息子の好きなラーメンを食べに行ってきた

このお店には数回行っていて

馴染みはある場所だ



初めて行ったのは

不登校になって3年目くらいの時

外出が少ない日常の中で

息子の「行きたい」を信じて

不安が入り混じったまま出かけた


駅までの徒歩移動

電車に乗ること

繁華街の人混み

ラーメン店の行列に並ぶこと

これらに息子が耐えられるだろうかという

そんな不安



実際に息子は

ぎこちない足取りでよたよたと歩き

私の少し後ろをついて来る感じで

駅の改札を通る時も電車の中も

オドオドしていて落ち着かない


お店に着いても

私の後から恐る恐る入ってきて

目が泳いでいる

ラーメンを食べる間だけは楽しそうにしていたけれど

帰り道はぐったりと疲れて

無言でヨロヨロしていた




3回目に行った時には

脱水症状なのか極度の疲れなのか

ラーメン店で順番待ちしていた時に

意識を失って倒れてしまった息子



お店で少し休ませてもらって

それでも「せっかく来たからラーメン食べたい」と言うので

ゆっくり時間をかけて食べた



そんな体験をしてしまったから

もう行きたくないって言うかな…なんて思っていたけど

相当そのラーメンが気に入ったのか

行けたことが少し自信になったのか

「また行きたい」と言っていた



倒れた日から数ヶ月経って

久々にそのラーメンを食べに行った

支度でバタバタする私に「そんな焦んなくても」と言いつつ

私より先に準備が終わる息子



私の半歩先を歩くスピード

改札を先に抜けていく後ろ姿

電車内でも何食わぬ顔をして

お店には私より先に入っていく


トッピングや注文ルールをしっかり把握していて

私に教えてくれる

半替え玉と一緒に食べるために

チャーシューと海苔を少し残す息子に

先にチャーシューを食べ終わる私との違いを感じる



レンゲにスープと麺を入れて一緒に食べたり

麺にチャーシューを巻いて食べたり

ラーメンをほんとに楽しんでいる様子に

私のニヤニヤは止まらなかった



帰り道の足取りも軽く

しりとりしながらゆっくり歩いた



たったこれだけの変化ということも出来る

他愛ないことだって言われたらそうかもしれない


でも息子にはそうじゃない

こうやって成長して変わっていくんだ



私が不安になって

あんなことも出来ない

こんなことも出来ない

そういう意識を息子に向けたら

きっと彼の変化は滞る

彼の歩みを鈍らせる



「子どもの目線で」なんてまだムズい

でも息子の眼差しの先を

今の私で並んで見ることは出来ると思ってる


「また一緒にラーメン食べたい」

息子がそう言ってくれる限りは

何度でも一緒に行こう