私たちが得意とする便秘 | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

先日のブログで
患者さんから頂いた
残念な感想のことを書きました。


今日は
私たちが得意とする便秘について
書きたいと思います。


大阪肛門科診療所は
「肛門科」なので

私たちが得意としているのは
おしりのトラブルです。


オシリには何も症状がない

というケースの便秘は
 

私たちよりも得意とする先生が
全国にたくさんおられると思います。


「便秘外来」
たくさんの医療機関で
開設されています。

医学的には
便秘の定義があったり
便秘の分類も色々あるのですが、

私たちは
患者さんに分かりやすく
説明するために

「便秘」をおおざっぱに
2種類に分類しています。

便がどこで停滞しているか?

という部位で考えます。

おなか(腸)なのか
おしり(肛門)なのか


どっちに便が溜まっているかで
分けています。


どこに溜まっているかで
治療が違う
からです。


私たちが得意とするのは
オシリの便秘です。


毎日便が出てるけど残っていたり

便が肛門の所まで降りてきているのに
便意を感じなかったり
感じてるけど出にくかったり

という

出口の便秘を得意としています。


おなか(腸)に
便が溜まるタイプの便秘は
内科の先生の方が得意でしょう。


一般的な下剤による薬物治療
望んでおられるのであれば、
最初から内科を受診されることを
オススメします。


おなかの便秘は

すぐにその場で結果が出ないし
治療に時間がかかります。

1回の診察では
満足して頂けないことが多いです。


自分自身の便秘治療の経験もあって
私の外来では、

なるべく薬物を使わない
便秘治療
をしているため

その場ですぐに結果が出ません。


肛門に便が溜まっている人なら
浣腸や坐薬を使って
便を排泄してもらったら

スッキリしました−!
オシリが軽くなりました!


と笑顔でトイレから
戻って来られるのですが、

肛門まで便が下りてきてない人は

診察当日に
スッキリが味わえないので

モヤモヤした気持ちで帰ることに
なってしまうかもしれません。


受診したその日に
便秘が直るわけではない
のです。


そして
治療の実践の場は
患者さん自身の生活の中
です。


食生活を中心とした生活習慣を
変えてもらうことになるので
正直しんどいです。


しかも結果はスグに出ません。

効果があるかどうかも

やってみないと分からない
今スグ分からない
しばらくたたないと分からない。


オシリのトラブルと違って
すぐに結果が出ないので

治療していて
くじけそうになること
つらくなることも
多いでしょう。


そして
次回診察に来られた時に
効果が無ければ

次なる手を提案し

また2週間ほど
チャレンジしてみる

そうやって
正解を探していくことになります。


便秘治療に
万人に共通する正解はありません。

一人一人効くものも違うし
合う合わないもある。

正解は人によって違うのです。


その正解を患者さんと一緒に
探す作業をしていくのが
便秘治療
なんだと思います。


1回で正解が分かる場合もあるし
何回やっても
分からない場合もあります。


一発で当ててくれ!

という人は
うちの診療所には
合わないと思います。


飲めば必ず出る
キツイ下剤を処方すれば

翌日には結果が出て
患者さんは
満足されるのかもしれません。


でも
そのような下剤は
依存性・習慣性があり
長期間飲んでいると
だんだん効かなくなってきます。


そのような
大腸を刺激して便を出す下剤を
ずっと飲んでいると、

大腸メラノーシスと言って
腸の中が真っ黒になるため
私は極力、使いません。


即効性はないですが
まず「腸を一から建て直す」ことを
患者さんにしてもらいます。


栄養療法を勉強してから
腸内フローラの大切さを知りました。

だから
腸内環境の改善から入ります。


乳酸菌を使ったり、

腸内糖化が疑われるケースには
栄養療法のサプリメントを
処方することもあります。

そして便は食べたモノの結果なので
何を食べるかも大切です。


昔は便通に良いものを食べるよう
アドバイスをしていましたが

今は
腸に悪いモノを抜くよう
アドバイスしています。


小麦乳製品を一切
抜いてもらっています。


2週間だけ頑張ってもらいます。


それを守れば
あとは何を食べてもOKです。


野菜も肉も
好きなだけ食べてもらっています。


外食が多い人は
完全に小麦と乳製品を抜くのは
正直、難しいですが

選んでお店に入ったり

メニューの中でも
小麦を使わないものを選べば

何とか出来ると思います。


面倒くさい
しんどい
我慢したくない

そういう人には
なかなか治療が難しいです。


患者さんの努力なしに
便秘の治療は出来ないのです。


頑張るのは私じゃなくて
患者さんなのです。

代わりに頑張ってあげることも
便を出してあげることも
出来ないのです。


「治療」っていうと
「お医者さんがしてくれる」
思っている人もいます。


誰かが何とかしてくれる
それが当たり前


という意識の人には
正直、治療が難しいです。


私たちは何も出来ないからです。


私たちが出来ることは

患者さんへのアドバイス
応援だけなんです。


それを実行するのは患者さん自身。


誰も代われない。


手っ取り早く治したい人は
下剤を飲むのが一番楽だと思います。


割切って下剤を飲むか

それがイヤなら

食事や睡眠・運動を含めた
生活習慣を変える以外に

楽して便秘を治す方法は
ありません。


どうか
その点を理解した上で
受診して下さい。


おなかの便秘
オシリの便秘
そのどちらなのか?

それは
診察してみないと分かりません。


メール相談や
電話では分かりかねますので
どうかご遠慮下さい土下座
 
 
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ラブはトイプーの中でも細いですトイプードル
 

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