2014年2月14日に始めたカフェ「懸巣工房喫茶室」を
2016年2月14日に閉めた。
カフェはどこまでもどこまでも、私の前提を覆される場所だった。
散々苦労したし、泣いたし、苦しんだし、辛かったし、眠れない日々が続いた。
メニューが定まらなくて右往左往し、プレオープンの時に読んだ知人たちに失笑され、鼻で笑われ、本気でオープンをやめようと思った。
走り出したら止まっちゃいけないと思った。
オープン日にはもう、資金が底をついていた。
毎月毎月借金を重ねていった。
世界で一番自分がクズで価値がない存在だと思った。
でも、何よりも恐怖だったのは
この気持ちを理解してくれる存在が周りにいないことだった。
(その経緯はあちこちでブログに書いたので割愛)
店を辞めた後、事実わたしはほとんど料理をしなくなった。
料理というものが死ぬほど苦痛になった。
時折、情熱がふっと蘇ることもあったけれど、長くは続かない。
一生料理しなくてもいいやと思っていた。
やりたくない、という気持ちの中に後ろめたさもあった。
私がカフェを再開することを心待ちにしてくれている人たちの想いに触れ、その度に胸が軋んだ。
やりたくない。
またゼロからあの苦悩の日々を味わいたくない。
料理を思うと、いい気分でいられなくなる。
だから私は、料理を封印した。
人生がまこと、面白いものだと実感するのはここからだ。
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コロナウィルスが蔓延し、引きこもらざるを得なくなったとき、パートナーJJの仕事が一切なくなった。
そこで私の母が、JJに仕事として「私の家の床を畳からフローリングに張り替える作業」を依頼した。
私にはない細かさで丁寧に床を貼り終え、家が一気に快適になった。
スイッチが入ったJJ、ついでに余った廃材でいろんなものを作り出した。
「何が欲しい?」と言われたので真っ先に「キッチンカウンターを作って欲しい」と依頼した。
その製作の合間にHappyちゃんとのことがあった。
このブログを書いた翌日。
HappyちゃんからLINEが来た。
「もうハヤシライスはワクワクしないのかな?」
てっきり「ハヤシお届け依頼」の話かと思ったがそうではなかった。
「朝起きたら「懸巣工房のハヤシライス」ってロゴがばつんと見えて
通販とかしたらすごいことになりそうと思ってLINEした」
その時にHappyちゃんからMr.cheesecakeの存在を教えてもらった。
チーズケーキだけで店舗を持たず
通販だけで常に2分足らずで完売。
年商5億。
「このミスターチーズケーキみたいな風に『懸巣工房のハヤシライス』がなる気するの」
この時点で私が感じたのは
いつもながらのハイテンションの
「やばーい!! めっちゃやばーい!!」ではなかった。
「おー、そっか。じゃあ久々にやってみっかー」だった。
ちょっとワクッとする感じ。
気持ちがちょこっとと動く感じ。
ホームページを隅々まで見て、すごくいいなと思った。
それでノートにハヤシのいろんなことを書き綴り始めたら、バチッとスイッチが入った。
あれをやりたい。
これをやりたい。
ああしてこうして。
パッケージはこういう風にして。
こんな風に。
誰に食べてもらいたい。
↑
のちにこれがとんでもない足かせとなって、私の目を眩ませるのであった(笑)
私は↑この手の望みを抱くのは本当に大得意。
妄想力が発揮されてどんどん世界が広がる。
面白い、と思った。
これがどうやって現実化されていくんだろう、と。
同時に
いつもなら間違いなくいろんな人にこのことを喋りまくるであろうこの私が
一切誰にもこのことを話さなかった。
Happyちゃんとのことも、ブログに書くまでスタッフはおろか身内すら知らなんだ。
さて。
完全オリジナルのキッチンカウンターは、私の料理熱を再燃させた。
嬉しくてバンバン料理した。
私が料理したくない理由の一つに「家のキッチンがものすごく使いづらい」ことがあった。
それが解消されて、思っていた以上にカウンターの使い心地が良すぎて、浮かれた。
眠っていた鍋を磨き直し、キッチン用品の埃を払い、大量に作ってはストックし、あちこちに送った。
久しぶりに料理していて楽しい!!と腹の底から思え、いろんなものを作った。
この感覚を取り戻していくのと同時に、どこまでも自分に潜った。
許しに集中した。
ブログを一旦辞めようとすんなり思えた。
前ならもっとごちゃごちゃと「アクセス数が」とか「せっかくオフィシャルになったんだし」とか、余計なことたくさん考えていたけれど、本当に全く何も思わずスパッとやめた。
いつ再開するかも全くわからないし、決めない。
無駄に外にエネルギーを撒くのを辞めようと決めた。
その間、今まで聞けなかったHTLの配信を、文字通り貪るように聞いた。
今なら浸透する、と。
でも私の世界の中心はわたし、というスタンスを保ち。
前述したハヤシに対しての前提をコツコツと、本当にコツコツと書き換え、エゴの声を丁寧になだめ、浮かんだアイデアをメモし。
いい気分で日々を過ごし。
書き出しワーク練習帖も盛り上がっており。
JJには正式に、私の仕事をサポートしてくれるよう依頼し、必要な準備を整え、毎日うちに出勤し、仕事してもらい。
年内くらいには会社化しようと話し。
そしてその中の「責任を引き受けようとするわたし」も手放し、許し。
全て順調。
ただし、ハヤシを除いては。
おまっとさん。
次回ようやく「動かし方」の話。

