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 前半には、さまざまなツキに関する事例が記述されており、後半には、運をコントロールする技術が書かれているけれど、目に見えざる領域との係わりが言及されていることを期待して読んだら、きっとガッカリすることだろう。しかし、これは良書である。2011年2月初版。

 

 

【ランダム理論の欠点】
 ランダム理論は、「どんな出来事が起こりうるか」 は教えてくれるのだが、「それがいつ起きるか」 は教えてくれない。(p.81)
 ランダム理論(確率論)は、どこまでも確率についての科学であって、時という因子を全く含まない。
 時は神の支配下にあると考えるなら、あまり運が良くならないだろう。時は自分自身が支配していると考えるべきなのである。

 

 

【シリアリティー ⇒ シンクロニシティー】
 従来の確率論ではうまく説明できないような偶然の一致、幸運・不運の連続といった現象に初めて名前を与えたのは、オーストリアの生物学者パウル・カメラーだろう。カメラーはそれを 「シリアリティー(seriality)」 と呼び、20世紀初めの四半世紀の間に、シリアリティーに関する自らの考えをまとめた著作を続けて発表している。(p.123)
 しかし、当時は突飛過ぎると一蹴されることも多かったという。カメラーは、話の捏造を疑われたことなどに絶望し、1926年に拳銃自殺してしまった。
 「シンクロニシティー」 という言葉を編み出したのは、スイスの心理学者カール・ユングである。ユングの考えはパウル・カメラーにかなり近いものだった。(p.124)
 ユングはこのことを深く追求して、ついには 「因果律に基づかない秩序」 に関する理論を考え出した。 ・・・(中略)・・・ ユングが結局何を言いたかったのか、理解しようとした人は多くても、本当に理解できた人はほとんどいないと思われる。(p.125)
 「ランダム理論」 には “時(時間)の因子” が欠落しているけれど、通常 「因果律」 を想定するとき、“時間” を無条件に前提として考えてしまっている。
 欠落しているにせよ前提としているにせよ、 “時間” という普遍的(?!)概念に捉われている限り、「因果律に基づかない秩序」 を理解するのは困難な筈である。
 最も熱心にユングの言うことを理解しようとしたのは、おそらくアーサー・ケストラーだろう。(p.125)
 科学と認められなかったとはいえ、ケストラーの考えが人を惹きつけることは間違いない。彼は問いかける。「もし運が単なる偶然なのだとしたら、何の理由もないのに無秩序からひとりでに秩序が生じていることになる。それにしては、私たちがそうした現象に出会うことがあまりに多すぎるのではないだろうか」 と。(p.127)
 ケストラーは、ホロン <Wholon = Whole(全体)+ on(部分)> という概念を提示した人。ホロンの概念は、シンクロニシティーに馴染みやすい。そしてまたホロンは、シュメールの神官が語った内容に符合するだろう。
   《参照》   『ガイアの法則』 千賀一生 (徳間書店) 《後編》
              【物質科学】

 

 

【運命と神】
   《参照》   『地球維新 解体珍書』 白峰・鹿児島UFO (明窓出版) 《後編》
            【「ツキの科学」(PHP研究所 マックス・ギュンター著)】

 上記の 『地球維新 解体珍書』 の中で言及している個所が、下記の書き出しなのであろうけれど、それほど強烈な印象をもたらす記述には思えない。
 神を信じる人の 「運」 についての考え方は、だいたい次の二種類だと考えていいだろう。
 その一つは、「我々を創造したのは神であり、神は我々人間全般の幸福に関心を持つ。しかし、一人ひとりの人生の細かい部分まで立ち入ろうとはしない」 という考え方だ。神は人間全般を愛して入るけれど、あなたや私の人生がどうなるかまでは関心を持たない。この考え方だと、我々は皆、自分で自分の人生に立ち向かわなければならないことになる。運をよくするのも悪くするのも自分次第。自分の道、自分の運命は自分が決めるもの、ということだ。神は手助けもしなければ、邪魔をすることもない。
 もう一つは、「神は一人ひとりの人間の人生に関心を持つ」 という考え方である。おそらく神を信じる人の大半が、こちらの考え方だろう。神は、何らかの目的を持って、我々一人ひとりを地上に送りこんだ。そして、その目的が達せられるよう、一人ひとりの人生を逐一操作している、というのだ。(p.158-159)
 後者は、西洋的というか、世界の終末を語るキリスト教的認識そのものだろう。
 前者は、日本人的認識に近いように思えるけれど、正確には、前者と後者の混合仕様であろう。
 神道は、終末論ではなく 「神を祀る限りにおいて、世界は永続する」 という世界観を有しているから、日本人は、個人の運命に関しても 「自助努力する限りにおいて、神の加護はある」 と考えるのではないだろうか。自力(個々の人間の力)と他力(神の力≒守護霊)が十字に組むことが相応しい、と。
 この著作は、 『ツキの科学』 だから、神の領域にまでは考察が及んではいない。
 その領域にまで言及しているのは下記の著作である。
   《参照》   『超意識 あなたの願いを叶える力』 坂本政道 (ダイヤモンド社) 《後編》
             【高次元の生命意識が関与する超意識】
              ~【意識の進化は方向付けされている】
               ~【人生という学校】

 

 

《後編》 より