そのサプリ、本当にあなたを健康にしていますか?
いきなりですが、
今、毎日飲んでいるサプリメント。
本当に中身を確認して飲んでいますか?
何が何mg入っているのか。
添加物は何が使われているのか。
同じ栄養素を別のサプリから重複して摂っていないか。
そもそも今の自分に必要なのか。
答えられない人、多いのではないでしょうか。
私は診察の際、処方薬だけでなく、
サプリメント、健康食品、プロテイン、青汁など、口から摂っているものを全部確認するようにしています。
なぜそこまで見るのか。
理由があります。
「健康になるため」に飲んでいるものが、逆に患者さんの体を悪くしているケースを何度も見てきたからです。
「サプリだから安全」は大きな勘違い
サプリメントは「薬じゃないから安心」と思われがちです。
でも、
薬ではない=安全
ではありません。
厚生労働省も「いわゆる健康食品」による健康被害事例を公表しており、体に不安のある人については、摂取前に医療機関へ相談するよう呼びかけています。
海外でも、ハーブやサプリメントによる肝障害は医学的に知られた問題です。
私の外来でも、
「なんだかずっと体調が悪い」
「胃がもたれる」
「食欲がない」
「便秘になった」
「下痢が続く」
などと訴える患者さんのサプリを見直して、
サプリをやめたら症状が改善した
というケースがありました。
そして血液検査をしてみると、肝機能障害。
サプリを中止すると改善する。
そんな患者さんも診てきました。
以前から何度もブログで書いてきたことですが、これは決して笑い話ではありません。
私が一番怖いと思っているのは「本人が健康にいいと思って飲み続けている」こと
薬を飲んで体調が悪くなったら、
「薬の副作用かな?」
と疑うでしょう。
ところがサプリだと、
「体にいいものだから、まさかこれが原因ではないだろう」
と思ってしまう。
だから飲み続ける。
場合によっては、
「効いていないから量を増やそう」
「もっと違うサプリも足そう」
となる。
そして気付けば、
朝に5種類。
昼に3種類。
夜に7種類。
そんな人も珍しくありません。
過去には、サプリメントに月十数万円使っていた患者さんもおられました。
問題は金額ではありません。
それで健康になっているのであれば、まだいい。
怖いのは、
大金を払って、わざわざ健康を害しているケースです。
高いサプリ=良いサプリ、ではありません
これも本当によくあります。
1万円。
2万円。
中にはもっと高額な商品もあります。
高ければ当然、
「良い原料を使っているんだろう」
「特別な成分なんだろう」
と思ってしまいますよね。
ところが成分表を見ると、
「えっ?これだけ?
」
という商品がある。
栄養素そのものはごく少量なのに、値段だけが非常に高い。
逆に、不必要な成分まで入っていることもあります。
実際、私が以前ブログで紹介した患者さんのサプリは、1か月1万円を超えていました。
ところが中身を確認すると、私なら積極的には摂らせたくない成分まで含まれていました。
つまり、
価格と品質は比例しません。
安いから悪いとも限らない。
高いから良いとも限らない。
見るべきなのは値札ではなく、
「何が、どれだけ、どのような形で入っているか」
です。
「いっぱい入っています!」にも要注意
これも消費者心理をうまく突いた商品があります。
「50種類の栄養素!」
「90種類の成分!」
「これ1つで全部摂れる!」
一見すごそうです。
でも私は、
種類の多さより、一つ一つの量を見ます。
どれだけ種類が入っていても、肝心の栄養素がほんのわずかしか入っていなければ、目的によっては十分な量とは言えません。
逆に、
必要のない栄養素まで毎日摂り続けることにも問題があります。
栄養素は、
多ければ多いほど良い、
ではありません。
特に気を付けてほしい「重複摂取」
これは本当に多いです。
マルチビタミンを飲む。
美容サプリを飲む。
疲労回復サプリを飲む。
髪のサプリを飲む。
目のサプリを飲む。
それぞれの商品だけを見ると問題なさそうでも、
全部足し算すると、同じ成分を何重にも摂っている。
ということがあります。
鉄
亜鉛
ビタミンA
ビタミンD
ヨウ素
セレン
などは、特に「たくさん摂れば摂るほど良い」と考えないほうがいい栄養素です。
例えば鉄。
鉄欠乏がある人にはもちろん必要です。
でも、
鉄が不足していない人が、鉄入りサプリを漫然と長期間飲み続ける必要があるとは限りません。
私は過去にも「鉄過剰になるサプリ」について何度も警鐘を鳴らしてきました。
栄養素は薬と同じで、
不足も問題。
過剰も問題。
なのです。
添加物も「何が入っているか」を見ています
私は患者さんのサプリを見る時、
有効成分だけではなく、原材料表示も必ず見ます。
錠剤にする。
カプセルにする。
色を付ける。
固まりにくくする。
保存性を上げる。
製品化するためには色々な添加物が使われます。
もちろん、
「添加物=全部危険」ではありません。
ここは誤解してほしくありません。
同じ名称でも種類や使用量によって安全性評価は異なりますし、「入っている」というだけで直ちに発がん性があるとは言えないものもあります。
だからこそ、
私は単純に
「無添加だから良い」
「天然だから安全」
とも考えていません。
見るべきなのは、
何のために入っている成分なのか。
どの程度必要なのか。
長期間摂取して問題がないのか。
ということ。
過去の記事でも、二酸化チタン、カラメル色素、CMCなどについて個別に取り上げてきました。
大切なのは、
パッケージ表面の宣伝文句ではなく、裏の原材料表示を見ることです。
「天然だから安心」も危険です
これも診察室でよく聞く言葉。
「先生、これは天然だから大丈夫ですよね?」
いいえ。
天然=安全ではありません。
毒キノコも天然。
フグ毒も天然。
天然物にも薬理作用があります。
そして濃縮されたエキスは、普通に食事から摂るのとは全く違う量になることがあります。
海外では、ハーブやいわゆる自然由来のサプリによる肝障害も報告されています。
NIHのLiverToxにも、サプリやハーブによる薬物性肝障害に関する情報が多数収載されています。
「植物だから」
「自然由来だから」
「昔から使われているから」
だけで、安全性を判断しないでください。
ネットで買える=安全、でもありません
ネット通販は本当に便利になりました。
海外のサプリもクリック一つで買えます。
でも、
誰が作ったのか
どんな工場で作ったのか
品質検査をしているのか
表示通りの量が本当に入っているのか
消費者からは分かりにくい商品もあります。
米FDAも、表示されていない医薬品成分などが含まれていたサプリメントについて注意喚起しています。
製造上の問題から、重金属・農薬・微生物などの汚染や、表示量との不一致が問題となった事例もあります。
だから私は、
「ネットで売っているから大丈夫」
「レビューが1万件あるから安心」
とは考えません。
レビューの星の数は、品質検査ではありません。
医療機関専用なら何でも良い、という意味でもありません
ここも大切なので書いておきます。
私は診療では、品質や原料、含有量などを確認したうえで、医療機関向けのサプリメントを使うことが多いです。
でも、
「医療機関専用」と書いてあるだけで100%安全・高品質になるわけではありません。
最終的に見るべきなのは、
・原材料
・含有量
・原料の品質
・製造管理
・検査体制
・エビデンス
・その人に本当に必要か
です。
そして何より、
血液検査や症状を見ながら使えること。
これが大きいと私は考えています。
サプリは「足りないものを補うもの」
ここを忘れている人が多いです。
Supplement。
もともとの意味は
「補う」
です。
主役ではありません。
食事
睡眠
運動
腸内環境
生活習慣
これらを無視して、サプリだけ山ほど飲んでも健康にはなれません。
そして、足りているものをさらに足す必要もありません。
私はサプリメントそのものを否定しているわけではありません。
むしろ診療では積極的に使っています。
必要な人に
必要な栄養素を
必要な量だけ
適切な期間
使えば、とても役に立つからです。
だからこそ、
粗悪なサプリメントで「サプリなんて効かない」「サプリは危険」と思われてしまうことが残念なのです。
今日、家にあるサプリを全部並べてみてください
この記事を読んだ方にお願いがあります。
今夜、家にあるサプリメントを全部、テーブルの上に並べてみてください。
そして一つずつ裏返してください。
確認してほしいのは、
① 何のために飲んでいる?
② 何が入っている?
③ それぞれ何mg入っている?
④ 他のサプリと成分が重複していない?
⑤ 原材料・添加物は確認した?
⑥ いつから飲んでいる?
⑦ 飲み始めて本当に体調は良くなった?
⑧ 定期的に血液検査をしている?**
もし、
「なんとなく体に良さそうだから」
「SNSで流行っていたから」
「有名人が勧めていたから」
「口コミが良かったから」
「定期購入になっているから」
という理由だけで何年も飲み続けているものがあったら、一度、本当に必要なのか見直してみてください。
そして最近、
・だるい
・食欲がない
・胃が重い
・吐き気がする
・かゆい
・下痢や便秘が続く
・肝機能の数値が上がった
などの変化がある人は、
薬だけでなく、飲んでいるサプリメントや健康食品についても医師や薬剤師に伝えてください。
サプリが原因とは限りません。
でも、サプリを原因候補から最初から外してはいけません。
健康になるためのサプリで、健康を失わないで
私はこれまで何度もサプリメントについて記事を書いてきました。
鉄の過剰摂取
高額なのに中身の乏しい商品
不要な栄養素が入った商品
添加物
海外サプリ
プロテインの品質
そしてサプリによると思われる肝機能障害。
何度書いても、また診察室に新しいサプリを持った患者さんが来られます。
だから、もう一度書きます。
「健康に良さそう」というイメージだけで、毎日口に入れないでください![]()
薬は怖がるのに、サプリは何種類も平気で飲む。
私はそのほうが怖いことがあります。
毎日飲むものだからこそ、
何年も続けるかもしれないものだからこそ、
もっと厳しく選んでほしい。
自分の体のために払ったお金で、
自分の体を傷つける。
そんなことだけは避けてほしいと思います。
皆さん。
今飲んでいるサプリ、本当に大丈夫ですか?
一度、全部見直してみてください。
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