合掌造りの里、五箇山。

 

世界遺産の相倉・菅沼の2つの集落。

 

けれど、

 

最大最高の合掌造り建築はそれらの集落ではなく、宿泊した赤尾館の正面にあります。

 

◆岩瀬家住宅◆

(国指定重要文化財)

*参観料¥300

 

江戸時代後期、五箇山で精製されていた塩硝(火薬の元)を取りまとめていた藤井長右エ門が、8年の歳月を掛けて建てたものです。

 

 

準5階建てで、現存する合掌造り建築としては、国内最大級。

 

その高さ、14.4mにもなります。

 

 

金具は馬の留め具?

 

藤井家は江戸時代末期に途絶え、その後に岩瀬家の所有となります。

 

現在も岩瀬家の住居です。

 

 

横から見ると、準5階建てというのがよく分かります。

 

 

街道を挟んだ向かいに宿泊した赤尾館。

 

玄関を入ると、24畳の板の間の出居(デイ)。

 

かつて、家族使用人合わせて35人が生活していたそうです。

 

その奥に畳張りの囲炉裏の間があります。

 

大居(オイ)

 

お茶を頂きながら、ご当主の説明を聞きます。

 

加賀藩の威光を今に伝えるかのような、物腰穏やで品のあるご当主でした。

 

 

郷愁感を誘うレトロ掛け時計。

 

 

"共有金仕入"と刻まれた鉄の釜。

 

塩硝造りの時代に使われていたものだそうです。

 

座敷

 

漆塗りの壁や柱は今も艶やか。

 

岩瀬家住宅は総檜造り。

 

当時、檜材の使用は武士階級以外には禁じられていましたが、塩硝役ゆえ、特別に許されていたそうです。

 

仏間

 

個人宅の域を超える豪壮な仏壇。

 

 

匠の技を感じる立体的な欄間装飾。

 

書院(殿様部屋)

 

視察に訪れる加賀藩の役人の宿泊に使われました。

 

右手奥に見える畳の間は奥書院。

 

武者隠しの間とも呼ばれます。

 

奥式台

 

当時、役人用の玄関でした。

 

天皇陛下がご訪問された際、畏れ多いと、この式台からは入らなかったそうな。

 

 

火事の際、仏壇を後ろから取り出せるように、仏間の後方は壁ではなく襖になっています。

 

 

階段を上がり、上の階へ。

 

 

上階では養蚕が営まれていました。

 

 

上からの眺望。

 

横の合掌造り建築は行徳寺の庫裡。

 

 

裏手の池は屋根の雪を落として溶かすのにも使われます。

 

 

豪雪地帯の本気の図。

 

屋根の下まで埋もれている…

 

お隣りの寺院にもお参りしました。

 

行徳寺

(宗派:浄土真宗)

山門

(南砺市指定有形文化財)

 

永正10年(1513)、蓮如に師事した赤尾道宗が開いた寺院です。

 

庫裡

(南砺市指定有形文化財)

 

街道沿いに残る原風景。

 

かつての賑わいは失われたものの、その威光を今に伝える豪壮な岩瀬家と行徳寺。

 

 

時代の流れを感じつつ、往時に想いを馳せて…

 

赤尾から高岡方面へ戻ります。

 

続く。