私は小児ぜんそくだった。

 
発作が起これば
眠ることも横になることもできず
ただ苦しみながら泣いて
座って耐えていた。


 

幼い頃の数少ない記憶の中に
発作が起きた夜のことがある。

 

祖父母の部屋で寝ていて
発作で泣きながら
ゼーゼーする私の背中を
祖母がさすってくれた。
一晩中。


 

実の母はまだ蒸発する前で
別室で寝ていた。

 

両親は共働きだったから
祖母が気を利かせて
ぜんそくの私と寝ていたのだろう。

 

発作に付き合うと
眠ることができないから。

 

親でも眠りたい?
仕事があれば眠ることが優先?



 

風邪を引いて鼻づまりで苦しくて
うまく寝付けない子供が
夜中に何度も泣きながら起きてしまう。

 

子供を膝に乗せて抱っこして
泣き止むまでゆらゆらして
うとうとしてきたら
横にする。

 

その繰り返しの中で
思い出した記憶。


 

風邪と小児ぜんそくでは
比べる基準が違い過ぎるけど
きっと
母が背中をさすってくれたことも
あっただろうけど
私の記憶には残ってない。

 

祖母の記憶しか残ってない。

 

ちょっと物悲しい夜。

 

子供が泣くと
布団をかぶって寝る旦那には
イライラする夜。