青木理がインタビュー・石井暁 新著『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』 | ☆Dancing the Dream ☆

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自衛隊の闇組織「別班」とは…総理大臣も防衛大臣も存在を知らない!?
11月08日 12:30J-WAVE NEWS


小野寺「別班はこれまでも存在していないし現在も存在していない」

  
日本人男性がスパイ容疑で中国当局に拘束された



自衛隊の闇組織「別班」とは…総理大臣も防衛大臣も存在を知らない!?
(J-WAVE NEWS)
J-WAVEで放送中の番組『JAM THE WORLD』
11月6日火曜日のニュース・スーパーバイザー:青木 理
ゲスト:共同通信編集局編集委員の石井 暁さん
〜自衛隊最大のタブー組織「別班」〜


陸上自衛隊の闇組織「別班」とはどんな組織か?
青木:みなさんは、自衛隊に「別班」と呼ばれる、組織上存在しない
   非公然の秘密情報組織があることをご存知でしょうか? 
   石井暁さんは2013年、
   その「別班」の存在と活動の内容をスクープしたのが石井暁さんです。
   石井暁さんが10月にその内幕を描いた書籍
   『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』を上梓しました。
青木:自衛隊の闇組織「別班」はどのような組織なのでしょうか。
石井:「別班」とは陸上自衛隊のなかにある非公然の秘密情報部隊なんです。
   組織上は存在しない部隊なんですね。

青木:自衛隊の「別班」は具体的にどういった活動をするために
   作られたのでしょう?
石井:「別班」は日本周辺の外国、ロシア、中国、朝鮮半島などの
   情報収集活動を行っています。

   日本国内のほか、別班メンバー自らロシア、中国、朝鮮半島、
   東ヨーロッパなどに拠点を持ち、自衛官が身分を偽装しながら
   情報収集活動しています。
青木:仮想敵というか日本の脅威となりうる、
   もしくは脅威になっている国や地域の軍事情報を集めるための
   組織ということですか?
石井:そうです。日本の周辺で問題を抱えている国も多いので、
   その情報を得るために「別班」を作っているわけです。

「情報保全隊(元・調査隊)」 「情報本部電波部(元・2別→調別) 」
「警務隊(元・憲兵)」とは?

青木:別班 以外にも、「情報保全隊」とか「調別」とか「2別」とは、
   これはまた違うんですか?
石井:「情報保全隊」というのは昔、「調査隊」と
   言われていた組織なんですけれど、
   これは外国のスパイが防衛省自衛隊の秘密を取りに来る
   それを防ぐ防諜の部隊なんです。
   カウンターインテリジェンスの部隊です。
青木:昔でいうと憲兵みたいなものですか?
石井:いや憲兵というのは、自衛隊の「警務隊」という組織に当たります。
   憲兵というのは警察の公安に近い仕事をしていますね。
石井:「情報保全隊」の仕事は、それが違法なのか合法なのか
   裁判にもなりました。
   スパイ活動、あるいは、左翼運動、平和運動をしている人達も
   防衛省にとって危険視だと判断して情報収集の
   対象にしてきたわけですね。
青木:日本ペンクラブとか、ジャーナリストも自衛隊や防衛省に
   批判的な人達は、危険視して監視していたんですよね。
石井:そうですね。「情報保全隊」の監視対象というのは、
   本来は国外なんですけれど、
   国内にも自衛隊の情報を取ろうとしている人達がいるという前提で
   活動しているのでそういうこともするわけですね。
青木:「調別」とか「2別」というのはどういった組織なんですか?
石井:元々、陸上幕領幹部の2部別室が、調査部別室になって、
   今は「情報本部電波部」という組織になっているんですが、
   この組織は基本的に電波情報を取る組織です。
   これは、第2別、調別、情報本部電波部、全てトップは
   警察官僚がずっと勤めていると。

   これは警察にとって非常に重要な情報源だからですね。
青木:「情報本部電波部」は具体的に何をしているんですか?
石井:全国数カ所にある通信所で、電波や信号を傍受して解読し、
   実際に外国がどんな電波を出しているのか、
   そこにどういう情報が読み取れるのかというのを
   分析しているわけですね。
石井:例えばロシアの陸軍の電波が増えたと、
   これは部隊に動きがあるんじゃないかというようなことで
   調べていくんですね。
青木:1980年代に大韓航空機がソ連上空で撃墜された時に、
   世界の情報機関で1番早く掴んだのが「電波部」だったんですよね?
石井:そうですね。当時の「調別」ですね。
   当時、ソ連の戦闘機が「目標 発射 撃墜」という会話を
   地上としているのをしていて、それをアメリカに提供して
   アメリカがオープンにしちゃったんですね。
   それで一躍有名になった機関です。
青木:当時、中曽根政権の後藤田官房長官が、
   日本政府は全然知らなくって、自衛隊の調別が傍受した情報が
   アメリカにそのまま行っちゃって、アメリカから始めて聞いて、
   激怒したという話を読みました。
石井:当時、稚内の通信所の分遣隊のところに
   米軍の軍人がいたと言われているんですね。
   米軍の軍人が直接米軍に言ってしまったという
   証言もあるみたいですね。
青木:それが、戦後の日本の自衛隊が米軍の下請け機関みたいに
   なっているという、一つの表れでもあると思いますね。

   しかし、それは、本当に、ロシア、中国、北朝鮮の電波だけ
   なんですか?国内の電波は聞いていないんですか?
石井:国内の電波は、青木さんが専門の警察庁の
   「ヤマ」という組織がやっていて、
   そこは住み分けしているようですね。
   ただ、例のスノーデンの証言で有名になった
   「エクスキースコア」については、「防衛省情報本部電波部」は
   持ってますね。

青木:エドワード・スノーデンというのは
   アメリカのNSAという情報機関に勤めていて、
   内部告発してロシアに亡命して、
   彼が暴露したエクスキースコアというのは、
   アメリカのNSAの蓄積した膨大なインターネット上の情報に
   アクセスできるっていうことなんでしょ?
石井:「スパイのグーグル」と言われていますね。
   知りたいことを打ち込むと全ての情報が取り出せる。
青木:つまり、石井暁がネット上の痕跡を
   そこにアクセスすれば探し出せると。
石井:ネット上の痕跡も通話記録も全部探し出せるようですね。
   僕は実際見たことありませんけど。
青木:そりゃそうでしょう。アハハハ。
   しかし、それを電波部が使っているとなると、
   ちょっと怖いなと思いますが、
   さて、本題の本のタイトルの「別班」は、防諜ではなく、
   積極的に外に出て行って情報収集をするということですが。
   こういう諜報活動というのは、どこの国でも軍事組織であれば
   やっていると思うんですけど、
   この組織の問題点はどのようなものですか?

■総理大臣も防衛大臣も存在を知らない=誰も責任を取らない
石井:アメリカのDIA(アメリカ国防情報局)や、
   ロシアのGRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)など、
   スパイ活動をしている軍事組織は他国も持っています。
   しかし、「別班」で最も問題なのは、
   自衛隊の最高指揮官である総理大臣や、
   防衛省や自衛隊を統括すべき防衛大臣にその存在を言わずに、
   勝手に海外に拠点を設けて、勝手に情報収集活動をしている、
   それが唯一最大の問題であるということです。

青木:つまり、自衛隊に対するシビリアン・コントロール(文民統制)が
   効いていないと?
石井:全く効いていないと。
   戦前戦中で言うと、勝手に満州事変を起こして拡大していった
   関東軍のような存在です。

   そうならないように、なんとかこの組織をオープンにして
   認めさせて、正式な組織にしなければいけないと考えています。
青木:単純な疑問なんですけど、
   どうして、総理大臣も防衛大臣も知らないようなところで
   「別班」が出来上がったんですか?
石井:これがわからないんですね。
   いろいろな人がいろいろな証言をしているのですが、
   なぜ非公然のままこのような組織を持っているかは
   解らないところです。
青木:防衛省や自衛隊の都合を斟酌したうえで、
   防衛大臣や総理大臣に相談したり、手続きを踏んだりしたうえで、
   この組織を作ればいいような気がしますが。
石井:そうなるべきだと思います。
   このような組織を勝手に海外に行かせて活動させたときに、
   万が一、身分を偽装した自衛官が外国の治安機関や情報機関に
   逮捕・拘束されたら一体どうするんだと。
   誰も責任とらないんですね。
   逆に、総理大臣も防衛大臣も知らされていないのは、
   万が一そういうことが起こっても、
   彼らに責任が及ばないようにしていると考える人も多いですね。


突然「小平学校へ行け」と命令が下りトップだけが別班員になる
青木:具体的に「別班」にはどれくらいの人数がいて、
   日常的にどういう活動をしてるんですか?
石井:縦割り組織で、別班長以外はどのくらいの規模かというのは
   解らないんですね。別班長以上しか解らない。
   お互いもコードネームで呼び合っていますし、
   規模としてはおそらく数十人規模だと思います。
   それ以上は解らないですね。
青木:アメリカの国防情報局やロシアのKRUなどと比べると、
   相当小規模ですね。
石井:まさしく小規模です。
   小規模ですけれど精鋭を集めているし、
   それなりの活動をしていると言われてますね。
青木:どういう形で精鋭の人が集められて
   どういう訓練を受けているんですか?
石井:だいたいOBの方に話を伺うと、
   突然、上官から呼ばれて「お前は明日から
   陸上自衛隊の小平学校へ行け」小平市にある小平学校の
   心理戦防護過程という特別な過程に入れと言われるというんですね。
   そこは軍事組織なのでノーとは言えないと。
   どうして自分が選ばれたかも解らない。
   そこで徹底的に訓練教育されて、
   そこのトップだけが「別班」に入ることができると。
   それも教官からいきなり「お前は明日から別班だ」
   と言われるだけで、拒否もできないし希望もできない 
   という組織ですね。
青木:訓練というのはどういう?
   僕は公安警察を長く取材をしているから想像するんですけれど、
   たとえば尾行の仕方であったりとか、
   かなり非合法、あるいは非合法そのものみたいな
   活動の訓練ということなんですか?
石井:そうですね。
   別班員になっても「こんな非合法な仕事はできない」と言って
   辞めちゃう人もいるので、かなりの事をやっていると思います。
   自衛官であるという身分も偽って名前も偽名でやっていますので、
   基本的には違法な事ですね。
青木:同じ別班員同士でも、本名も知らないという事なんでしょう?
   今の日本で自衛隊といえば市ヶ谷に大きな庁舎がありますよね、
   そこに名前も解らない、普段何をやっているのか解らない
   連中がいたら「なんだアイツら?」という話にならないんですか?
石井:別班というのは、市ヶ谷の中にあるんですけれど、
   物凄く、目立たないところに、さり気なくあるんですね。
   僕、場所は知っているんですけれども、
   今 ここでお話しできないんですけれど。
青木:アハハハハハ それ言ったら不味いんですか。
石井:そこは、班長と数人のスタッフがいるだけで
   目立たないようにしてるんです。
   国内で活動している人達は、池袋とか新宿とか渋谷とか品川とか、
   色んなところに、いわゆるアジトを持っていて
   「〇〇会社」「〇〇研究所」みたいな看板を掲げていて、
   そこを拠点に情報収集活動をして、
   ここで報告書を書いて本部にあげると。
   そういう事を国内の人達はしていますね。

金大中拉致事件でクローズアップされた「別班」
青木:のちに大統領になった金大中さんが、
   まだ民主化運動の闘志として日本に滞在中、
   韓国は軍事独裁政権だったけれども、
   金大中さんが東京で拉致されて、
   本当は殺すつもりだったのだけれどもソウルで解放された〜
   という金大中拉致事件というのがありましたね。
   あの時、もちろん主犯は、韓国の情報機関KCIAだったと
   言われていますけれども、それに、日本の自衛隊関係者、
   あるいはOBが関わったんじゃないかという話が問題になりました。

   それと「別班」というのは、関係あるんですか?
石井:まさにそうなんです。
   あの時関わったのは、「ミリオン資料サービス」という興信所で、
   坪山さんという所長がいたんですけど、
   その坪山さん(坪山晃三・元3等陸佐)という方は、
   金大中事件の直前まで「別班」にいて2人の部下と一緒に
   別班を辞めて「ミリオン資料サービス」という興信所を作って、
   そこが金大中さんの尾行や張り込みをしていたと。
   そこが、1番「別班」に脚光が集まった最初ですね。
   **(黒井文太郎)https://dot.asahi.com/wa/2018081200014.html?page=1

非公然の組織 別班員の大きな苦悩 「人間性を失くす」
青木:そう考えると、別班のような自衛隊、軍事組織の情報機関が
   必要だという前提に立った上でも、
   「金大中拉致事件」というのは日本の主権が侵害された、
   明らかな違法工作活動ですよね。
   それに別班が関わっていたんじゃないかという事になってくると、
   仮に別班のような組織が必要だとしても、
   総理大臣、防衛大臣、あるいは市民社会のチェックが効くような、
   いわゆるシビリアンコントロールが
   キチンと効くようにしておかないと、相当 危ういですね。
石井:危ないですね。
   本当に制服組を野放しにして、勝手に海外に拠点を設けて、
   身分を偽装した自衛官を派遣して、
   情報収集活動をさせるなんていうのは、
   まったく、論外だと思います!

青木:この内容を石井さんは、
   共同通信 配信記事の特ダネとして書かれたんですね。
   ところが、当時 小野寺防衛大臣は記者会見でも国会でも
   「そのような存在は存じ上げない。存在しない。」
   と言ったわけですね。
   今でも、防衛大臣、総理大臣は知らないんですか?
石井:知らないです。全く知らされていません。
青木:自衛官出身の中谷元防衛大臣、軍事オタクの石破茂防衛大臣も
   知らないんですか?
石井:2人とも二回防衛大臣やってますね。
   そういう人達は、個人的な会話の中で別班なるものが存在して
   活動しているということはなんとなく聞いている可能性は
   あると思います。しかし公式には聞いていない。
青木:防衛大臣や総理大臣が知らないんだったら、
   情報を収集して、例えばですけれども、
   どこかの国が日本に攻めてくるかもしれないという
   重要な情報が防衛大臣に上がったら、
   これは誰が言っているんだ?と聞かれても、
   どこから来た情報か言えないじゃないですか?
石井:出所を明示しないで情報を上げるということになります。
青木:なるほどね…しかし、もう一個だけ、
   市民社会にとって危険だ、民主主義国家にとって危険だ、
   ということと同時に、そういう状態においておくと、
  「別班」のメンバー自身が何の保証もないという中で活動をしている…。
石井:そうですね。
   何人もの別班OBに聞いているんですけれども、
  「別班に入ってから自分の人間性がなくなってしまった」とか
  「自分は結局、トカゲの尻尾切りで、国家に捨てられるんじゃないか」
   とかいうことを話す人もいます。
   本当に彼らの苦悩というのは大きいと思います。

青木:僕は、韓国で、北派工作員という北朝鮮に潜入する工作員に
   取材したことがあるんですけれど、
   彼らと共通するようなところもあるのかなと感じました。


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平成二十五年十二月二日提出
質問第一〇六号

陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(別班)に関する質問主意書
提出者  鈴木貴子

本年十一月二十七日二十時十六分付インターネット記事の中で、共同通信が以下のように報じている。
「陸上自衛隊の秘密情報部隊『陸上幕僚監部運用支援・情報部別班』(別班)が、冷戦時代から首相や防衛相(防衛庁長官)に知らせず、独断でロシア、中国、韓国、東欧などに拠点を設け、身分を偽装した自衛官に情報活動をさせてきたことが二十七日、分かった。
陸上幕僚長経験者、防衛省情報本部長経験者ら複数の関係者が共同通信の取材に証言した。
自衛隊最高指揮官の首相や防衛相の指揮、監督を受けず、国会のチェックもなく武力組織である自衛隊が海外で活動するのは、文民統制(シビリアンコントロール)を逸脱する。」
右報道にある「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」(以下、「別班」とする。)を踏まえ、質問する。(略)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a185106.htm

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平成二十五年十二月十日受領
答弁第一〇六号

内閣衆質一八五第一〇六号
平成二十五年十二月十日
内閣総理大臣 安倍晋三

衆議院議長 伊吹文明 殿
衆議院議員鈴木貴子君提出陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(別班)に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員鈴木貴子君提出陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(別班)に関する質問に対する答弁書

一から十四までについて
政府として、個々の報道について答弁することは差し控えたいが、御指摘の報道にあるような「陸上幕僚監部運用支援・情報部別班」なる組織については、防衛大臣が、御指摘の答弁を行う前に、陸上幕僚長から口頭で報告を受け、さらに、御指摘の答弁の後にも、陸上幕僚長に陸上幕僚監部運用支援・情報部長等への聞き取りを行わせてその内容を口頭で報告させたところ、これまで自衛隊に存在したことはなく、現在も存在していないことが確認されており、現時点においてこれ以上の調査を行うことは考えていない。

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●指揮通信システム・情報部別班
公式には認められていないが、情報幕僚(G2)にあたる
指揮通信システム・情報部(旧第二部、調査部、運用支援・情報部)には、
ヒューミントを担当する情報1班特別勤務班、
いわゆる別班(Defence Intelligence Team, DIT)が
存在するとされている。

警察予備隊の創設当初は旧内務官僚が中心になっていたため、
連合国軍最高司令官総司令部(GHQ/SCAP)参謀第2部(G2)と
連携していた有末機関など旧軍の情報参謀の入隊は遅れていた。
このため在日米軍では、日米の軍事情報部門の連携を強化するため、
1952年より、警察士長(3佐)・1等警察士(1尉)クラスの
中堅幕僚を在日米軍情報機関に出向させ、
研修させるようになった。
これが「別班」の起源となった。

そして1954年の日米相互防衛援助協定(MSA協定)の締結と前後して、
在日米軍司令官から吉田茂首相に送付された書簡に基づき、
陸上自衛隊と在日米陸軍が合同で諜報活動を行うという
秘密協定が締結された。
そして1956年頃より、
MIST(Military Intelligence Specialist Training)として、
より本格的な研修コースが開講した。
在日米陸軍では、キャンプ座間の第500情報旅団から
キャンプ・ドレイクに展開した分遣隊であるFDDが
受け入れ部隊となった。
日本側では"MIST"に語感が近い「武蔵」が
秘匿名として用いられるようになった。

1960年には、ハワイで広瀬部長と太平洋陸軍情報部長が会合し、
第1回の日米情報会議(JA会議)が開催された。
またこの頃、研修修了者を結集して、
陸幕2部長であった広瀬栄一 陸将補の直轄下で
発足したのが特勤班であった。
1961年には日米の非公然の合同工作機関となり、
陸自の班長と米軍FDD指揮官が同格で構成する合同司令部のもとに、
「工作本部」および日米おのおのの「工作支援部」が
配されるようになった。
工作本部にはおおむね3つの工作班が設置されていたとされる。
また指揮系統としては、当初は2部長の直轄下にあったが、
後に2部内に連絡幕僚が置かれ、
その後は情報1班長が連絡を担当するようになった。
班長は2佐、総員24名だったとされている。
なお「武蔵」という秘匿名は1965年に廃止され、
以後は単に「特勤班」ないし「別班」と称されたとも
「小金井」と称されるようになったともいわれる。

別班は、当初はFDDと同じキャンプ・ドレイクを拠点としていたが、
1973年に同地が日本に返還されたのに伴い、
第500情報旅団と同じキャンプ座間に移転した。
しかし同年の金大中事件で別班の関与が疑われ、
衆目を集めたことから、規模を縮小して、
檜町駐屯地の陸幕地下に移転したとされる。
現在は東京・市ヶ谷の防衛省敷地内に本部が置かれており、
ロシア、ポーランド、大韓民国などでも班員が活動しているという。

班員は、全員陸上自衛隊情報学校(旧陸上自衛隊小平学校及び調査学校)の
心理戦防護課程修了者で、
他省庁の職員や商社員に身分を偽装して海外で活動している。
危険な任務の特性上、万が一の事態が生じた場合に
責任が及ばないように、
陸上幕僚長、情報本部長には情報の出所を明示せずに
収集情報が上げられており、
内閣総理大臣や防衛大臣(旧防衛庁長官)には
その存在すら知らされていなかったともされているが、
実際には陸幕や内局の上層部も報告を受けていた
可能性がきわめて高いとされる。

なお、「情報本部電波部」の前身組織であり、
シギントを担当していた
陸上幕僚監部調査部第2課別室(通称:調別)とは、
別の機関である。