2泊3日の臨海学校が終わった。優斗たちが帰りのバスに乗り込もうとすると、民宿の親父さんやスタッフが見送りに出てきた。動き出すバスにいつまでも手を振ってくれていた。

 遠泳には参加できなかったし、決して水泳が上達したわけではないが、数日ながら初めて級友らと寝食を共にした時間は優斗にとってかけがえのない経験になった。学校生活だけではわからない級友たちの性格や本音がわかり、よりクラスの連帯感が生まれた気がした。

 

 バスは、海岸沿いをしばらく走ると大きく方向転換した。もう海は見えない。これで終わったという寂しさに似た感傷が急に込み上げてきた。

 バスの中は行きとは打って変わって静かだ。隣の人とボソボソと会話をする程度で、気がつくと誰も話さなくなっていた。きっと、みんな疲れたんだろうな。見渡すと案の定狭い座席に銘々の格好で眠っている。

 優斗が斜め後ろを見ると、大林加奈子も隣の瀬戸雅子の肩にもたれて眠っているようだ。瀬戸は、少し太めのごく普通のおとなしい女子である。なぜ、この二人の仲がいいのかわからないが、最近、二人でいるのを良く見かけるようになった。

 可愛い女子は自分よりもブスな子と仲良くするよな。いつか橋口が言っていたことを思い出した。瀬戸は、大きな口を開け、顔を上にして爆睡中である。その肩にもたれた大林は下に顔を向けていたので表情は良く見えない。

 大林に集中していた優斗がふと視線をあげるとその視線の先にこちらを無表情でみている女子がいた。北村杏子だ。北村は、大林のすぐ後ろの席で大林を見ていた優斗をずっと観察していたのである。優斗と視線が合うと少し笑みを浮かべたような気がする。

 優斗は、慌てて前を向いた。

 

(誰を見てたの?)

(いや、別に)

(佳奈子を見てたんでしょ?)

(いや、そういうわけじゃ・・ただ、見回していただけだよ)

(うそ!)

(うそじゃないって!)

 優斗は心の中で北村との会話を楽しんでいた。

 隣の橋口の肩越しに見える窓は、木々の深い緑を映し出していた。

 

 

 

 

 

 さて、本日取り上げるアルバムは、OZZY OSBOURNEの『DIARY OF A MADMAN』(1981年)である。

 



 ここ最近、立て続けにオジーを扱ったブログを見かけ、変だなと思っていたらある方のブログで亡くなったことを知った。

 

 本アルバムは、オジーのソロ2作目であり、前作と同様のメンバーであるが、レコーディング直後にベースとドラムを変えたということである。

 ギターのランディー・ローズは、この後のツアー中に飛行機事故で亡くなるので、これがランディの遺作となってしまった。

 

 本作は、前作と同様にランディを中心とした楽曲の良さやヘビー・サウンドが光るアルバムとなっている。

 

 冒頭の「Over The Mountain」、「Little Dolls」、「S.A.T.O.」などランディのギター・ワークが冴えわたる。

ロック・バラード風の「Tonight」やドラマティックなアルバム・タイトル曲「Diary Of A Madman」なども好き。