ハワード・ジンのこの講演は、
2008年11月4日の大統領選挙の数日後、
ハワード・ジンがニューヨーク北部のビンガムトン大学で行った
「戦争と社会正義」というテーマのものですが、
驚くほど、現代の日本人が耳を傾けるべき内容で
普遍的なメッセージが語られています。
ハワード・ジンが、冒頭に語るアメリカの健康保険の問題などは、
差し迫る日本の未来の問題を思わせます。
仮に、日本がTPPに加盟した未来はどうなるのか?
日本の健康保険崩壊し保険民営化されると、
高額な民間医療保険にはいらないと高額医療費を払えず、
医者に診てもらえない。
そして、大儲けするのは、
保険会社・医者・医療機関と製薬業者です。
講演は、3部に別れて編集されています。
ぜひとも、お時間のある時に、
全編ご覧ください~

ハワード・ジン (Howard Zinn, 1922年8月24日 - 2010年1月27日)
ハワード・ジンの名著『民衆のアメリカ史』は、
米国人の歴史の見方を変えたと言われます。
通算100万部以上を売り、最近『民衆は語る』というテレビ番組も作られました。
彼を最も良く知っていた盟友の*ノーム・チョムスキーによれば、
ベトナム反戦運動の中で、「無条件、即時撤退」の要求を最初に唱えたのは
ハワード・ジンだそうです。
その『撤退の論理』は、当時はあまりに衝撃的だったので言論界では敬遠され、
書評も載らなかったそうです。
それでも、その主張はあっというまに人々に浸透し、
アメリカ人の戦争に対する見方を根本から変えました。
一つの世代全体の物の見方を、
それまでとはがらりと変えてしまうというジンの稀有な才能は、
『民衆のアメリカ史』において見事に発揮されました。
彼の手法は歴史の中の「無名の人々の、無数の小さな行動」を大切にして、
注意深く掘り下げて、そこから歴史を理解しようとするものです。
無数の小さな行動が積み重なって、
やがて歴史に刻まれる偉大な瞬間がやってくるのだと、彼は信じていました。
無数の小さな行動を見ずにして歴史の理解は始まらないと彼は雄弁に語り、
みずからも積極的に行動に参加し、他の者たちもそこにいざないました。
*ノーム・チョムスキー(Noam Chomsky)
言語学者、マサチューセッツ工科大学名誉教授。著書多数。
世界的に著名な活動家で、ハワード・ジンとは政治活動を通じた長年の親友。