このことによって私は窓際から復帰する

ことが出来たのだった。


今思い返しても この時期は最も危険な

時期だったと思う。


あらためて周りを見ると 職場には結核で

長期に休んだり神経症などで昇進から

はずれた人が何人もいる。


みんな世間でいう名門大学卒だが 社内の

激しい競争に敗れたと見なされている。


私のように交通事故で一年休職した者も

まず復帰は難しい。


本当に幸運だったと思う。


* 先日 こんな悲しい事件を知った。


「 クルマの中で夫婦が餓死。夫は元

 エリ-トサラリーマン 妻はピアノ教師。

 夫が事故に遭い後遺症のため会社を辞め

 生活に困り マンションを出て マイカ-の

 中で生活をしていたが 餓死しているのが

 発見された 」


これを知ったときショックを受けた。

とても他人ごとでないような気がした。


この夫婦がマンションを出るとき 最後に


弾いたのが ベ-ト-ベンの「 月光 」

だったそうだ。


この曲は私にとっても忘れがたい曲だった。


私の人生を大きく音楽のほうに動かした

記念の曲だった。


私はこの悲しい事件に 自分のもう一つの人生


もう一つの未来を見た思いがした。


まさに これは 私が何度も迷って


゛選ばなかった方の人生だったのだ。゛


・・・・ すべて自分 へと続く