後になって知った。
彼女はIとの間にできた子供を
堕胎していた。
(実に驚くべきことに、
この後また2度妊娠し、
堕胎している)
あの時私がわざわざ電話を代わり、
「赤ちゃんがいるので」と
話したことが、
彼女の心を狂わせた。
「奥さんは産んで、
なぜ自分は堕胎しなければ
ならないのか」と
Iに泣きつき、
決して別れないと言い、
いわば業を背負った。
いったんは別れると決めたIだったが、
一瞬でIの心はまたその彼女に戻って
いった。
「あんたが、
電話であんなこと言うからや」
Iは私のせいだと言わんばかりに
そう言った。
そしてそこから
何ら悪びれる事もなく、
Iは堂々と不倫関係を続けていったのだ。
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