カルマと差別① ~マイケルのアンタッチャブル | ☆Dancing the Dream ☆

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「人間の歴史は、
 侮辱された人間が勝利する日を、辛抱づよく待っている」
                 ―「迷える小鳥」・『タゴール著作集』藤原定訳 

                        
インド人の多くは運命論者である。
インド社会の基盤をなすカースト制度も、「貧しい家に生まれる人間はそのようなカルマを、豊かな家に生まれる人間はそのようなカルマを持っている」という考えから来ており、そのカルマを解消するために、それぞれのカルマに従った貧しさや豊かさを体験することが善だとされる。それぞれの身分によって細かく職業が決められるのだ。それは不公平ではなく、本人のカルマなのだから仕方がないと言うのだ。
では、カースト制度は誰が何故どのようにして作られたのか?

紀元前3000年頃に遡る。
当時、インド亜大陸にはインダス文明を作った先住民が平和に暮らしていた。
この先住民の子孫は現在、南インドに暮らしているドラヴィダ人(=タルミ人)と言われている。
彼らは基本的に農耕民族だった。
ムルガン神信仰(後にヒンドゥー・仏教に影響した)などの宗教や建築、音楽、道徳観、食生活などでも独自の文化を持っており、
彼らのインダス文字は、マヤ文字に繋がるものであるとの研究結果もある。
また、ドラヴィダ語とシュメール語に共通性が見られることから、メソポタミアのシュメール文明との関連性も指摘されており、ドラヴィダ人はメソポタミア地方から移住したとの説も存在する。

さて、そこにインド北方から侵入したのがアーリア人と呼ばれる金髪・碧眼のヨーロッパ系の遊牧民。彼らは鉄器を中心とした武器で先住民を圧倒し、次々と征服していった。

彼らは被征服民(=先住民)を支配するためにある制度を作り上げた。
征服者の長をブラーミン(バラモン)とし、部下たちをクシャトリヤ、ヴァイシャと呼ばせ、
インドは自分達が作ったとする神話を作り、これがラーマーヤナとマハーバーラタ神話となった。
これを元に宗教を作り、これがバラモン経、のちのヒンズー経となる。
このように自分達が神に選ばれし民だったと被征服民に教育したのだ。

当初は上記の三階級だったが、被征服民をシュードラ(上位三カーストに奉仕するカースト=奴隷)と決め、さらにその後、シュードラの下に不可触賤民(=指定カースト)を設定し、
死体処理、糞尿処理、ゴミ集めなどありとあらゆる嫌な仕事を押しつけたのだ。

カースト制における考え方ついて、ガンディーに反発した「インド憲法の父」と呼ばれているアンベードカルによると、遺伝子解析によっても、カースト制は、入植者による先住民への人種差別であるとし、カースト制が人為的な偽善であることを徹底的に追求した。


「ガンディー、アンベードカルは全く異った形で不可触民解放に向って進んだ。
 ガンディーはカースト制の信奉者であった。 
 彼の狙いとするところは、カースト制はそのままにし、不可触民制だけを廃止して
 不可触民を第5位カースト民の地位に引き上げようというものであった。
 ヒューマニストとして彼はこれら抑圧された人びとに心から同情し、
 カーストヒンズーたちの手によってひどい目に遭わされていることに
 心を痛めたのである。
 だから彼は、彼の運動の支持者であり後援者であるオーソドックス・ヒンズーの
 資本家たちを刺激しないよう常に非常に注意深かったのである。
 彼は幾百万のこれらの訴える術も知らぬ無辜の民が、回教やキリスト教に無理矢理
 改宗させられていることに反対して指一本上げようとはしなかった。
 ガンディーのやり方は改良主義的であり、アンベードカルのように、
 この社会を根本から建て直す革命を目指すというより、
 傾きかけた古い家を改築しようというものであった。」
      ―『不可触民の父 アンベードカルの生涯』ダナンジャイ・キール・山際素男訳

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マイケルジャクソンは、カルマについてこう述べました。

 
「I don't believe in karma.
 I think that is a bunch of crap.
 because so many mean - spirited,
 evil people are on top of the would and doing well
 and people love them,
 no matter how evil they are.

 僕は、カルマ(魂の負債・因果応報)を信じない。
 それは、ゴミの束だと思っているよ。
 なぜなら、多くの場合― 魂を幻惑することなのさ。
 邪悪な人々が世界の上層部にいて、上手くやる。
 そして、人々はそれを好むのさ。
 それが、どれほど邪悪かにもかかわらずね。」


カルマ思想は、人間が作ったものであり、
子供は、生まれながらに前世のカルマを背負わされている―例えば障害を持った子は、
前世に犯した罪の負債による、という考え方を断固否定しました。

お釈迦様は、カルマについて、あるともないとも説きませんでした。
人間の認識能力を超えた事柄については定見を立てなかったのです。
これを「無記」とか「捨置答」、あるいは「捨置記」「置答」といい、
問いに対して返答を しないで捨てておくことを言います。

肉体は食べ物や飲み物などによって存在し、それらが無ければ無くなってしまう。
心の感覚も、感覚の対象を縁として起こるもので、
心も体も、縁によって起こり、実体も本性も無く、空であり幻のようなものと見なすのが、
縁起による空の法である。


「過去に対するわだかまりを捨て、現在に対する執着を捨て、
 未来に対する望みを捨てた者の名称と形体は消滅する。
 そのように観察するものは、過去に後悔なく、今に迷うことなく、
 未来に対する不安に苛まれることなく、只管に生きることができるであろう。」

と言い、つまり、思い煩っても仕方ないことは思い煩うな、
生きて行く上で遭遇する良い事も悪い事も、全ては有りの侭に受け止めよ、
人生を虚しく過ごしてはならない、とうもの。


カースト制は、
カルマを前世・現世・来世と結び付けた考え方から、
強奪者が特権階級となるため、また、得た特権を固持し続けるために
詭弁を弄して人々を操った
『アーリア人(高貴な者)話法』なのかもしれません。

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さて、
ガンジーは、カースト制度の外側にあって、
インドのヒンドゥー教社会において最も差別される人々、ハリジャン(神の子)
不可触賤民(=untouchable)を『ハリジャン(神の子)』と呼びました。


この『untouchableアンタッチャブル』という言葉をキーワードにして、
マイケルジャクソンの 『unbreakable アンブレイカブル』という曲を、
今一度、読み解いてみたいと思います。

『unbreakable』と言う曲は、
本来、マイケルジャクソンの最後のアルバム「Invincible」の
タイトル曲となるものであったことを忘れてはなりません。




・・・つづく。