こんなことを、耳鼻科医の自分が、耳鼻科医に対して言わなければならないことに、世の末を感じる。当たり前のことなのに、その当たり前をわからない医師がいるからだ。
咽頭痛を主訴に受診してきた患者。口の中をのぞくと、ひどい急性扁桃炎。扁桃に膿栓へばりつく。
両側頸部リンパ節腫脹もあるので、ウイルス性の扁桃炎を最初は疑っていた。血液検査で確認してみた。すると、白血球が1.6万、好中球比率が90%、CRPも高い。予想ははずれて細菌性急性扁桃炎である。抗生剤を処方した。
ここまでなら、単純に自分の診断の話になる。
しかし、当院に来る前の話を聞いてあきれた。
二日前に別の耳鼻科を受診して、溶連菌検査をしたそうだ。陰性なので、溶連菌ではないと抗生剤がだされなかったようなのだ。溶連菌検査をしているのだから、たぶん急性扁桃炎は見つけているはず。
初期研修医用の本をみると、「溶連菌検査で陰性ならば抗生剤をだすべきではない」と平然と書いてある。溶連菌以外の菌による細菌性扁桃炎もあるのに、それは無視してしまうのだ。初期研修医はそれでもしかたないとは思うが、それを耳鼻科の専門医が真に受けてはいけない。抗生剤が必要な他の菌による細菌性扁桃炎もありうるのだと肝に銘じておかなければ。
の考察より引用
急性 扁桃炎の起 炎菌とし て は、S.pyongenesを まず念頭 にお くべ きと考 え る。
ちなみに、急性扁桃炎の三大起炎菌は、S.pyogenesとH.infuluenzaeとS.aureusだと言っているな。溶連菌は入ってもいない。
溶連菌迅速検査して陰性だから抗生剤ださないというのをやめてほしい。採血検査すれば、細菌感染なのはすぐにわかる。