隠岐漫遊最終日。

 

航空便の都合で、西ノ島にいられるのは昼迄。

 

朝9時に国賀荘からタクシーを呼んで、山の神社へ向かいます。

 

隠岐漫遊では、連日、素晴らしい神社に巡り会えましたが、その中で最も深く貴重なお参りになりました。

 

<旅の行程>

1日目:島後(隠岐の島町)

2日目:島後(隠岐の島町)

3日目:島前(中ノ島・海士町)→島前(西ノ島町)

4日目:島前(西ノ島町)

 

タクシーで15分、焼火山の中腹へ。

 

◆焼火神社◆

*読みは"タクヒジンジャ"

 

車の乗り入れが出来るのはここまで。

 

ここから石段を15分程、登っていきます。

 

古来、信仰の対象だった焼火山。

 

大山とも呼ばれ、山自体が御神体と崇められてきました。

 

神域植物群

(島根県指定天然記念物)

 

樫を中心とした社叢林。

 

暖地性の常緑樹の林で、北方と南方の植物が混在する隠岐ならでは。

 

まるで房総半島の様な雰囲気です。

 

 

祠には破損したお地蔵様が安置されていました。

 

経年劣化か、明治時代の廃仏毀釈か…

 

鳥居

 

10分程で青銅鳥居に着きます。

 

 

ここから未舗装の平坦な参道が続きます。

 

山の神社の雰囲気に包まれ、歩みを進めます。

 

 

参道から続く石段の先に見えるお社。

 

社務所石垣

(西ノ町町指定史跡)

 

ほどなくして開けた場所に出ます。

 

そこにはまるで城壁の様な石垣。

 

社務所の石垣ですが、この山の中腹にこれだけ立派な石垣が築かれている事に崇敬の厚さが窺えます。

 

社務所

(西ノ町町指定有形文化財)

 

明治35年(1902)築造の社務所。

 

島前の大型民家の特徴を持つ造りだそうです。

 

 

通常は無人ですが、例祭の時などは神職らが在中するそうです。

 

 

それなりに手入れがされているので、時折、掃除にも来ているのでしょうね。

 

 

社務所前からの眺望。

 

曇り空でしたが、その隙間から陽光が射し込んで、神秘的な風景を魅せてくれました。

 

 

再び鬱蒼とした参道を奥に進みます。

 

 

その先に社殿らしきものが見えてきます。

 

 

いよいよ、御神木の向こうに…

 

 

静謐で重くすら感じる雰囲気。

 

吸い込まれ、飲み込まれるようです。

 

御神木と岩の間を縫って御神前へ。

 

拝殿

(国指定重要文化財)

<御祭神>

大日孁貴尊 (天照大神)

 

縁起によれば、一条天皇の御代(10世紀末)、海から焼火山に飛び入った光の後を村人が追ったところ、菩薩の形をした岩に辿り着き、そこに社殿を建てたのが創祀とされています。

 

以降、航海の守護神として崇敬を集め、神社の篝火が灯台の代わりになっていたそうです。

 

 

神仏習合時代には、焼火山大権現として修験道の霊場としても栄えました。

 

岸壁に建つ社殿。

 

拝殿から階段状の通殿を経て、御本殿へと繋がっています。

 

御本殿・通殿

(国指定重要文化財)

 

岸壁の巌窟の御本殿。

 

その光景から伝わってくる信仰の厚さと深さに圧倒されます。

 

現在の社殿は明治35年(1902)の築造です。

 

 

お参りを終え、御神木を見上げる。

 

その積み重ねられてきた深い歴史と、人々の信仰と想い…それらが見えない力の塊となって、この空間を満たしているかのようでした。

 

そんな特別な空間。

 

ここに導いてくれた事を心の底から感謝して。

 

御朱印

 

御朱印は西ノ島の別府港にある観光案内所で拝受出来ます。

 

焼火神社は書置きになりますが、一の宮の由良比女神社は係の方が直書きしてくれます。

(これが達筆で、神職?と思うほど)

 

タクシーを呼んで港に戻ります。

 

次回、隠岐漫遊記事最終話です。