イスラエルの植民地主義:イスラム指導者マルコムXによるシオニズムの世界的危険性の分析 | バザラスからのアジアン紀行

イスラエルの植民地主義:イスラム指導者マルコムXによるシオニズムの世界的危険性の分析

日本には思想史が存在しないと

言われている。

 

時系列で事の真相を深く追求

する思考法に欠けるのだろうか。

 

場当たり的な刹那主義に生きている

からなのか。

 

新たな事象が勃発すると、それを

公表するメディアは、その事象に

善悪の判断を即断して国民に

伝え、国民はそれをそのまま

軽信してしまう。

 

受験が記憶競争であるように、

事象の背景など深く考えてたら

不合格となってしまうこの国の

風土では、正邪も善悪も軽々しく

決まってしまう。

 

以下、イラン・イスラム共和国

国営放送国際ネットニュース

日本版より。

 

「アフリカ系アメリカ人の黒人解放運動

 指導者でイスラム指導者の故マルコムX

 は、シオニストは自らの新植民地主義を

 巧みに隠蔽・カモフラージュし、それを

 「慈悲や善意に基づく」「人道的」なもの

 として提示したと語っていました。

 

1966年9月5日、マルコムXは当時エジプト

の統治下にあったパレスチナ・ガザ地区

を2日間にわたり旅し、地元住民や著名な

人々と懇談しました。

 

これらの交流の中で最も大きな影響

を与えたのは、有名なパレスチナの

詩人ハールーン・ハーシェム・ラシード

との電撃会談でした。

 

この会談で、ラシードは10年前のスエズ

危機とシオニスト政権イスラエル軍による

数百人のパレスチナ人の殺害という恐ろし

い経験について語りました。

 

マルコムXはこれらの話を耳にし衝撃を受け

ました。彼の毎日の備忘録は、ラシードの詩

を賞賛していることを物語っています。

 

隠れた植民地主義

マルコムXのガザ訪問は、シオニズムに関

する彼の最も有名な文章に大きなインスピ

レーションを与えました。

 

1964年9月17日にエジプトの有名紙に掲載

された「シオニストの論理」は、シオニズムに

対する強い批判を提起するとともに、シオニ

ズムがパレスチナに対する脅威であるだけ

でなく、それを超えた脅威であるとみなしま

した。

 

マルコムXはこの記事において次のように

綴っています。

「シオニストは、自らの新植民地主義を巧みに隠蔽・カモフラージュし、それを『慈悲に基づく』『人道的』なものとして提示したと考えている。彼らの統治システムは、経済援助やその他の誘惑的な贈り物と銘打った一見友好的な提案だけで、潜在的な犠牲者をコントロールしている。一方で、アフリカの新興独立諸国の経済は大きな問題に直面している。したがって、これらのアフリカ諸国の多くに対するイスラエルの支配と干渉は、18世紀のヨーロッパの植民地主義者の力さえも超えている。シオニストらによる新たな植民地主義は形式や手法は異なるものの、その動機や目的という点では全く相違はない」

マルコムXはここで、イスラエルとヨーロッパ

の植民地主義の類似点を指摘するとともに、

20世紀に第三世界全体で彼らの行為によっ

て引き起こされた破壊について語っています。

 

彼によれば、シオニズムはヨーロッパの植民

地主義と密接な関係があります。

 

また、マルコムXは世界の指導者と諸国民に

対し、団結してこの広範な植民地主義に対処

すべく植民者らの偽りの提案を拒否するよう求

めました。

 

アフリカにとっての懸念

マルコムXは、スイス・ジュネーブの

イスラムセンターの事務局長が送った

「人生、信仰、未来への希望」に関する

9つの質問に対して、正確かつ明確に

回答しました。

 

その最後の質問に対する回答は、彼が

暗殺された1965年2月21日の朝に書か

れたもので、マルコムXの絶筆とされて

おり、彼の世界観や祖国的な視点およ

び、また彼が全世界に対するイスラエル

による脅威を感じていたことを示すもの

となっています。

 

イスラムセンター事務局長の問い:

「アフリカがあなたの注目と懸念の焦点となっているようだが、それはなぜか? そして、あなたはこの大陸のほぼ全域を旅してきたが、イスラムの本当の立ち位置はどこだと思われるか? 事実無根の主張を提起する者の行為や、シオニズム、無神論、宗教的狂信の陰謀的結合の両方からイスラムを救うために何ができると思われるか?」

マルコムXの回答:

「私はアフリカを自らの祖先の土地だと考えている。まず第一に私は、この地域を支配し悪用する外国人による政治・経済的干渉からのアフリカの完全な解放を望んでいる。アフリカは、その戦略的な位置により深刻な危機に直面している。植民地主義者らは戦争と紛争なしにこの大陸から手を引くつもりはないと思われる。統治における彼らの主な陰謀は、諸国民の間に分裂を生み出すことである。例えば、東アフリカの人々の間では反アジア感情が生じる。同様に、西アフリカでも強い反アラブ感情が存在している。アラブ人やアジア人がいる場所では、イスラム教徒に対する強い敵意がある。これらの敵対は、それに巻き込まれた人々によって引き起こされたものではない。彼らは現在、こうした対立や紛争から利益を得てはいない。反目・分裂から最大の漁夫の利を得るのは、かつての植民地支配者たち(そして現在のシオニズム)である。シオニストは、我々の母なる大陸(アフリカ)をめぐる現在の闘争において、利益を共有するあらゆる集団に先んじた。彼らは慈善と人道主義という仮面をかぶって入り込んでくるため、被害者が彼らの意図や計画を察知し感づくのが困難になる」

 

 

この回答を執筆して数時間後、当時39歳

だったマルコムXは米ニューヨークのオー

デュボンホールで暗殺され、殉教しました。