私の名前は かな(40歳)OLです。
夫の ようへい(43歳)サラリーマンと 結婚して 3年が過ぎました。
今日は結婚記念日
だけども夫ようへいは 一年目の時は おろか
全く記念日なんて大切にすることもなかった。
20万もする結婚指輪を
結婚1年目で 無くしてしまうし
なんか 子供も
授かることもなかった……
そして今日も 夫を送り出して
私も 会社に行くのであった。
ようへいとは 婚活パーティーで知り合ったが
出会って半年も経たずして結婚してしまった。
最初から趣味が合うこともなかった。
ただ
お互い もう歳だし
ある程度 妥協しながらでも
なんとなく 一緒にして
「悪くない」と感じた。
「最高」とか「ラブラブ」とか今時の「キュンキュンする恋」とは
程遠い。
でも 安心感と安定感と 一緒にいて
なんか
平穏無事な生活が想像できた
なので 結婚した(友人や家族とかにも これ逃すとチャンスはないよ アラフォーだし とか 言われてたのもあったが)
確かに 会話も夫婦間で そんなに弾むこともない
ただ ただ
結婚する前からの
一緒にいて 安心感と 安定感と平穏無事な毎日は
想像通りだった。
しかし…………
ここ3ヶ月
明らかに彼の様子がおかしい。
なんか ソワソワしてる。
毎晩とは いかないが 夜は0時を過ぎて帰ってくることも多い。
「あなた〜 今夜は ご飯は?」
「今夜はいらない。ちょっと同僚の仕事での愚痴に付き合うんで
遅くなる。
先に寝ててね」
とか そんな日が続く。
夜 仕事後に飲み屋とかに
行ってるのだろうか……
もう私はアラフォーだし
飲み屋の お姉さんに相手してもらって
夜遅くまでの仕事のモチベーションにしてるのだろうか………
考えるだけで
凹むわ……
結婚って
なんだったんだ……
子供もできない
会話も ありきたりだし
たまに夫婦で デパートとか出かけるけど なんか盛り上がらない
盛り上がらない2人なので 旅行も
逆にしんどい
一緒にいるようで
いないような気がしてきた今日この頃……
考えるだけで頭痛いわ
結婚3周年記念日の朝
かな は
下手をすれば離婚危機にも繋がるんじゃないかと思うほどネガティブな気持ちになって
会社に出社した。
その日は残業で夜の23時30分くらいまで仕事が
長引いた。
20分後……
「ようへいは
今日も仕事仲間の愚痴に付き合ってると
言いながら
また
キャバクラでも
言ってるんじゃないかな
心配だわ
いや、心配するなんて ナンセンスな気もしてきてる」
結婚記念日の23時50分
なぜか 部屋の灯りが付いている。
「んん!?
珍しく
ようへいは 早く帰って来れたのかな?」
かなは
時計を眺めて
玄関のドアを
そっと開けた。
すると……
「おかえりーー かな。
今日は 定時で仕事を帰らせてもらって
ずっと待ってたよ。」
大きな袋と高級そうな小箱を持った
ようへいが ダッシュで
玄関のドアを開けた
かなに近づいて
そう言葉を紡いだ。
「ようへいさん、
あなた……
もしかして」
「そう!僕は ずっと君を愛してた。
結婚指輪を早々に無くしてしまったこと
ずっと悔やんでいた。
いつも かなとの生活
なんでもないようだけど なんだか毎日とっても幸せを感じてるんだ。
結婚記念日 なんか照れ臭くて去年や その前も祝ってあげれなくてごめんね。
今年は3周年だし 改めて愛を君に
どうしても伝えたかったんだ。
だから
ここ3ヶ月
お仕事のあと コンビニでアルバイトしていたんだ。
内緒にしてて ごめんね」
「そ、そうだったのね」
かなの目に小さな水色の輝きが増して
それがキラリと
一粒こぼれた。
「かな
小箱を開けてみて」
かなは ようへいから
渡された高級そうな小箱を
そっと開けた。
しかし小箱を開ける瞬間は一瞬だけど 何十分も経過してるような錯覚が かなの脳裏には浮かんだ。
この結婚生活は 惰性で発展性がないとか
夫が夜遊びしてるとか
子供ができないこととか
私が、もう若くないことで不満がでてる
とか そう思った自分が 恥ずかしくなったようだ。
脳内に 結婚生活と 出会った時の
あの ありふれた感、安心感を
今
この瞬間
よりはっきりと感じた。
走馬灯とは
行かないけど これまでの ようへいとの生活が
実は 平凡ながらも
すごい幸せなものだということに
改めて気づかされた。
「かな
これからも僕は君を愛したい。
そして僕は 今まで以上に
君を知り 君を笑わせたい
より君を幸せにしてみせます。
これからも ずっと ずっと仲良くしていこうね。」
「私こそ
ようへいを ずっと愛します。
何気ない日常に思えて
その日常こそ
愛と感謝に溢れてるということを忘れててごめんね。
改めて
今後ともよろしくお願いします。」
2人は玄関先で
お互い顔を赤らめながらハグしていた。
完





