明治45年創立以来、肛門を専門にやってきた当院は今年で創立113年を迎えました。
時代と共に治療法も変遷し、その時々で施設の「強み」も変わっていったことでしょう。
私たちが病院を引き継いで27年。
当初は「痛くない痔の手術」が私たちの強みでした。
今は「手術を避ける技術」が私たちの強みになっています。
出口の便を出し切るだけで痔が改善し、手術が必要なくなる患者さんが続出し、手術をしたくない人が訪れる肛門科になりました。
ほとんどの患者さんが2回目の通院で治療が終了し、あとは年に1回のオシリ検診となります。
年に1回のオシリ検診ですら、来る来ないは患者さんの自由です。
だって、病院って具合が悪くなったら行く所でしょう?
調子が良ければ行きませんよね?![]()
だから便秘も治っておしりの悩みが無くなれば病院に行く意味がありません。
排便管理がカンペキにできていれば肛門のトラブルは発生しないので、通院は必要なくなるのです。
それでも年に1回のオシリ検診に来られている患者さんも大勢おられます。
肛門の中は自分で見られませんからね![]()
やはりチェックしてもらって安心したいという人も多いです。
そんな診療をやっている中で、定期的に通院が必要な人たちがいます。
ブジー治療で通院されている患者さんたちです。
月に1回のペースから始まり、肛門が拡がっていくと2ヶ月に1回になり、3ヶ月に1回になり、4ヶ月に1回になり・・・どんどん通院の間隔があいていき、最終的に年に1回のオシリ検診になれば治療終了。
そうなるまで何回通院しないといけないのかはおしりの狭さによります。
肛門が狭くなる原因にもよる。
肛門が狭くなる原因として
①切れ痔(裂肛)を繰り返してきたせいで狭くなった
②下剤の乱用による軟便・下痢便のせいで狭くなった
③肛門の手術で狭くなった
④ウォシュレットで洗い過ぎて狭くなった(ウォシュレット狭窄)
の主に4つがあります。
その中でなかなか肛門が拡がりにくいのが③の肛門の手術のせいで狭くなったケース。
そりゃあそうです。
だって切りすぎた肛門は元に戻せないから![]()
中には何度も何度も痔の手術を受けてこられた患者さんもおられますし、肛門を拡げる手術を受けたのに何も変わらなかったと言われて受診される患者さんも多いです![]()
ブジー治療は苦痛を伴います。
だって狭くなった肛門にブジーという器具を突っ込んで肛門を拡げるわけですから![]()
それに耐えられない患者さんには手術をオススメすることになるのですが、もう他院で散々手術を受けて来られた患者さんたちは手術を望まない。
ブジー治療で頑張るという選択をされます。
少しでもブジーの痛みが楽になるように様々な工夫をしています。
やっている工夫は2つ。
①ブジー前にゲルマニウムを1〜4カプセル服用する
②診察前にエムラクリームを肛門の中に20分おきに2〜3回塗る
これだけで随分痛みは軽減されます。
また食べられる歯磨き粉が痛みに効くからと、ブジーの時に希望される患者さんもおられます。
何が効くかも人によって違うので、色々試してみるといいでしょう。
そんな辛いブジー治療も肛門が拡がってくると痛みがなくなる。
それに感動される患者さんも多く、自分が一番分かるので「努力したら報われる」治療でもあります。
肛門が拡がると立派な便が出るようになるので、それも感動の一つ。
「久しぶりにバナナ便を見た
感動した。30年ぶりです
」と言われた患者さんもおられます。
肛門はやわらかくしなやかに伸び縮みするのが理想であり、それが普通。
肛門が狭くなると便も出しにくくなります。
だから狭い肛門は拡げてあげたほうがいい。
手術という手技ではなくブジーのほうが自然な肛門になるということを、両方やってみて感じました。
だから今はもっぱらブジーです。
ところが困ったことが起きました。
定期的にブジー通院する患者さんが増えてきて、再診患者さんの待ち時間が大幅に延長してしまったのです![]()
ブジー治療は患者さんにもよるのですが時間がかかります。
長い人だと40〜50分かかることも![]()
再診の診察時間は15〜20分なので大幅延長です。
ブジーの人がいると、そのあとの患者さんの待ち時間が1〜2時間になってしまい、2時間以上になると「このあと用事があるからもう待てないので帰ります」と言って帰って行かれる患者さんが増えてきました。
後日予約を取り直して受診されるのですが、その予約もなかなか取れず3ヶ月後になってしまった・・・という患者さんもおられて、スタッフと対応を話し合いました。
そこでブジー診察部屋を作り、ブジーの人に入ってもらい、ブジーをしている間に次の患者さんを別の診察室で診察するという案が出ました。
30〜40分あれば2人くらい診られます。
先日、試験的にやってみたところ・・・私は2つの診察室を行ったり来たりしないといけないのでバタバタするのですが診察がスムーズに流れ、待ち時間が大幅に短縮し、患者さんからも好評でした。
しかもブジーを受けておられる患者さんから「この方が遠慮なくブジーを入れてもらえるので助かります。いつも長時間ブジーになって申し訳ないな・・・と思ってたんで。早く終わらせないと・・・とブジーを早く切り上げる必要もなく、痛みが落ち着くまで入れてもらえます」と言われました。
長くなると申し訳ない・・・と、まだ痛みが残ってるのに「もう大丈夫です」とブジーを終了していた患者さんがおられたことも判明。
これではブジーの効果半減です![]()
だからブジーの方はブジー診察室のほうに入って頂くことにしました。
とは言え、スタッフを一人そちらに取られるので、シフトの関係でそれができない状況もあるかもしれません。
とにかく運用あるのみ。
やってみようと思いますので、今までブジー治療で通院されていた患者さんにお知らせ致します。
ゆっくりとブジー治療を受けて頂けるようにしましたので、遠慮なく痛みが落ち着くまで待って下さいね。
どうかご理解の上、ご協力をお願い致します![]()
お知らせ
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