前回の続き

③ 自分の“本音”がわからない

 

自分の本音がわからない。
これは、ほとんどすべての人に当てはまる普遍的な悩みです。

 

自分の本音は分かっているというなら結構なことです。

 

しかし、ここでいう本音の分からなさとは、例えば今日、あなたが仕事だとし、ほんとはベッドで寝てたいとします。

 

ですが会社を休むわけにはいかないのであなたは起きて仕事に行ったとします。

 

では、あなたの本音はどこに消えたのか?

 

「ひとまずこうしよう」という浅い本音ではなく、本当は、休みたいわけでもその仕事をしたいわけでもないのではないか?という「深度の深い本音」のことをいまお話ししています。

 

さて、本音とはどこにあるでしょう?

 

心の中だろうと答える人は多いかもしれません。ですが「心のどの部分にあるのか?」などと話が込み入ってくると、めんどうなことです。

 

そのため、私達の社会では本音を抑えて生きているのが現状です。

 


本音は、三つの回路のうち最も深層にある無意識の回路に潜んでいます。

 

無意識とは、意識できないことを前提にした領域です。つまり、その深層にある“本音”を意識的に掴もうとすることは、原理的に不可能に近いわけです。

 

無意識の中にある本音に到達するには、いかに無意識を意識的に把握するか、その積み重ねがなければ不可能です。


そのため私達は、自分の中に確かにあるはずの本音を感じながらも、それを言葉に変換できなかったりします。

 

本音は、自分の中にありますが、もっとも近くて、もっとも遠い場所にあります。だからこそ、本音の所在地が分からず人は「自分が何をしたいのか分からない」と迷います。

 

無意識の構造を知らずに本音を探すことは、住所も地図も知らずに海外の友人の家を訪ねるようなものです。努力しても方向がわからず、結局、同じ場所をぐるぐると回る。無意識の回路を理解し知らなけば、たどり着きようのない場所が本音です。

 

トップ層の人々は、この無意識の扱い方を知っています。彼らは、自分の意識と無意識の間にある壁の存在を理解し、その開閉と調整を理解しています。

 

私達が悩むのは当然のことで、その三つ目の回路をこれから学んでいけばよいということです。

 

本音が分からないと考えることが間違いではなく、手順を教わっていないことに気づいて苦しまないようにすることは大切です。

 

ここでは長くなるので、またいずれどこかでお話しますが、「自分の本音の所在地」というものもトップ社会のアイピーエムの辞書には記されています。

 

 

④ 何かを始めても続かない、自信が持てない

 

よく「続けることが大事だ」と言います。

 

しかし、物事が続かないということが起こるのは、ものごとを続けるという行為は単調なようで複雑な行為だからです。単なる根性論や気合で維持できるほど簡単ではないという事実がそこにあります。

 

何かを継続するという行為の背後には、三つの回路が同時に作動しています。

 

ひとつ目は 身体の回路。これは、実際に体を動かし、作業を続ける物理的な行動です。「行動」は、まずこの回路が途切れずに作動しなければ成立しませんが、そこに二つ目の感情の回路が絡んできます。


「やろう」という気分と、「続けたい。続けよう」という気分が維持されなければ、身体はしだいに重くなり、継続は困難です。行動は感情によって点火され、感情があるからこそ続けられます。

 

そして三つ目は、もっとも深い層にある 無意識の回路です。

 

この無意識には、七歳までに形成された心のトラウマや古い概念があります。「自分はできない」「続けられない」という過去の記憶もここにデータとして記録され、自覚のない自己像が沈殿しています。

 

無意識の回路が「継続は危険だ」と判断しているとき、私達は「理由もなく」やる気を失います。まるで見えない手に止められるように行動が途切れます。

 

つまり、継続とは「身体 × 感情 × 無意識」という三つの回路が噛み合ったときにだけ成立するものです。これらのどれかが欠けているのに、「根性で続けろ」と言われても、それは構造的に無理なのです。そのため、多くの人が「継続が難しい」という困難に出会います。

 

自信についても同じ誤解があります。自信は「自信を持とう」と“気持ちを高めれば湧く”ものではありません。

 

自信とは、空念仏ではなく「なぜ自分は続けられるのか」「どの回路が支えているのか」その理由と根拠に確信がなければ、支えら続けられないものです。曖昧なままでは自信どころか不安が湧き上がってしまいます。


ここでもやはり、三つの回路を整えることが必要になります。

 

 

⑤ 幸せなのに満たされない

 

「幸せであるはずなのに、どこか満たされない」。
初めて聞く人にとっては不思議な話に思えるかもしれないし、贅沢な悩みに聞こえるかもしれません。しかし、幸せなのに満たされないという現象は存在します。

 

この現象を理解するには、無意識の回路を視野と計算に入れないとなりません。。というのも、幸せと満足は、同じ感情のように見えて、まったく別の出来事だからです


(次回に続きます)

 

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