このような人物が兵庫5国という大きな県の副知事だったとは。
12月25日の百条委。
この日、片山は初っ端から戦闘モードだった。
斉藤、片山、維新は、最終の証人尋問となったこの日のために、事前に戦略を練り、連携プレーをしていたことが明らかに伺える。
「1ラウンド初めの一撃、奥谷のテンプルに先制パンチを食らわせろ」などと。
彼らは「反則技なんでもありの総合格闘技」の選挙戦の続きを戦っているつもりなのだろうか。無駄な抵抗とも言えるが、TV放映されることを意識し、巻き返しを狙っているのだろう。
最も驚いたのは、越田委員が片山元副知事に対し非常に論理的に的確な尋問を進めていたところ、片山元副知事は「ちょっといいですか」と、奇天烈な大演説を始めたこと。
公益通報者保護法の11条2項について、参考人の結城弁護士や法を所掌する消費者庁の説明にまでも疑義があるとして、帛紗で隠していた一冊の書物を掲げた。
この本には、「事業者に義務付けられた体制整備(不利益な取扱いを防止する措置等)は、内部公益通報をした者に対応するのであって、外部通報(2号通報3号通報)をした公益通報者に対しては行わなくて良い」というように解説されているなどとぶち上げたのだ。
選りに選って、この度、来年1月国会に提出予定の「公益宮放射保護法・改正法案」のための議論を続けてきた消費者庁の検討会座長を務める山本隆司・東大教授などが著された本なのだから、マヌケなのか挑戦的なのか訳がわからない。
もちろん、片山の誤読である。

1:02:38〜 <越田委員(公明党)による片山元副知事への尋問>
越田委員:
「不正の目的」に関してお伺いをさせていただきます。
「文書の目的は不正な 目的だ」という証言を9月6日に片山元知事はされました。
一方でですね、斎藤知事は3月27日の会見以降、一度も「不正な目的」に関する言及いうのは一切なかったです。
で、9月6日、片山元副知事が証言されて以降、ちらっと、「不正な目的が…」みたいな発言を斎藤知事もされるようになったなという風に認識しておるんですけれども。
この「不正な目的」について知事とか人事当局とどのようなやり取り検証を行っていたのかっていうことを ちょっと教えていただけますか?
片山氏:
知事とすごい議論したということはありませんけれども。
要は、公益通報者保護法の前提となる、いちばん入り口のところで「不正な目的」ということになったら、「対象とならないな。」ということは言ったような記憶はありますけども。
それはさらっと行ってしまいまして。
知事はそれよりも、「法的に詰めた議論が必要であると思うので真実相当性の方をきっちり詰めなければいけない」というて言われたような記憶がありますけれども。
「不正の目的」に認識してないようなことはないと思います。
人事課にも確認したのは、「不正な目的があった場合は対象ならない」という風に私からも言いましたし、彼らもその認識は十分あったと思いますけれども。
要は不正な目的ということになりました場合には、個々のことにはもう入らないということになりますので。
人事当局は個々の調査をやってましたので、もう個々の調査から行きますと、「真実相当性、真実がどうかということを議論して確定させたい」という思いがあったんじゃないかと思いますので。
認識はなかったようなこと はないと思います。
越田委員:
一応ですね、人事当局、百条委員会に来て証言されてる証言としてはですね。
「不正な目的であったという風に明確に内部で判断した判断したということはないです。」と明確に言ってます。
片山氏:
あそう、そうですか。
越田委員:
いうことからすると、片山元副知事は、「退職の日まで不正な目的を確信してる」ような証言を前回もされてると思うんですけれども。
そこの辺の認識が一致してないのはなぜですか?
片山氏:
はい。ちょっとそこのところは、あの分かりませんけど。
私はもう「これはもう不正な目的や」というのを公用パソコンの中に何が入ってるかも分かっておりましたから。そういう風に思っておりましたので、その認識は十分持ってたということです。
だだ 彼らがどういう風に言ってたというのは、彼らはとにかく知事から厳しく「個別の調査をきっちり抑えてやりなさい」っていうことを指示されてたと思いますので。個別のこと、イコール「真実相当性」ということで議論してたんじゃないかと思います。
越田委員:
一応、先ほども参考人の聴取もありましたし。
藤原弁護士の証言としてもですね。「不正の目的っていうことに関しては、簡単ではない」というふうに藤原弁護士もアドバイスをし るようでして。
「不正な目的があったかどうかを立証する裏付けがないので、不正な目的があったかどうか分からない。」という意見を明確に人事当局にも法的アドバイスをされてるんですね。
で、先ほどの参考人の話としても、「”専ら” 不正な目的が…」っていうことで。
「主たる目的が不正であったとしても、それ以外の目的があれば不正ではないんだ」という風な見解を示されておりました。
ということは、人事当局も認識しているのは、「後輩のためだ」と元県民局長はおっしゃってるので、そういうことも含めても不正な目的だけではないということからすると、公益通報者保護法の(不正な目的に)該当しない、「不正な目的に当たらない」というような証言があるんですけれども、そのことに関しては、元々、公益通報の委員をやられてる片山元副知事としてはどのように認識されていますでしょうか?
片山氏:
私は、公益通報の委員してましたから。「不正の目的」だと、まず第一番目に跳ねられるってことは十分認識しておりましたので、ま、そこが「不正の目的がある」ということで、「これはもう問題外や」というふうな認識をしておりました。
で、今の午前中の議論の中でも、やっぱり「専ら」という議論があったかと いう風なことを伺っておるところでありますけれどもね。
やはり、「公用パソコンの議論をした場合には、まず不正な目的ということにはなるんだろう」という いうことでですね。
公用パソコンの議論をあんまり今までしてなかったと。
今回 どうも委員の皆様方、ご覧になったと思いますので。それをどう評価するかということが出てくると思ます。
越田委員の質問の際で、ちょっと一つだけ、ちょっと今話させてもっていいですか?
今日の午前中の参考人の質疑の中で、「法第11条第2項の体制整備等について、外部通報にも適用があるか」ということが議論になっておるとおっしゃってまして。
今日、参考人は的確にご説明されて、消費者庁の解説書によれば対象になるとなっとるんですが、ちょっと、この点、私の方から疑義だけを申し上げときますと。
「法第11条第2項」にはですね、明文で、「1号通報ですね、つまり、内部通報だけに該当する」という風に明文規定がございます。
もしよろしければ、後でホーム アドバイザーに確認いただいたらいいと思うんですけど。
「第11条第2項」には、はっきりと明文規定があります。
そして、その規定についてですね。
ある解説書、この解説書なんですけども。
『解説 改正公益通報者保護法 第2版』山本 隆司 (著), 水町 勇一郎 (著), 中野 真 (著), 竹村 知己 (著)
公益改正公益通報保護法の解説書によりますと、「法第11条第2項は外部通報には適用にならない」ということが書いてありまして。
この解説書の筆者は、消費者庁のいろんな検討委員会の座長されてる先生がやっておられます。
で、執筆は消費者庁のそういうな検討に深く関わっておられます弁護士さんです。
ということは、意見が分かれとんですね。
ただ、その解説は消費者庁は、そういう風に出してきてるということでありましてですね。これ非常に疑義があるんで。今もしかしたら放送されてると思いますので、ここのところ詳しい専門家の弁護士の先生方か専門家の方がですね、これ「法律の文理解釈をしたらどっちが妥当なのか?」ということを検討いただいたらということをあの希望しておきます。
越田委員:
今の点はですね、今の点は百委員会から消費者庁に問い合わせしてる質問の項目にも確か入ってたと思うんですけれども。
その上で 回答としては、「句読点の取り方によって今のような解釈が成り立つんではないか?」という疑義も含めて質問してますけれども。「含まれるんだ」という回答を消費者庁から明確に得てますので。
片山副知事:
そうですか。ということは、やや不安になるんですけども。
この本に書いてあるこの執筆者は消費者庁の専門委員会の座長さんがまとめた本なんですね。
ということは、非常にやっぱり、「差があるんじゃないか?」ということと、後ほどちょっともう時間がないからいいですけども。ホームアドバイザーに「法11条第2項 」を確認いただいたら明文規定があるのに、なぜ通知になった段階で明文規定に反するような内容になるか?ということが文理解釈からして、私ちょっと分かりにくいということを申しております。
ちょっとこれは、委員ご指摘の、私も見ました。11月に消費者庁からの回答も見ておりますので。
そういうふうにないと言った。
けど、ただそれを見ても尚且つちょっと「あ?え?」と思って調べたら、ちゃんと文献には違う意見も書いてあったと。こういうようなことごいます。失礼しました。はい。
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解説 改正公益通報者保護法 第2版 単行本 – 2023/2/13
山本 隆司 (著), 水町 勇一郎 (著), 中野 真 (著), 竹村 知己 (著)
法改正に携わった学者・弁護士による逐条解説に、実務に必須の「指針の解説」等の解説を加えた最新版。
2020年に改正され、2022年4月から施行されている「改正公益通報者保護法」のポイントは、①通報者の範囲の拡大、②通法対象事実の範囲の拡大、③通報要件の緩和、④内部通報体制整備の義務化、⑤守秘義務、⑥通報者の損害賠償責任の免除です。
本書は本法を逐条解説し、特に改正点は最新の情報に基づき詳しく解説し、理解を深めるためQ&Aも収録しています。また、行政法・労働法の視点からの解説も加えた決定版です。
第2版は、事業者等の義務の内容を説明するため、内閣府および消費者庁が公表した「指針」と「指針の解説」、またガイドラインについて、具体的な実務対応ができるよう詳細な解説を加え、全体をアップツーデートにした関係者必読の書です。
【目次】
第1編 総論
第1章 公益通報者保護法制の全体像
第2章 公益通報者保護法の制定
第3章 公益通報者保護法改正の経緯
第4章 公益通報者保護法改正の基本趣旨
第2編 逐条解説
第1章 全般的事項
第2章 法目的(1条)
第3章 「公益通報」の定義(2条)
第4章 公益通報者の不利益な取扱いからの保護(3条~10条)
第5章 事業者および行政機関のとるべき措置(11条~22条・別表)
第6章 その他の法の検討課題
◆Q&A
第3編 行政法・労働法からみた改正法のポイント
第1章 改正公益通報者保護法のポイント――行政法の観点から
第1 序
第2 本法の全体に関する行政法上の問題
第3 事業者に対する行政措置
第4 2号通報と行政手続との関係
第5 国・地方公共団体の公益通報への取組み
第6 結びに代えて―消費者庁の役割
第2章 改正公益通報者保護法のポイント――労働法の観点から
第1 背景―公益通報者保護法の制定と改正
第2 一般法理としての内部告発者保護法理(裁判例)
第3 公益通報者保護法の枠組みと改正のポイント
第4 意義と課題
■資料 公益通報者保護法新旧対照条文・改正法附則
〔事項索引・判例索引〕
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体制整備義務 法第11条の2
公益通報者保護法
https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000122/#Mp-Ch_2-At_3-Pr_1-It_1
第十一条事業者は、第三条第一号及び第六条第一号に定める公益通報を受け、並びに当該公益通報に係る通報対象事実の調査をし、及びその是正に必要な措置をとる業務(次条において「公益通報対応業務」という。)に従事する者(次条において「公益通報対応業務従事者」という。)を定めなければならない。
2事業者は、前項に定めるもののほか、公益通報者の保護を図るとともに、公益通報の内容の活用により国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法令の規定の遵守を図るため、第三条第一号及び第六条第一号に定める公益通報に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置をとらなければならない。
第二条この法律において「公益通報」とは、次の各号に掲げる者が、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、当該各号に定める事業者(法人その他の団体及び事業を行う個人をいう。以下同じ。)(以下「役務提供先」という。)又は当該役務提供先の事業に従事する場合におけるその役員(法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人並びにこれら以外の者で法令(法律及び法律に基づく命令をいう。以下同じ。)の規定に基づき法人の経営に従事している者(会計監査人を除く。)をいう。以下同じ。)、従業員、代理人その他の者について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、当該役務提供先若しくは当該役務提供先があらかじめ定めた者(以下「役務提供先等」という。)、当該通報対象事実について処分(命令、取消しその他公権力の行使に当たる行為をいう。以下同じ。)若しくは勧告等(勧告その他処分に当たらない行為をいう。以下同じ。)をする権限を有する行政機関若しくは当該行政機関があらかじめ定めた者(次条第二号及び第六条第二号において「行政機関等」という。)又はその者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生若しくはこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者(当該通報対象事実により被害を受け又は受けるおそれがある者を含み、当該役務提供先の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある者を除く。次条第三号及び第六条第三号において同じ。)に通報することをいう。
公益通報
1号通報(事業者等への内部通報)
役務提供先、役務提供先が指定した者への通報
2号通報(権限のある行政機関等への外部通報)
監督行政機関への通報
3号通報(その他の事業者外部への外部通報)
報道機関、消費者団体、事業者団体、オンブズマン団体、公益通報者支援団体
などに通報。
消費者庁 解説
https://www.caa.go.jp/notice/entry/025523/

○公益通報者保護法第11条第1項及び第2項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針
令和3年8月 20日内閣府告示第118号
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/whisleblower_protection_system/overview/assets/overview_210820_0001.pdf
(p1より抜粋)
”第2 用語の説明
「公益通報」とは、法第2条第1項に定める「公益通報」をいい、処分等の権限を有する行政機関やその他外部への通報が公益通報となる場合も含む。
「公益通報者」とは、法第2条第2項に定める「公益通報者」をいい、公益通報をした者をいう。
「内部公益通報」とは、法第3条第1号及び第6条第1号に定める公益通報をいい、通報窓口への通報が公益通報となる場合だけではなく、上司等への報告が公益通報となる場合も含む。”
(P3より抜粋)
”2 事業者は、公益通報者を保護する体制の整備として、次の措置をとらなければならない。
(1) 不利益な取扱いの防止に関する措置
イ 事業者の労働者及び役員等が不利益な取扱いを行うことを防ぐための措置をと
るとともに、公益通報者が不利益な取扱いを受けていないかを把握する措置をと
り、不利益な取扱いを把握した場合には、適切な救済・回復の措置をとる。
ロ 不利益な取扱いが行われた場合に、当該行為を行った労働者及び役員等に対し
て、行為態様、被害の程度、その他情状等の諸般の事情を考慮して、懲戒処分その
他適切な措置をとる。
(2) 範囲外共有等の防止に関する措置
イ 事業者の労働者及び役員等が範囲外共有を行うことを防ぐための措置をとり、
範囲外共有が行われた場合には、適切な救済・回復の措置をとる。
ロ 事業者の労働者及び役員等が、公益通報者を特定した上でなければ必要性の高
い調査が実施できないなどのやむを得ない場合を除いて、通報者の探索を行うこ
とを防ぐための措置をとる。
ハ 範囲外共有や通報者の探索が行われた場合に、当該行為を行った労働者及び役
員等に対して、行為態様、被害の程度、その他情状等の諸般の事情を考慮して、懲
戒処分その他適切な措置をとる。”
内部通報に関する内部規程例(遵守事項版)
2022 年1月
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_partnerships/whisleblower_protection_system/private/assets/private_230526_0001.pdf
(P8より抜粋)
第3章 窓口への通報又は相談に関する当事者の責務等
”第16条(当社以外に公益通報を行った者の保護等) [26]
1. 当社労働者及び役員は、公益通報者保護法第3条第2号及び第3号並びに同法第6条第
2号及び第3号に定める保護要件を満たす公益通報を行った者に対して、当該通報を行
ったことを理由として、不利益な取扱いを行ってはならない。
2.当社労働者及び役員は、前項に定める公益通報を行った者を探索してはならず、また、
当該者を特定させる事項を当社が認めた範囲以外に共有しないものとする[27] 。
ーー
26 指針において 公益通報者保護法第2条に定める「処分等の権限を有する行政機関」や「その者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認
められる者」に対して公益通報をする者(いわゆる 2 号通報及び3号通報をする者)についても、不利益な取扱いの防止、範囲外共有の禁止及び通報者の探索防止の対象とされていることから、第 6 条、第10条及び第11条の対象を内部通報に限定している本規程例では、本条を設けている。
27 内部公益通報以外の公益通報は、個別の事案ごとに情報管理のあり方を検討せざるを得ないため、範囲外共有の防止を含む情報管理は、本規程例第6条と異なり抽象的な定めにとどめている。”
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公益通報者保護法・改正法案
25年1月国会提出へ
消費者庁
公益通報者保護制度検討会
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_partnerships/meeting_materials/review_meeting_004/

公益通報者に不利益な扱いした事業者に刑事罰 消費者庁有識者会議が提言(2024年12月25日)ANNnewsCH
公益通報者保護法の見直しを議論してきた消費者庁の有識者会議は、公益通報を理由に懲戒処分を下した事業者に刑事罰を課すことなどを盛り込んだ報告書案を取りまとめました。
報告書案では、公益通報者に対して解雇や懲戒処分など不利益な扱いをした事業者に刑事罰を導入します。
また、公益通報者を特定する目的の行為を禁止する規定を新たに設置するとしました。
この報告案を受け、政府は来年の通常国会で法案を提出する見通しです。
公益通報を巡っては、知事のパワハラなどを内部告発した兵庫県の元局長が懲戒処分されたことをきっかけに制度の実効性が求められていました。