つい先日、観に行ったとき、
澄んだ空と萌えたつ緑・・戦前の日本の風景のあまりの美しさに
気持ち良く居眠りをついてしまった。
だから、その日お誕生日を迎えたYちゃんが 観たがっていた『風立ちぬ』を
もう一度観ることにした^^
眠っていたのは、ほんのちょっとだけだと思っていたけれど、
どもやら思った以上に シーンのあちこちが、夢の中に消えていたことが解った(〃∇〃)
純粋な魂たちの夢は、
青い青い空の
飛行機雲の遥か向こう側に
白い羽根を広げて儚く消えたのか?
それとも
次元を超えて飛び続けているのか?
私もまた、この夏、ひと吹きの風のようなものだ。
この瞬間は、ふと吹きの風だ。
摘んだハーブを挿したガラスの花瓶の水を変え、
古裂にアイロンをかけ繕いものをし、
端を合わせてシーツを畳む。
どうということのない ありきたりの日常の一瞬。
ふと、蝉しぐれの音に 眩暈がし、目を閉じると
溢れかえる色彩の粒子のひとつひとつが、泡のようにはじけて
金色の光に溶けて、
ひと吹きの風がふいて、雲の彼方に登っていく。

ただ一度だけ
もう二度と来ない
ただの夢かもしれない
人生にただ一度
明日にはもう消え去っているかも
人生にただ一度
だって花の盛りはただ一度だけ
(Das gibt's nur einmal,
Das kommt nicht wieder,
Das ist vielleicht nur Träumerei.
Das kann das Leben nur einmal geben,
Vielleicht ist's morgen schon vorbei.
Das kann das Leben nur einmal geben,
Denn jeder Frühling hat nur einen Mai.)
「ただ一度だけ」(Das gibt's nur einmal )は、
ドイツ・ミュージカル映画『会議は踊る(Der Kongreß tanzt)』
(1931年制作、日本公開は1934年)で歌われ、一世を風靡した。
舞台は1814-15年ウィーン会議。
主人公、手袋店の売り子クリステル演じるリリアン・ハーヴェイが歌う。
ウィーン会議は、フランス革命とナポレオン戦争終結後のヨーロッパの秩序再建と領土分割を協議したが、各国の利害が衝突して数ヶ月を経ても遅々として進捗せず、「会議は踊る、されど進まず」と評された。
しかし、ナポレオンがエルバ島を脱出したとの報が入ると、危機感を抱いた各国の間で妥協が成立し、議定書が締結されヨーロッパにおける大国の国際秩序、勢力均衡が図られた。
『会議は踊る(Der Kongreß tanzt)』は、
ウィーン会議に参加するため、ウィーンに集まって来るヨーロッパ各国の首脳に、
店の宣伝用の広告付きの花束を投げて歓迎したひとりの手袋屋の娘。
そして、その花束が顔に命中してしまったロシア皇帝・アレクサンドル1世。
長引くウィーン会議の間、身分の違う二人の束の間の夢のような逢瀬を描く。