


窓を開けてガリガリくんを食べてたら



突如 快音が聞こえてきた。



ビヨワワーーーワーワー


飛行機の音にしては変だと思った。


蜂にしては おかしいぞ?



窓の外を見ると 通常のスズメバチの3倍は あろうかと思われるスズメバチが 部屋の中に入ろうとしているではないかーーー


時刻は昼の3時33分だった。




ガシャ!


なんとか ギリギリで巨大なスズメバチがカレンの部屋に入り込むのを防げたようだ。



「なんて 大きさのスズメバチなんだ……

ホラーだわ。

貞子を初めて映画館で観た時くらい

インパクトあったわーーー」


あまりの デカさに 5分ほど震えが止まらなかった。


それから次の日……の3時33分。

まさか先日と 同じ現象が起こるとは 思えないのでカレンは窓を開けっ放しにしていた。


その時 

ビヨワワーーーワワワワー


なんと また昨日見た 巨大なスズメバチが窓の外から中へ入ろうとしているではないか!?



「こなクソーーっ!死ねや ボケー」


徳島駅近くの遊覧船「ひょうたん島クルーズ」の おっさんから

もらった(何気に知り合いだったようだ)エアガンを 偶然にも机に置いてたカレンは

エアガンを巨大なスズメバチに ぶっ放した。


んん!?


当たったの?


スズメバチに当たったようで当たってないようで……


でも

巨大なスズメバチが エアガンを撃った瞬間

消えたぞ


やはりエアガンを命中させたのか?



それにしても なんか あっけない終わり方だと

カレンは考えていた。



そこから2分後

なんか頭の後ろが

もぞもぞするので カレンは 頭の後ろに手をやった。

「ゴミかしら?」


頭の上にあるゴミらしきものを

手に取ったカレン。


すると




エアガンで倒された フリをして 実は

カレンの後頭部に

ステルス機みたいに

音を立てず回り込んでいた。



なんとか後頭部に痛恨の一刺をくらう前に

蜂を窓の外に 

放り投げたカレンだった。



「ひゃ〜危ねぇ 危ねぇ

なんて蜂だ!


あたし 霊に取り憑かれてるのかしら?

それなら 江原さんに除霊してもらおうかな


もしくは あたし 金星人−だし今月の月運が陰影なんで 殺界月だわ。

それも関係してるのかな?」



それから 毎日3時33分ごろに 

巨大なスズメバチが窓から中へ入ろうとしてきたが

窓を閉めて 「クリティカルガード」してるので

蜂にマウントポジションは取らせなかった。


「きらい きらい きらいです〜

クリティカルガード!」



そんな未来に流行るかもしれない芸人さん風の替え歌を歌って

カレンは完全に巨大な蜂に勝った気でいた。


しかし……



あきらめが悪くない蜂だったのか3日後から カレンの部屋へ侵入しようとしなくなった(窓の外から中へ入るモーションを取らなくなった)



それから何週間か経過して9月初旬のある日。


カレンは 

いつものように

トイレをするため

便器に座った。




グチャ!!



変な音と お尻に違和感を感じたカレン


便器の便座でみたものは???





あの巨大なスズメバチの死骸だった。



「こんなところに あの巨大な蜂が……

いったい 

どうやって

忍び込んだのだろう……って感心してる場合かよ

私は!


この蜂って まるで小梅太夫みたい笑」


気を消して〜カレンの後ろについていって〜

大便器で ケツから 侵入しようとしたら

おーしーつぶされました〜  ちっくしょーーー!


カレンは 小梅太夫風に 歌をうたい 完全に蜂を 倒せたのを喜んでいた。


まだまだ無邪気な少女カレンだった。



それから毎年夏に

やたら 普通の大きさの蜂に

刺されそうになる日が多かったカレン。



しかし どういうわけか

蜂は カレンの前に現れるんだけど

カレンを確認したら

ブーンと音を立てて いなくなるのであった。



もちろん 窓を開けてたら 蜂が入ってくることもあった。

しかし ハエ叩きなどで簡単に蜂はカレンに倒されていった。


巨大な蜂に会うこともなく

12年の月日が流れた。

2017年8月。

金星人−のカレンは大殺界の年「停止」の年の「停止」の9月を迎えていた。


だが 何も悪いことはなく むしろ人生3度目の彼氏ができそうだったようだ。


「momiai」アプリいいっすねえ。

イケめんとマッチング〜!

前の彼氏とは 職場恋愛したけど

なんか 付き合ってみたら

金にルーズすぎて振ったし〜。

最初の彼氏は高校の時だったけど

そう 他校の生徒だったなぁ〜

彼は 半年間付き合ったけど

二股してたことが発覚して 別れたなぁ〜

今度の人は 俳優さんみたい!

めちゃタイプだ。

新しい彼氏候補出現ってかぁ〜 キャハッ」




山内涼真(28歳)

1度目のデートは 徳島の 阿波踊りを観に行った。

まぁ 

なんか楽しかったなぁ。 

んんー?違う……阿波踊りが楽しかったわけで

彼は 

なんか ぼーっとしてた。

疲れてるのって聞いたら

ごめん そうなんだぁって言ってたし…

ま いっか



そして2回目のデートは今月 すなわち9月の最終日曜日に 岡山の美作にドライブデートすることに なったんだ(キャハ)


ロングドライブになるので 夜は岡山の方でネットカフェの 別室に泊まることを条件で

彼とデートすることになった。


順調に美作の「道の駅彩彩」で黒豆ソフトクリームを食べたりした。


「色々連れてってくれてありがとうー涼真さん。」


「いえいえ 

カレンちゃんのためなら

おっと

そろそろ岡山のネットカフェに行こうか

日も暮れてきたし」


「だよね〜

行こ行こ

ネットカフェに。

でも 絶対

部屋は別々だからね

それが条件だから」


(おかしい……

こんなイケめんなのに 楽しかったかと聞かれたら

そんな感じにならないの

なぜ?

連れて行ってくれる 場所が 楽しいところなので

なんか 彼の本質が かき消されてる気がする

なぜなの


ネットカフェ行かずに 直で 徳島に帰りたくなったのが本音)



美作から岡山に向けて帰ってると思ってたが

なんか おかしい


どんどん山奥に行ってる



森林に覆われて 長閑だが

不気味なところにも思えた。


「あれ?

岡山ちゃうやろ?

なんか

店もないし

コンビニもスタンドも

なくなってきてない?

どこ走ってんの?」


「はぁん?

それ聞く〜っ!?

チッ 」


なんか焦ってるような 素振りを見せて舌打ちした 涼真。


「どうしたの?なんか急に怖いよ 涼真さん」


「まぁ 夜の西粟倉村の若杉天然林に

夜景が綺麗な所があってね

そこにカレンを連れてってあげてるんだ。

サプライズだろぉ?」


「そだね……」


(おかしい 絶対おかしい

なんか

危険な香がする)


そしてあたりはすっかり真っ暗になり


車を若杉天然林の駐車場に停めて

涼真は 無言で カレンの目を見たり晒したり

やたらと不自然な動きをみせている。



「ねぇ?どしたの?

夜景ってほんとにあるん?」


「あるわけねーよ!

オレは会社員でもねえよ

実は 

今はホストやってる。

そして 

ヤリマンでもあるのだよフフフフ。


なので一度でも 女とやれたなら

その女は 捨てるのさ

それが このオレ。

お前も オレの生贄になれーーー」




涼真は

嫌がるカレンに 強引に抱きついてキスをした。


「や、やめ………て……

ゴホッ ゴホッ」


「むせるな 

アホがぁ!

この後は

おめえ オレの奴隷になれや」


「そ、そんなぁ……」




どうすることもできないカレン。



駐車場に停めてる車は 揺れと 車の中の吐息で

窓ガラスは白く

曇った。


ガタンガタン


白く曇った車が

大きく揺れた。




「えっ?!今の音何?」


カレンは 窓に手をかけようとした。


「なんでもねえ

地震だろうよ。

それより 楽しもうぜ!イヒヒヒヒ」


涼真は

カレンを引き続き襲おうとする。


すると

先ほどの揺れの原因とされる生き物が

窓を ぶち破ってきた。




「うそやろーー

く、熊かーーーっ!

うわぁあああぁ

カレン

おめえ 

食われろ

オレ

そのまま逃げるから。」


ドガッ!


なんと

どこまでも精魂が腐っているのか

涼真は窓を瞬時に開けて

カレンを蹴りで

窓の外に

蹴飛ばした


「えっ?!

うそぉ……

そんなぁーーーーーーっ」


「イヒヒヒ

カレンちゃん


あーーばーーーよ 」


フロントガラスが 割れながら

アクセルをふかし

そのまま逃げようとする涼真。


そして 蹴落とされたカレン


後編に続く