量子力学的5000円と、ピンクの証言。数字は黙秘。 | 尻尾の先まで 猫に恋

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優しいシャムトラ♂、自己主張が激しめの三毛猫♀、卓球少年の中学生男子との日々です。猫のこと、子育て後半戦、映画と本、筋トレ、断捨離などについて書いていきます。
ねじめ正一さんの俳句「ビリビリっと 尻尾の先まで 猫の恋」
こういう世界観が好きです。

雪の降る寒い日だった。

店内は暖房が効いていて、外の寒さが嘘みたいに思えた。

私はいつものように買い物をし、レジに立った。

 

そのときはまだ、

このあと4000円をめぐる小さな事件が起きることを、わたしは知らなかった。

 

440円の買い物をして、

五千円札をだした。

ーーと、思っている。

 

1時間後。

別の店で支払いをしようと財布を開いた私は固まった。

不安 あれ?千円札、少なくない?

あんぐり あーーっ!さっきのお店でお釣り確認してへんやつや!

 

私は20分快速歩行し、元のお店に戻った。

勇気を出して、レジ前で神妙な顔をして事情を説明する。

 

店員さんは優しかった。

レジのお金を確認してくれる。

真顔 ...合ってますね

 

副店長さんが登場し、

今度はレジカメラを確認することになった。

真顔 映ってるはずや。私の勇ましい五千円札が。

 

札を入れる瞬間の映像をアップにする。

しかし、現実は厳しかった。

 

カメラでは、札の種類は判別不能。

 

うさぎ 解像度の関係で札種は判別できませんが、千円札を入れるところに預かったお札を入れています

 

北里柴三郎ではなかった自信はある。

しかし、あれは誰やったんや。

真顔 英世か。それともーー梅子か。


救いはひとつ。

色だけは分かる。

 

ピンクっぽい。
ふんわりリボン 津田梅子案件

 

真顔 津田梅子、無罪か有罪か

ciaoの脳内【証人喚問】

 

三毛猫 では証人、ピンクっぽいお札さん。あなたは五千円札ですか?

オッドアイ猫 静粛に。

 

三毛猫 カメラは言うてます。色はピンクでした、って。これは偶然ですか?それとも、あなた津田梅子本人ですか?

オッドアイ猫 証人、額面については”記憶にございません”とのことです。

 

三毛猫 は?じゃあ、私が今『ちゅ~るもらってへん気がする』って言ったら、現実には出してへんことになるんか!

オッドアイ猫 ...それは、おそらく別件です。

 

三毛猫 別件か…

オッドアイ猫 ママ、どんまい!

三毛猫

 

とはいえ、

照明やカメラの色補正で、英世がピンク寄りに見えることもゼロではない。

ピンクやけど、グレーな案件。

日本の紙幣、色かぶりすぎ問題。

 

整理すると、こうだ。

右矢印レジ金:合ってる

右矢印カメラ:額面不明

 ※ ただし、色はピンク

右矢印私の記憶:五千円札

 

何度思い出しても、

私は五千円札を出したーー気がする。

映像付きで脳内再生される津田梅子はフルHD画質。

 

しかし、レジ金はピッタリ合っている。

証拠はない。

 

皆さん、これがキャッシュレス決済に慣れすぎた現代人の末路です。

 

お店側としては最大限の対応でしたし、

これ以上、変な客になってはいけません。

 

これは一瞬の認知エラー

 

人間の記憶は、実際にやったことよりも「やるつもりだったこと」を後から"やった記憶"として再生することがあるらしい。

私の脳が「五千円札を出した映像」を補完して作ってしまった?

 

プリペイドやQRコード決済に慣れて、

会計が操作になっていた。

 

ピッ→完了

このオートメーション化。

脳はサボる。

というか、最適化する。

 

レジで、

荷物を両手に、

立ったまま、

後ろに人が並んでる。

 

現金のときは少し意識を戻して、お釣りをその場で確認する

当たり前のようですが、ちゃんと気を付けよう

 

オッドアイ猫 ママ、早くも認知症でしょうか…

三毛猫 ほな、ちゅ~るもらいたい放題やないか

 

いつもと同じ会計。

いつもと同じ動作。

 

ーーただひとつ違っていたのは、

この日、私の記憶があまりにも曖昧だったことだ。