自分の中で一番好きな宿。
それが、箱根塔ノ沢温泉の福住楼です。
毎年の〆に箱根・湯河原に泊まってきましたが、昨年は紅葉目当てに晩秋に宿泊しました。
それでは、
3年振り3度目の福住楼宿泊記を送ります。
◆福住楼◆
(国登録有形文化財)
木々の間から顔を覗かせる玄関。
立派な唐破風が存在感を出しています。
最寄りの塔ノ沢駅から下る途中の風景。
箱根駅伝のコースでもある街道に沿って、奥へと連なる造りがよく分かります。
玄関を入ると、ひんやり静まった空間。
木造ならではの歴史と温もりを感じます。
まるで異世界へ足を踏み込んだかのよう。
寄木細工の様な床タイル、精巧な装飾の天井のメダリオン…
暫し、表の現実世界との境を眺めます。
鏝絵風の欄間に篆刻風の額。
額は篆刻家の中村蘭台の作と思われます。
この風景を見ると、福住楼に来たのだなぁと、しみじみ実感します。
電話室も創建当時のままに。
創業は明治23年(1890)で、現当主で5代目。
文人墨客に愛された宿とも知られ、福沢諭吉、夏目漱石、島崎藤村や川端康成、阪東妻三郎らが逗留し、皇族の方々も泊まられた、箱根屈指の歴史を持ちます。
木造3階建てで、部屋は17室。
全て異なる意匠で、部屋を指定出来るのも魅力。
池のある中庭を右手に眺めながら、奥へと続く廊下を進みます。
今回の部屋は廊下の先を上った2階。
梅一
2018年に初めて泊まった時は玄関上の松二、2回目の2022年は3階の桜五でした。
次回はどの部屋にしようか、既に楽しみ…
中に入ると、次の間的な6畳間。
部屋は早川に面していて、川沿いの紅葉が窓から額縁の絵の様に楽しめます。
丁度、見頃を迎えていました。
部屋の全貌を眺めるの図。
右に見える襖からも出入りが出来ます。
縁が弧を描いているのが小粋ですね。
前室からショートカットです。
床の間の右、板張りの部分は元はどうなっていたのだろう?
川の音を聴きながら、晩秋のほの暗い夕暮れ前をしんみりと味わいます。
そして、日が暮れる前に湯巡り。
2つの内湯と3つの貸切風呂があります。
大丸風呂
<塔之沢温泉>
泉質:アルカリ性単純温泉
泉温:59.5℃
ph:9.1
*加水無・加温無・塩素無・循環無
松をくり抜いて作った名物の大丸風呂。
サラッとした湯で、ゆっくり湯浴みに最適。
24時間利用可能で、男女入替え制です。
(男性15:00〜19:00、女性19:00〜9:30)
岩風呂
タイル張りの洋風風呂。
岩壁からちろちろと湯が注がれていて、オーバーフローしていきます。
変色したタイルが湯の流れを物語ります。
"ローマ風呂"っぽい女性画。
こちらも24時間入浴可です。
(女性15:00〜19:00、男性19:00〜9:30)
続いて、貸切風呂です。
家族風呂
様々な石の組み合わせが美しい。
寝湯
貸切風呂で一番好きな寝湯。
湯船に体を横たえて、ゆっくりと湯に浮く感覚を楽しめます。
因みに、貸切風呂は廊下にある予約表の空き枠に記帳するシステムです。
幸福の象徴とされる蝙蝠の装飾も見所。
斜面に建っているので、庭も傾斜しています。
少し見上げるアングルがまた一興。
大広間(月の間・金葉)
66畳の大広間。
天井や欄間、照明が醸す文化財の香り。
奥には舞台も設けられています。
素晴らしい空間に浸り、夕飯を待ちます。
=======宿泊情報=======
宿泊代(一泊一食/一人):¥49,500(税込・入湯税別)
計:¥49,500
福住楼宿泊記 2022.12 前編
福住楼宿泊記 2022.12 風呂編
福住楼宿泊記 2018.8 部屋編























