備忘録:ダウンロード違法化①~マイケルは言った… | ☆Dancing the Dream ☆

☆Dancing the Dream ☆

Let us celebrate
The Joy of life ♡
with ☆Michael Jackson☆

日本で違法ダウンロード法が成立しました!!!

*2012年6月15日に リッピング違法化+私的違法ダウンロード刑罰化法案が 
 可決されました。
*リッピング違法化、違法ダウンロード刑罰化の施行日は2012年10月1日から
 施行されます。


=============== 

     「違法ダウンロード法」については…
      マイケルの10年ほど前のこの言葉に
      たいへん注目してました… 目

      

マイケル、音楽ファンを擁護2003-07-23-Wed
16日に John Conyers 議員 (民主党、ミシガン州選出) と Howard Berman 議員 (民主党、カリフォルニア州選出) が米下院に提出した新法案は、違法なファイル交換に重い刑罰を科すものであった。

『作者、消費者およびコンピュータ持ち主保護および安全保障条例2003』(ACCOPS条例) というこの法案がもし通れば、たったひとつでも著作権で保護された作品をダウンロードすれば、それを連邦の重罪にするもので音楽もそこに含まれる。(著作権保護ファイルをP2Pネットワークにアップロードした場合最高5年の実刑と罰金25万ドル)

マイケル・ジャクソンは、この法案が可決されることに異議を唱えメディアに対して自分自身の利益よりもアーチストとファンにとってよりよい方法に焦点を当て以下の声明を発した
マイケルは自宅ネバーランドより
「楽曲をダウンロードした音楽ファンを刑務所送りにして懲らしめるなんて考えには僕は言葉も出ない。違法ダウンロードは間違ったことだが、その解決策が刑務所であるはずがない」と語った。

マイケルはアーチストと音楽業界そして消費者に解決策を見つけるように呼びかけた。
「ここアメリカでは、逆境から新しい機会を創りあげてきた。決してそれは刑罰の法ではなかった。僕たちは新しい技術を見つけるべきで、APPLEのニューミュージックストアのような解決策を。こういう方法の革新が続くのがアメリカの証明なんだ。音楽ビジネスの成功がファンあってこそなのだということを僕は忘れられていないだろうということを祈る。」


      デンジャのジャケ絵の解読で、
      「おっさん&トム将軍」…
      個人的には、これは複合的な意味を感じていまして…
      ある種の『 頭 VS 心』=『MIND &HAERT』の話かなぁ?と。

                  *興味のある方は、過去記事をどうぞ♪

☆Dancing the Dream ☆ 関連記事…2011年06月01日(水)続・デンジャラスランド
    http://secret.ameba.jp/et-eo/amemberentry-10909504188.html
 

☆Dancing the Dream ☆ ☆Dancing the Dream ☆
コンピューターの父、Cバベッジ      Sジョブス


====================


「好きなアーティストのCDを買って、PCに取り込んで、スマホで聴く」
こんな日常風景が、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金を科せられる可能性がある? 先日、法案提出から5日間という異例の速さで成立した新しい著作権法です。

これまでは違法アップロードに対して10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金がありましたが、違法ダウンロードの刑事罰則はありませんでした。
そこに今回、
「私的使用の目的をもって、有償著作物等の著作権または著作隣接権を侵害する、自動公衆送信を利用して行うデジタル方式の録音または録画を、自らその事実を知りながら行って著作権または著作隣接権を侵害した者は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金に処し、またはこれを併科すること」という刑事罰則が設けられたのです。

この法案に沿うと、今まで何気なくやっていたこんなことも刑事罰の対象となります。

●自分で購入したDVDのバックアップをとるために、解除ソフトを使ってコピーガードを外してPCに取り込む(=リッピング)
●自分で購入したコピーガードされたCD(CCCD)を、解除ソフトを使ってコピーガードを外して携帯プレーヤーに入れる(=リッピング)
●アーティストのPV動画をファンの誰かがYouTubeにアップ、自分も気に入ったのでPCにダウンロードして保存(=違法アップロードのものだと知りながらダウンロード)

果たしてこの法改正は、本当に音楽業界の発展のためになるのか?

ネットユーザーはみな犯罪者予備軍?
「音楽はダウンロードしないから関係ない」と思っているひとでも、YouTubeをストリーミング視聴する際、「一時ファイル」と呼ばれるデータファイルが内部的にダウンロードされています。これについて「違法ダウンロード」となる可能性は当面はないとされていますが、今後どうなるかはわからない。
つまり、ほとんどのインターネットユーザーが「犯罪行為」を指摘される可能性があるということ。一部では、「他の目的で逮捕したいときに、表向きにこの著作権法が利用されるのでは」という声もある。


==============
(2012年 7月 4日)

音楽配信サービスへの提供楽曲について、ビクター・エンターテインメントなど数社は、原則としてコピー制限を撤廃(DRMフリー化)する方針を固めた。

コピー制限を全面的になくすのはビクターのほかエイベックス・グループ・ホールディングス、ワーナーミュージック・ジャパンなど。
EMIミュージック・ジャパンや ユニバーサルミュージックも一部配信会社向けから順次見直す。
ソニー・ミュージックエンタテインメントも検討中だ。

===============





音楽ジャーナリストの津田大介さんによる、音楽業界とDRMをめぐる問題のまとめとEMIによるDRMフリー化の背景、今後の展望について。
EMIの決断の背景を考える上で「CCCDは絶対に外せない要素」として過去の経緯を振り返りつつ、「rootkit騒動」「Vista」という“2つの予想外”も決断のきっかけではと指摘。そして「着うたフル」全盛の日本は──。

  ↓    ↓    ↓ 内容転載

http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0704/09/news013.html

世界4大メジャーレコード会社のひとつである英EMIグループはこのほど、DRMの付かない音楽コンテンツの配信を、世界最大の音楽・動画コンテンツ配信サービスであるAppleの「iTunes Store」上で始めると発表した。

 「DRM」とはDigital Rights Managementの略。直訳すれば「デジタル著作権管理」という意味だが、オンラインコンテンツ配信においては「PCを通じたコピー回数などを制限する機能」もしくはシンプルに「コピーガード」と同義で意味で使われることが多い。

 EMIグループはこれまで、4大メジャーの中でもっともオンライン配信に積極的であり、かつ厳しいDRMをコンテンツに課すレコード会社であった。そのEMIが突如「DRMを外す」と宣言したわけである。今回の発表を受けて、今頃世界中のうるさ型の法務部を抱えるレコード会社は大騒ぎしていることだろう。そして、音楽制作の現場でCCCDに振り回された人たちは、心の中でこうツッコミを入れているはずだ。「お前らがそれをいうか!」と。

DRMは音楽業界も「良くない」と思っていた 
インディーズが台頭するようになり、音楽配信といった新しい音楽販売チャンネルが登場した現在においても、音楽業界の頂点にはいまだメジャーレコード会社が君臨している。そんな音楽業界のこの10年を筆者個人が総括すれば、「止まらないCD不況の原因をユーザーのコピーに責任転嫁し、コンテンツホルダー・アーティストとエンドユーザーに本来は存在しなかったはずの大きな溝を作ってしまった」ということになる。

 音楽業界の「現場」で働いていた人は、多かれ少なかれ誰もCCCDの導入やDRMの強化が「良いこと」だとは思っていなかった(ユーザーの違法コピーのせいで音楽業界が不況になり、CCCDを導入すれば売り上げが回復するなんてことを「本気で」信じていたような愚かな人は、恐らく真っ先にリストラの対象にされ、今はレコード会社から去っているはずだ)。ここにこの問題の根深さがある。

CDはなぜ売れなくなったのか 
世界の音楽業界を金額ベースで見ていくと、実は欧米も日本も大体同じような流れになっている。1990年代後半にCD生産金額がピークを迎え、その後は堰(せき)を切ったように売り上げが落ちているのだ。なぜここまで急速に売り上げが落ちていったのか。ひとつだけ断言できることがあるとすれば、それは「複合要因である」ということだ。

 まず初めに考えられる要因は、娯楽の多様化だ。特に音楽CDと同じパッケージコンテンツであり、販売店や価格など、バッティングする要素が多いDVDの普及は顕著だ。日本市場で見ると、1999年の時点でDVDビデオの総売上金額は302億円だったものが、2004年の時点で3197億円と、10倍の規模まで成長している(2006年は3252億円)。日本の音楽CD(オーディオレコード全体)の生産金額は1998年がピークで、6074億円だったものが2006年は3515億円まで下がった。単純に消費者の選択肢が増えたことで、CDを買われなくなりDVDを購入するようになったとするのは乱暴な議論だが、DVDの成長(約3000億円)とCDの落ち込み(約2500億円)はかなり近い金額である。

 娯楽の多様化という意味でいえば、日本においては携帯電話の普及も見逃せない。音楽CDの生産金額が初めて減少に転じた1999年という年は、NTTドコモが「iモード」を始めた年でもある。大ブレイクを果たしたiモードを始めとする携帯電話向けのコンテンツサービスは、その後急速に市場を拡大させ、若者層の携帯電話の月額平均利用料金を全体的に引き上げた。さらに、プレイステーション2(PS2)の普及でゲーム市場が世界規模で成熟したということも見逃せない要素の1つといえるだろう。

 消費者が毎月コンテンツに支払える金額は決まっている。そして、ここ数年消費者の可処分所得が大幅に増えたわけではない。かつて間違いなく音楽は「お金を払って楽しむ娯楽の代表的存在」であったが、今は「お金を払って楽しむ娯楽のOne of them」に過ぎない。DRMの議論をする前にまずこのことを踏まえておく必要があるだろう。

“無限デジタルコピー”可能なCDの受難 
娯楽が多様化し、新たなコンテンツが登場してきたときにポイントとなるのは、そのコンテンツにどういうDRMがかかっているかということである。

 DRMは技術の進歩に伴い、機能が増え、強度が上がっていった。音楽CDにも「SCMS」と呼ばれるDRMが入っているが、これはデジタルコピーを1世代だけに制限する(孫コピーを防ぐ)ものであり、機能も強度も貧弱なものだ。具体的には、CDからデジタルでMDやDATにコピーしたものをほかのMDやDATにデジタルコピーすることができないようにするぐらいしかできない。音楽はミニコンポやラジカセで楽しむということが前提であった90年代にはそのレベルのDRMでも大きな問題はなかったが、パソコンが普及することでその状況は一変した。CD-Rが普及し、パソコンを使った「リッピング」が台頭し始めたのだ。

 CDの売り上げが落ち始めていた時期は、市販のパソコンにCD-Rドライブが標準装備され始めた時期と合致する。また、この時期にパソコンでリッピングしたMP3ファイルを外に持ち出して聴けるMP3プレーヤーも登場している。米国の音楽業界が「Rio」というMP3プレーヤーに対して著作権侵害で訴訟を起こしたのもこの時期だ。

 追い打ちをかけるように1999年に登場したのがファイル交換ソフトの「Napster」だ。ネットに接続しているパソコン同士を接続し、お互いに持っている音楽ファイルをコピーし合うというコンセプトのファイル交換ソフトは、音楽好きのネットユーザーを中心に爆発的に普及していった。

 ここで重要なのは、CD-Rによるコピーも、パソコンでリッピングした音楽ファイルも、どちらにもSCMSの制限が効かないということだ。つまり、パソコンを介すことで、消費者は無限に音楽CDをデジタルコピーできるようになったのである。

 これに対し、後発であるDVDやPS2などのゲームパッケージは、DRMが初めからきちんとしていた。厳密にいえばDVDもゲームもコピーできないわけではないが、いわゆる「素人」がコピーする敷居がCDと比べて非常に高い。音楽CDのコピーがカジュアル化する一方で、DVDやゲームといった「簡単にコピーできないコンテンツ」が普及した。


 こうした状況の中、可処分所得が限られている消費者の一部は「お金を払わなければ楽しめないコンテンツ」の方に流れ、「音楽は無料で楽しむ」ということを習慣化させてしまった。

 娯楽の多様化に加えて、コピーで済ますことができるかどうか(さらにいえば、音楽の場合、ほかのコンテンツと比べてリピートして何回も楽しむ要素が非常に強く、これがコピーする必然性を生み出してる)。これらの複合要因でレコード会社はそれまで得ていた利益を失っていったのだ。

 そうした状況の改善策として対症療法的に生まれてきたメディアがコピーコントロールCD(CCCD)である。パソコンでコピーされている現状に対処するために登場したCCCDは、通常のCDにパソコンで認識できるデータ領域を加えたディスクである「CD-EXTRA」の技術を応用し、データ領域にパソコンでコピーできないようにするDRMを内蔵させたものだ。

 しかし、このCCCDは非常に問題の多い代物だった。何せコピーを防止できるパソコンは全体の3割程度で、ほとんどのパソコンでは問題なくリッピングできてしまう。さらに、DRMの技術が非常に乱暴だったため、通常のCDとの互換性が損なわれていた。本来再生できるはずの通常のミニコンポやラジカセなどでCCCDが再生できない。ピックアップに負担をかける。音質が劣化するといったさまざまな問題を抱えていたのである。

 期待していたコピー防止効果が見込めないばかりか、正規に購入したユーザーにも不便を強いて、かつ自分の再生機器で再生できない場合にも返品に応じない。さらにいえば、iPodに代表されるような音楽の新しい楽しみ方まで否定するような「不良品」が消費者に受け入れられなかったのはごくごく当然のことだったといえる。

CCCD、消費者と“決裂” 
消費者から大きな反発を食らい、欧州では訴訟騒ぎにまで発展したCCCDだが、それでも世界中のレコード会社はCDにDRMをかけることに躍起になっていた。

 稚拙な技術を使った初期のCCCDをバージョンアップさせ、一定数のデジタルコピーを認めるようなCCCDも登場した。そしてCCCDが決定的に市場と「決裂」するきっかけとなったのが、4大メジャーのひとつであるSONY BMGがリリースしたCCCDにrootkitが組み込まれていた事件である。パソコンでのコピーをコントロールするために、彼らはトロイの木馬を消費者のパソコンに隠れてインストールするという手法を選んだのだ。

 問題発覚後、SONY BMGは大手メディアからシリコンバレーのIT企業、そして何より多くの消費者から強烈なバッシングを受けることとなった。最終的に欧米で訴訟騒ぎにまで発展し、同社は全面敗北。欧米で起こされたさまざまな訴訟に対して数十億円単位で和解金を支払うはめになり、SONY BMGは今後のDRMソフトの使用について制限が加えられた。

CCCD以外の選択肢もあったはずだが…… 
なぜこのような事態になったのか? すべては音楽CDが20年以上前に登場した古い規格であり、パソコン(CD-ROM)やインターネットでコピーされる技術を想定していなかったというところに原因がある。

 そもそもDRMというのは、コンテンツそのものとそれを再生する機器の両方が対応していないと機能しない。ところが音楽CDの場合(実質的に)DRMなしの状態ですでに再生機器が普及しつくしていたという状況があった。一説にはCCCDが登場した2001年頃の段階で、全世界で1億台以上CDを再生できるハード(これはパソコンのCDドライブなども含める)があったともいわれる。

 ところがそうしたハードは当然ながらパソコン用のDRMを認識する仕組みが内蔵されていない。有効に機能するDRMを持ったCCCDを実現するには、業界をあげて新たなDRM付きCCCDの規格を作り、それに対応するCDプレーヤーを出荷する必要があったのだ。しかし、1億台以上普及した音楽を聴く「インフラ」を全部リプレースするなんてことは現実的に無理な話。「じゃあどうしよう」と悩んでいたのが2000年~2002年頃のレコード会社だったといえる。

 この時点でレコード会社としては3つの選択肢があった。

(1)DRMをかけないそのままの状態で音楽CDを売り続ける

(2)不十分なDRM付きのCCCDを売る

(3)適正なDRMを備えた音楽ディスクに移行する

 結果的にレコード会社は(2)を選んだわけだったが、実はこの時「次世代CD」と呼ばれるSACDとDVD-Audioと呼ばれる商品がすでに市場に投入されていた。CDよりも数倍高音質で、かつDRMもきちんとしている次世代CDが存在するのに、ハードが普及していないということと、コスト面で折り合いがつかないということで(3)の選択肢を取れなかった。いわば苦肉の策として(2)を選んだわけであるが、前述した通りCCCDでリリースされた商品は中途半端にしかコピーを防止できないばかりか(そもそも、パソコンでのコピーを防ぐためのDRMなので、レンタルや友人からCDを借りてそれをMDにデジタルコピーを行うような一般ユーザーには関係がなかったともいえる)、多くの正規購入者にも被害を与えることとなり、結果的に消費者の不信を招くことになった。

CCCDめぐるレコード各社の動き 
すべてのレコード会社がCCCDをリリースしたわけではないというのも重要なポイントだ。海外の4大メジャーではEMIとSONY BMGが中心となり、Warner、Universalは実験的な投入しか行わなかった。日本においてもこの割合はまったく同じで、日本レコード協会加盟社のうち積極的にCCCDをリリースしていたのはエイベックス、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)、東芝EMIのみで、ほかのレコード会社は一部タイトルでリリースをしたものの、ほとんどが実験レベルの投入にとどまり、もっとも多くのタイトル数が市場に投入された2003年でも、全体のタイトル数から見たらCCCDでリリースされたタイトルは半数以下であった。

 そして、2004年夏にエイベックスとSMEが相次いでCCCDからの撤退を発表。国内は東芝EMIのみが親会社である英EMIグループの意向を受けてCCCDをリリースし続けた。海外でも2004年頃から日本と同じようにEMIグループ以外、CCCDタイトルのリリースは少なくなっていたが、2005年に状況が変わる。「新型CCCD」として、EMIグループと日本の東芝EMIが「Secure CD」という名の新バージョンのCCCDをリリースしたのだ。そして、SONY BMGも「XCP」というDRMを採用した新しいCCCDをリリース。そのCCCDが世界中を巻き込む大問題になったのは前述した通り。この事件が決定打となり、消費者は音楽CDに過剰なDRMがかけられることに強い拒絶感を示すようになった。

ジョブズの「DRM撤廃宣言」 
iTunes Storeを運営するAppleのスティーブ・ジョブズCEOは今年2月6日、サイト上に突如「Thoughts on Music」と題されたコラムを掲載した。内容はアップルがiTunes Storeで採用しているDRM「FairPlay」に対するユーザーの不満や、欧州地域で加熱するFairPlayのオープン化要求を受けて書かれたもので、詳しくはリンク先を読んでもらえばわかるが、ジョブズ氏はこの中で興味深い提案をしている。それが「音楽配信サービスで売られるファイルからDRMを撤廃する」ということだ。

 「すべてのオンラインストアがオープンライセンスのフォーマットでエンコードされ、DRMがない状態で売られていることが、消費者にとって一番好ましい選択肢であることは明白」とし、その上で「4大メジャーレコード会社が認めるならば、DRMを付けない状態で音楽を売る」とコメント。さらには「DRMなしの音楽CDが毎年何十億枚と売られている現状がある限り、DRMをかけたところで海賊版の根本的な対策にはならない」と断言した。

レコード会社は「空気」から「敵」に 
ここで、「なんちゃってDRM」をかけたCCCDと音楽配信のDRMの話がリンクしてくる。4大メジャーはインターネットが爆発的に発達したこの10年間、消費者(実は彼らにとってはビジネスの根幹を支える「お客様」であるのに!)の利便性やハードウェアの耐久性やプライバシーを犠牲にしてまでも、CDにDRMという「鍵」をかけることに夢中になってきた。しかし、その結果SONY BMGは多額の賠償的和解金を支払うハメになり、音楽を愛好する消費者からの信頼を失った。

 本来レコード会社という存在は消費者から意識されない「空気」のような存在である。よほどマニアックなインディーズレーベルでもない限り「あのレコード会社の音源が好きだから、知らないアーティストだけど音源買おう」という話にはならない。あくまでレコード会社は黒子的な存在であり、本質的な話をすれば、そもそも消費者と対立すること自体がおかしいのだ。ところがアーティストを人質に取ってCCCDという醜悪なメディアを消費者に押しつけたことで、レコード会社は消費者の「敵」になった。

CCCDがユーザー離れ起こした 
これまで音楽業界に対してたくさんのお金を落としてきた音楽好きの消費者は、CCCDの導入を多かれ少なかれ不満に思ったことだろう。レコード会社がやったことは、今まで何の不満もなくおいしく食べていたラーメン店の店主の人格が急に変わり、お客に対して威圧的になり、常に食い逃げを疑うような店になったようなものだからだ。いくらラーメンがおいしくても、多くの人はそんな店には行きたくなくなるものである。

 ラーメンならまだいい。気に入らない店になったのなら、ほかのラーメン屋に行けば済むからだ。しかし、音楽の場合はそうはいかない。倖田來未のCDが欲しい人は「倖田來未のCDが買えないからmisonoのCDでいいや」という思考にはならない。音楽にこの代替不能性があるからこそ、レコード会社はCCCDを強気でリリースし続けた。そうしても消費者は特に不満を感じず、CDと同じようにCCCDも買ってくれると高をくくっていたのだろう。

 ある意味、それは正しかった。そもそもパソコンで音楽を聴かない人にとってはCCCDなんてものはどうでもいい存在だし、CCCDでも気にせず購入する消費者も多くいた。だが、その一方でCCCDでリリースすることにアーティストや消費者の一部から強烈な拒絶感が生まれたことも事実である。

 レコード会社が自分たちの勝手な都合でCCCDをリリースしたことでアーティストはレコード会社とファンの間で板挟みになった。インターネットで「反CCCD」の機運が盛り上がり過ぎてしまったために、CCCDでリリースすることが決まったアーティストの掲示板が「炎上」するといった風景もそこかしこで見られた。この件に関しては基本的にアーティストは被害者である。CCCDを強行することでレコード会社と消費者に溝ができるだけならまだしも、結果としてこれがアーティストとファンの間に溝を作ることにもなってしまった。レコード会社の罪はあまりにも重い。

ユーザーを標的にするという“暴挙” 
レコード会社はCCCDを出すだけに飽きたらず、最終的にはネット上で違法ファイル交換を行っている個人ユーザーを特定し、高額の賠償を請求するという暴挙に出た。

 筆者から言わせれば、ファイル交換ソフトを使って音楽をコピーしているような人たちは音楽業界にとって「これだけ娯楽が多様化している中、音楽に興味を持ってくれている貴重な潜在顧客」である。なぜ、そうした潜在顧客を厳しいDRMや、訴訟で排除するのではなく、彼らがどうすれば音楽業界にお金を落としてくれるようになるのか真剣に考えなかったのか。本当にレコード会社はこの10年間一体何をしてきたのかと問いたい。小一時間といわず、24時間くらい問い詰めたい。DRMを強化したり、政治家に多額の献金をして業界を保護してもらう前にやるべきことがあったんじゃないか。

 CCCDは普及しない。かといってDRMが厳しすぎる音楽配信サービスなんて誰も見向きもしない。そして、さまざまな「消費者いじめ」方策がまったく奏功せず、CDの売り上げだけが落ちていく……。そんな悪いスパイラルを変えたのは音楽業界の外からビジネスを展開したAppleのiTunes Music Store(現iTunes Store)だった。iTunes Storeがどのように成功を収めたのかは改めて解説するまでもないだろう。ただ一点成功した要因をあげるとするなら、「スティーブ・ジョブズCEOが音楽というコンテンツの特性をよく理解しており、その上で徹底して消費者目線のサービスを提供した」からに他ならない。

 「Thoughts on Music」で書かれたことをジョブズ一流ポジション・トークと見る向きもあるが、個人的には「DRMなしの状態が消費者にとって一番良いのは明白」ということについては間違いなく本気でそう思っているだろうし、それは具体的にEMIと話をつけてDRMなしの音楽ファイルの販売を始めたことで証明されたと思っている。もっとも、そこにはiPodが携帯音楽プレーヤーの中で圧倒的なシェアを持ち、iTunes Storeとの組み合わせによるエコシステムが不動の地位を築いている現状において、DRMがフリーになればこのエコシステムからほか「出て行く」人より、ほかのメーカーのユーザーを取り込める数の方が多い、といった冷静なビジネス判断もあるだろうが。

EMIにDRM断念迫った、2つの“予想外” 
EMIグループが今回の決断を下した背景を語る上でCCCDは絶対に外すことができない重要な項目だ。初めてDRMをかけた音楽ファイルの配信実験が米国で行われたのが1998年、ドイツで世界初となるCCCDの市場投入実験が行われたのが2000年であるということを考えると、本当にレコード会社は10年近くも無駄な回り道をしてきたのだなと思えて仕方がない。

 個人的には、EMIグループは1~2年くらい前まではCCCDやDRMを捨てるなんてことをみじんも考えていなかったと思っている。それがここにきて覆ったのは、彼らにとって「予想外」の出来事が2つ起きたからと筆者は予想している。

1つは2005年から2006年にかけてのSONY BMGの「大失態」だ。同じ時期にMacrovisionの新しいバージョンのCCCDを市場投入していたEMIだが、これはCDをパソコンに挿入するとプレーヤーソフトがインストールされるなど、挙動がXCPのCCCDと似ていた。

 rootkit騒動を受け、EMIはITやネットの世界でプライバシーの保護や表現の自由といった市民権を確保することを目的とする米国団体Electronic Frontier Foundation(EFF)から、EMIのCCCDに含まれるDRMソフトにセキュリティ上のリスクがないか、疑いをかけられた。幸いにしてEMIのCCCDはSONY BMGのような訴訟問題に発展することはなかったが、あの時点でEMIは「多くの敵を作り、多大なDRMコストを支払ってまでCCCDを続ける意味はない」と判断したのではないだろうか。

VistaがDRM撤廃のきっかけに? 
もう1つはWindows Vistaの存在である。EMIが次世代CCCDを模索していた2004年頃、同社はMicrosoftの(当時の)次世代OSである「Longhorn(Windows Vistaのコードネーム)」におけるCDコピー防止技術をどうするかということで、Microsoftと継続的な協議を行っていた。OSレベルでCDコピーにDRMを付加し、すでに市場に流通しているノンDRMの音楽CDまでセキュア化するということが狙いだったようだ。しかし、フタを開けてみれば、Windows VistaにEMIが望むような「革新的なコピー防止機能」は搭載されなかった。あれだけDRMに命をかけていた2004年当時のEMIとMicrosoftの間で何が起きたのか。

 Windows Vistaは開発過程で悲惨な運命をたどったOSだ。簡単にいえば、Microsoftが当初ぶち上げていた「WinFX」「WinFS」といった画期的な新機能の搭載がことごとく断念されてしまったのである。これにより、Windows VistaはWindows XPと比較したときに「見た目ぐらいしか変化がないOS」になってしまった。これは邪推でしかないが、もしかすると、こうしたOS開発のドタバタの中で、EMIが望むようなOSレベルでのコピー防止サポートも吹っ飛んでしまったのではないだろうか。

注: 上記の記述についてメールでいくつかご指摘をいただいた。フォローしておくと、「WinFX」は.NET Framework 3.0に形を変えて搭載されている。ただし、Windows XPなどにも提供されており、Vista固有の機能ではなくなった。

 OSレベルのDRM実装については「Paladium」、後の「NGSCB」という構想があったが、技術コミュニティーやプライバシー侵害といった観点から反発が大きく、結果的に断念せざるを得なくなった。ただし、VistaにはDRMを強化するための「Patch Guard」という機能が搭載されており、rootkitの侵入やDRMクラッキングに対してセキュリティが上がっているそうだ。

 しかし、この機能は64ビット版のVistaにしか搭載されておらず、32ビット版には搭載されていないそうだ。現状メーカー製PCにプリインストールされているのはほとんどが32ビット版であり、当分64ビット版の普及が遅れそうなことを考慮すると、Patch GuardでコンテンツのDRM強化をするというのも現実的には難しいと言えそうだ。

 前段で「こうしたOS開発のドタバタの中で、EMIが望むようなOSレベルでのコピー防止サポートも吹っ飛んでしまった」と表現したのは、技術的な話というよりも、Vistaの開発が遅れ、当初の構想からスケールダウンしていく過程の中、CD-Rライティングが可能という非常に緩いDRMを採用したiTunes Storeが勢力を伸ばし、オンライン音楽市場のあり方がどんどん変わっているときに両社におけるDRM開発の実効性や金銭的な部分での折り合いなど、ある種「政治的」な部分でこの話がシュリンクしていったのではないか、という指摘であった。機能面として「MicrosoftがDRMを強化したOSを提供できなかったからこの話が吹っ飛んだ」という文脈では使っていないので、その点だけ注意いただきたい。

 いずれにせよこの話も筆者個人の邪推であり、実際にどうなのかということはもう少し複雑な事情はあるだろう。


 いずれにせよ、新バージョンのCCCDを市場に浸透させるつもりが、SONY BMG問題でケチを付けられ、OSレベルでDRMのかかっていない音楽CDのコントロールまで行おうとした企みも、Microsoftのお家事情(?)で、ご破算になった。EMIグループのエリック・ニコリCEOは今回のDRMフリー化の発表会において「われわれは、変化を受け入れ、消費者が本当に購入したいと思うプロダクトやサービスを開発することに力を入れている」と述べたが、筆者から言わせれば単にEMIは「打つ手がなくなった」だけに過ぎないし、「変化を受け入れるのに10年はかかり過ぎだよ!」と全力でツッコミを入れたい。

 今回の動きは、公式にはEMIからAppleに対して働きかけがあったとされているが、もしかしたらジョブズCEOは、こうなることを見越しており、EMIの打つ手がなくなったタイミングを見計らって、今回の水面下でこのような提案をしていたのかもしれない。

EMIは変わった 
邪推はともかくとして、EMIの意識が昔と比べて変わってきているというのは紛れもない事実のようだ。米国のガジェット系ニュースサイト「Gizmodo」では今回の件についてEMIのシニア・バイス・プレジデントであるジーン・メイヤー氏に電話インタビューを行った記事を掲載している。ここに書かれている情報によれば、EMIがDRMフリー化を決めた主な要因は「消費者がDRMフリーの音源を求めている」ことが調査によって判明したからだそうだ。また、DRMフリーで配信することで違法コピーのファイルが増えたとしても、それ以上に正規音源の売上が増えると予測している。こうした話を真に受けるならば、消費者がきちんとレコード会社に対して「イヤなものはイヤだ」と要求することには大きな意味があるということだろう。

 エリック・ニコリCEOは今回の発表文の最後で「あらゆる形での海賊版との戦いと消費者の教育を続ける」と述べたそうだ。彼に言われるまでもなく、適正な対価でコンテンツが購入される環境が整備されたのならば、消費者は(自分が本当に欲しいと思ったものを)「購入」という形でそれに応える必要がある。2003年のiTunes Music Store開始から早4年。「ようやくスタートラインかよ……」という思いはあるが、音楽業界が新たな一歩を踏み出したことについてはポジティブに評価したい。

米国レコード各社は追随へ 
この決断は日米の音楽業界にどのような影響をもたらすのだろうか。米国の専門家はおしなべて肯定的に評価しているようだが、米国の状況については筆者もほぼ同じ予想である。今回のEMIの決断によってEMIのDRMフリー音源の売り上げが上がるようなことがあれば、他社も追随する可能性が高い。そもそもレコード会社はどこも基本的なビジネスモデルは同じ。業界内での人々の移動も多く、どこか1社が実験的なことを行って成功した場合、他社がそれに追随するということが非常に多く見られるからだ。

また、他社が追随するもう1つの要素としては欧米でDRMフリーの音楽配信サービスが徐々に伸びてきているという事情もある。規模的には、まだメジャーと比較すればかなり小さいことは事実だが、欧州のインディーズレーベルのDRMフリー配信プラットフォームとなった英国の「Bleep」や、当初は無料から配信がスタートし、楽曲のニーズ(ユーザーレコメンド)に応じて楽曲の販売価格が変わるというDRMフリーの音楽配信サービス「Amie Street」といった新しいサービスを利用するユーザーは日増しに増えている。さらに言えば、まだ噂レベルでしかないが米国ではAmazon.comがDRMフリーのMP3楽曲販売に乗り出すという話もあるほどだ。音楽業界は数年かけてDRMの実験を行ってきたが、どんな形であってもDRMが売り上げを伸ばすことはなさそうだ、というシンプルな結論に行きつつあるのではないかと筆者は思っている。

 今回のEMIの発表を受け、iTunes Storeの最大のライバルと目されるMicrosoftのZune MarketplaceもDRMフリー楽曲を販売する意向を示したそうだ。EMIはPC向け配信のみならず、携帯電話向け音楽配信ファイルもDRMフリーにすることを表明している。ただし、これは配信業者に「DRMフリーで配信しろ」と強制するものでなく、DRMを付けて販売した業者についてはそれを妨げるつもりはないそうだ。

国内のDRMフリー化は難しい となると、気になるのは日本の状況である。日本のPC向け音楽配信状況を見るといまだ「お寒い限り」というほかないのだが、そのかわり日本では携帯電話向けの「着うたフル」が絶好調である。単価も高く、レコード会社にとっての利益率も非常に高い着うたフルは間違いなく不況にあえぐ日本のレコード会社の救世主となっており、彼らは今のこのおいしいスキームを維持したいと思っているはずだ。エイベックスを中心とした日本のレコード会社各社がネット上にあふれている「違法着うた」を撲滅すべく、知財戦略本部などに強力なロビー活動をしているのはその証だろう。

 日本にはすでに著作権法で送信可能化権が設けられており、アップロードした者とサーバ運営者は罪に問えるようになっている。しかし、彼らはそれでは飽きたらず「違法ファイルをダウンロードすること」を私的複製の外に置くことで「ダウンロードするのも犯罪」にしようとしているのだ。

 そんな状況の日本において、本当に「DRMフリー」の波が訪れるのかというと、現時点では非常に疑わしい。また、日本にはすでに消費者の間に定着した安価な音楽コピー手段として「レンタルCD」が存在しているため、音楽配信用ファイルをDRMフリー化しても、価格競争力という点でレンタルCDに負けてしまうというネガティブな要素もある。現在行われている文化審議会の席上で、日本レコード協会専務理事の生野秀年氏が「レンタルCDからのコピーを私的複製の対象外にすべし」と主張しているのもこうした日本の特殊事情が背景にあるといえそうだ。

iTunes StoreはDRMフリーに? 個人的な見解を述べれば、日本でもiTunes Storeに関してはDRMフリー化は十分あるのではないかと思っている。なぜなら今のPC向け音楽配信サービスと着うたフルはまったく違うレイヤー、ユーザー層でお互いに「定着」しているからだ。PC向けはDRMフリーにして、着うたフルでは従来の厳しいDRMを続ける。それでも、ケータイユーザーから不満が出ることはないだろう。そうした判断に基づいてレコード会社が音楽配信にそうした「ダブルスタンダード」を持ち込む可能性は十分に考えられる。

 ただ、そうはいっても日本の音楽業界の中にはいまだに音楽のコピーに対して非常にネガティブに捉えている人が多いのも事実(何せ2007年にお偉方が集まる会合で「音楽はコピーネバーにすべきだ」というような人がいるらしいというから驚きだ)。世界の流れに従い、全体の空気としてDRMフリー容認の方向になったとしても、一部の空気を読まない権利者団体が強硬に反対していつまでたってもDRMフリーにならないという可能性は十分ありそうだ。

 しかし、そんなことをしてる間に状況はどんどん変わっていく。それこそiPhoneが日本市場に上陸したときに音楽業界がそんな意識でどうするというのか。環境的に世界の音楽市場から取り残されているような状況で、「音楽コンテンツの輸出振興」なんて言われても絵に描いた餅としか思えない。日本はiTunes Store導入で米国から2年の遅れを取っている。今はその遅れを取り戻すチャンスとも考えられる。

 さまざまな環境が特殊な日本で、安易にDRMフリーに乗っかることが必ずしも良いことだとは筆者も思わないが、着うたフルばかりがもてはやされる現状が健全であるはずもない。今こそ、CCCDが業界にもたらしたものをきちんと総括し、DRMの水準をどこに置くか、そして消費者にどこまでコピーを認めるのかといったことの本質的な議論を行う必要がある。



===============

備忘録:違法ダウンロード法のおはなし…

つづく…