便秘を治したら脱肛が中に入った! | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

閉鎖した診療所の公式ブログに掲載していた症例提示の記事を復活させます。

 

 

 

今日の患者さんは50代女性。

 

関西ですがちょっと遠方からの受診です。

 

以前から時々あった肛門のかゆみと、排便時の大出血を主訴に来院されました。

 

今までの経過と現在の状況

1年前くらいから排便後、ペーパーに赤い血が付着することがあったけれど、特に痛みもないため放置。

 

以前から肛門のかゆみは時々あった。

 

便潜血検査で陽性となり要検査となり大腸カメラと胃カメラを受けたところ大腸や胃には異常なし。

 

イボ痔であることが判明。

 

胃腸科の先生からは「何もせずこのままで」と言われ肛門科の受診はしせず。

 

このままで良いのか?と心に引っかかっていたところ、排便後、便器の出血を見て焦った。

 

紙に赤い血が付いているだけでなく、便器の中は黒い血で便が見えなかった。

 

痛みは特になし。

 

それっきり出血はないものの、心配になり初めて肛門科を受診されました。

 

排便習慣

下剤を飲まずに1日1回排便があるけれど時々出始めが硬い。

 

残便感も時々あり。

 

2年前からオイルをカレースプーン2杯程度飲むようになってから残便感と肛門のかゆみも落ち着いてきていた。

 

日常の習慣

飲酒は週に4回

 

喫煙は1日15本

 

体調も良く生活も規則的。

 

衛生習慣

ウォシュレットは自宅でのみ使用。

 

残便感がある時にはウォシュレットの温水で刺激して残便を出していました。

 

水圧は中〜強で5秒以内の洗浄時間。

 

ビデは使っていません。

 

トイレットペーパーに便が付くからウォシュレットで洗ってきれいにして、2〜3回お尻を拭いています。

 

入浴時には手に石鹸などの泡をつけてお尻を洗い、シャワーを肛門に直接当てて洗い流しています。

 

診察の結果

内外痔核(いわゆる「いぼ痔」)でした。

 

痔核が外に飛び出してしまっている状態で脱肛の4度

 

肛門周囲の皮膚は洗い過ぎで赤くなって荒れています。

 

それだけじゃありません。

 

オシリの穴の回りにトイレットペーパーも付着しています。

 

ウォシュレットで肛門を洗浄すると肛門周囲が水で濡れます。

 

トイレットペーパーというのは水に溶ける性質があるため、水で濡れたお尻を拭くと溶けたトイレットペーパーが付着してしまうのです。

 

これ、この患者さんに限らず温水便座で洗っている人の多くに見られる現象です。

 

「紙付きのお尻」になるわけです😓

 

これじゃあ刺激でお尻も痒くなりますし、何よりもかゆみの原因は便なので、肛門や直腸に残った便を出し切らないとかゆみはずっと続きます。

 

診察すると少量の便がありました。

 

ちゃんと排便を済ませてから受診されたのに・・・です😓

 

便を出す坐剤を入れて排便をしてきてもらいました。

 

「本当のスッキリとはこういうことなのだ」ということを、お尻と頭でちゃんと感じて分かって欲しいので、必ず出してから帰って頂いています。

 

治療と生活指導

  1. 毎日スッキリ便を出し切ること
  2. お尻を洗わないこと
  3. お酒をやめること

この3つを指示しました。

 

温水便座は使用禁止、入浴時で肛門を洗うのも禁止です。(ただし臀部は洗ってOK)

 

そして肛門周囲といぼ痔(痔核・脱肛)に診療所特製手作り軟膏「Sザルベ」を塗ってもらいます。

 

お酒は痔からの出血の原因となるため、痔からの出血のある人には2週間禁酒してもらっています。(お酒は結構テキメンなので・・・)

 

これを守ってもらって次回の診察は2週間後です。

 

2週間後の受診

坐剤に慣れるのに少し苦労されたようですが、朝晩1日2回入れるようにしたらかゆみも無くなったそうです。

 

自力排便のあとに坐薬を入れると、やはり残便が出てきたそうです。

 

まさしく出し切れていない証拠ですね。

 

そして診察しようとお尻と見ると・・・

 

脱肛が中に入って外には何も無い肛門になってる!!ポーン

 

2週間前と別人のお尻です。

 

写真でビフォーアフターを比べると一目瞭然。

 

医学的には脱肛の4度で手術適応でしたが、便通を治したら痔まで良くなってしまうケースが本当に多いです。

 

この患者さんも手術を希望されなかったため、今ある痔を大きくせず、出血させないよう便通のコントロールを続けてもらうことになりました。

 

「すごい!脱肛が中に入って、真っ赤だった肛門がキレイになっていて嬉しい!!と満面の笑みで帰って行かれました。

 

通院終了です。

 

次回は1年後。

 

お尻健診での受診となりました。

 

 

いぼ痔(痔核・脱肛)を悪化させないためのアドバイス

この患者さんに限らず、お酒(アルコール、種類は問わず)は痔を悪化させます。

 

特にいぼ痔(痔核・脱肛)というのは肛門に出来た静脈瘤のようなものなので、お酒を飲むとうっ血し腫れて痛くなったり、出血しやすい状態になります。

 

飲んでいる途中でイボ痔が腫れてきた・・・😫 と言われる患者さんも多く、ある意味、イボ痔が飲み過ぎのバロメーターになっているという人も多いです。

 

一度アルコールを摂取するとカラダから完全に抜けるのに3日かかると言われていますから、もしも飲むなら「一度飲んだら3日以上あけて」とアドバイスしています。

 

お尻から出血している時には1滴も飲まないよう、厳しめの指導をしています。

 

出血の時は、お酒は厳禁です。

 

これからも気を付けて下さいね。

 

またかゆみの原因は便です。

 

便を出さずに何を塗っても痒みは完治しません。

 

詳しい話はコチラ↓↓

 

肛門のかゆみ 〜肛門そう痒症、痔のかゆみ、肛門の皮膚病について〜

 

出残り便秘・鈍感便秘 〜その残便感は便秘かもしれない〜

 

 

この患者さんが実際に書いて下さったアンケートはコチラ

 

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去年、初めての出血時、大腸と念のため胃カメラを受けイボ痔が判明。

 

胃腸科のDr.からは「何もせずこのまま」と言われ、肛門科の受診はしていませんでしたが、このままで良いのか?と、心にひっかかっておりました。

 

先日、排便後の便器の出血を見て、さすがにあせり、先生のブログを拝見し、初めての肛門科受診となりました。

 

病院内のスタッフの対応が穏やかで、お陰で緊張せず、ありがたかったです。

 

診察は痛みもなく、すごく楽に受診出来ましたし、私からは何をするのか見えていないため、先生の話ながらの診察は安心できました。

 

結果は、手術対応のレベルとわかり正直ショックでした・・・。

 

が、先生の治療説明を受け、手術せず今ある痔を大きくせず、出血させないことができると安堵しました。

 

やはり、大阪肛門科診療所に来院し良かったです。

 

これから便通のコントロールに励みます!!

 

ありがとうございました。

 

 

〜2週間後の診察日〜

 

脱肛が中に入り、赤かった肛門もキレイになっていた!!

 

うれしい。

 

ありがとうござーました。

 

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診療所のセラピードッグ「ラブ」🐾

右側がラブです🐶

ラブも腸炎で血便が出たことがあるんです💦

ビックリしました😱

 

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