福岡県 鞍手郡 鞍手町の音楽教室![]()
みずま音楽教室
かなりの長文ですが
お読み頂けたら幸いです♪
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昨年の“3年ぶりのホール発表会”に向けたレッスン期間中のお話
Aちゃんにとっては難易度高めの課題曲+Aちゃんの特性も多少影響していましたが、レッスン進度はかなり緩やかな歩みでしたので、発表会までのカウントダウンが始まったギリギリまで、Aちゃんのお母さまと私は超ハラハラ+超スリリングな時を過ごしていました(^_^;)
正直なところ1分でも時間が欲しい‼︎と思うある日のレッスンで、Aちゃんは連絡帳を忘れてしまいました
忘れ物は仕方がありません
それも楽譜ではなく“連絡帳”なので…生徒さんにどうのこうの言うまでもないのが正直なところです(^^;;
生徒さん方にはレッスンの際に『自分のレッスン準備』(提出物があれば提出を、テキスト・ワーク・筆記具・提出物・連絡帳などはそれぞれ所定の場所に置く準備)を自らしてもらいますが、その時のAちゃんには『連絡帳を講師に渡す』という行為がなかったことと、準備の動作に何となくぎこちなさが見受けられたので、“連絡帳を忘れちゃったんだな”と私は察知していました
基本的に自分から発する言葉が少ない(思ってはいてもお喋りすることが難しい)、かなり物静かなAちゃん…ココで私がAちゃんからの言葉を待たずに先回りをして「連絡帳は?」「忘れちゃった?」と声掛けをすれば、Aちゃんは「忘れました。」と言えるはずです(いつものAちゃんならば)
ですが、「連絡帳はどうしたの?忘れたの?」と、Aちゃんの返事がしやすい体勢をコチラが全て整えてしまうことに、私はふと、ある思いが過りました
“整え過ぎてはいけない
今、この瞬間はAちゃんにとって学びの時間であり、そして支援緩和の場面だ”と
そこで私はAちゃんに対して「もし先生に何か伝えたいことがあったら言ってね。それまで待つからね。」と伝えました
Aちゃんは黙っています
さすがのAちゃんも曲の仕上がりが遅れていることを分かっていましたので、レッスン時間が過ぎていくことに焦りを感じていました
だからこそ、「連絡帳を忘れました。」と、私に状況報告ができれば直ぐさまレッスンに入れることも分かっています
だけど…その一言がどうしても言えずに立ち尽くすAちゃん
時間は刻々と過ぎていきます
私の対応は側から見れば『実に大人気ない態度』や『逆にプレッシャーを与えているのでは?』と思う方もいらっしゃるでしょう
私も…一瞬思いました(^_^;)
そしていつもであれば
ですが、年齢的なこと+翌年からのAちゃんの環境の変化などを考えると、こういった場面での対処法の基本とも言える『状況報告』に直面することは、Aちゃんにとって非常に大切な学びの機会=経験なのです
時間は更に過ぎていきます
私の気持ちの中では『言葉の助け舟』を出そうかと、何度も何度も葛藤しました(見守ることの難しさよ…)
でもココを何とか自分の力で乗り越えて欲しい…
この経験は必ずAちゃんの力になるから…
最後は祈るような思いでAちゃんの反応を見守っていました
レッスン時間も残り10分のところで「先生、連絡帳を忘れました。」の報告をもらいました
Aちゃんは泣いていました
「分かりました。先生に伝えてくれてありがとう。
誰だってうっかり忘れることはあるし、忘れ物はしないに越したことはないから“お家を出る前の忘れ物チェック”は必要やね。
もしAちゃんが何か忘れても『忘れました。』って言えたら、先生は『今度から気をつけてね!』ってAちゃんにお願いをしてレッスンに移ってると思う。
先生はAちゃんが連絡帳を忘れていることに最初から気づいとったよ。
でも先生や誰かの言葉を待っているだけじゃなくて、Aちゃんが自分の言葉で報告をしてくれることが“これからは”とても大事なことなんよ。困った時に『困っています。』って言えることがとても大事なんよ。
恥ずかしいことでも、怒られることでもないんよ。上手に言えなくても良いんよ。
でも『伝えること』をしないとAちゃんの困ったは誰にも伝わらんし勿体ないよ。
少しずつで良いけ、これから困ったことがあったら今日のことを思い出して言ってみようね!」と私はAちゃんに伝えました
“忘れてしまった”(その子によってはミス・失敗と受け止めてしまう)という現実を言葉で伝えることは、忘れてきたことへのショックを更に増幅し、尚且つそのことで相手が怒ったり悲しむんじゃないか…その不安と緊張で「忘れました。」の一言がどうしても言えなくなってしまったAちゃん
Aちゃんに対して気持ちを汲み取るサポートはこれまでに幾度となく行なっていましたが(できそうな事柄から)そろそろ支援の方向性をシフトしていくことも重要で、この時私は『レッスン』よりもこの経験を最優先しました
時間は掛かったけれど、Aちゃんがキチンと報告をしてくれたからにはもうこれ以上のことは何も言わず、気持ちを切り替えて残された僅か数分間でレッスンをしました
レッスン後、お母さまにはご報告をさせて頂きましたが、「これからのことを思うと大事なことだった思います。」とご理解を頂き、大変有難い思いでした(とは仰られても、お母さまはきっとハラハラされたことでしょう)
“次のレッスンまでにAちゃんは気持ちを切り替えられるかな?”と、少し心配でしたが…次の週のAちゃんはこれまでの遅れを取り戻すような演奏内容であったことと、この日を境に少しずつですがAちゃんから自分の言葉で話をしてくれるようになりました
発表会前最後のレッスンでは見事な演奏をしてくれたAちゃん♪(素晴らしい集中力でした!)
そのことは講師としてとてもとても嬉しかったし、Aちゃんの努力に対して大いに誉めましたが、それと同時にこの一件はAちゃんにとって確実に節目となった大切な出来事でした
発表会後のレッスンでも
「ココの(両手での)合わせが少し難しかったです。」
「メトロノームは◯◯◯にして合わせました。」
「ワークの宿題…出てました…よ…(笑)」←ホラ、先生も宿題を出したことを忘れてる(^_^;)先生は筋金入りのウッカリ野郎です
少しずつ、少しずつ、Aちゃんの意識の変化が見えてきました
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支援の必要なお子さんへのサポートは『いつも同じ』ではなく、その子の状況や成長に合わせながら変化をつけていかなくてはいけません
何故ならば、私を含め、今Aちゃんの側に居る人たちは永遠にAちゃんの側に居ないからです(これは誰でも同じこと)
Aちゃんだけでなく、いつか私の手元から生徒さんたちは巣立っていきます
そして生徒さんの成長と共に環境も人との付き合いの幅も広がり、良いことも嬉しいことも、残念なことも困ったことも含め、いろんな状況や人の考えに触れることになります
その時に自分で対処する方法を身につけておくことはとても大事なことです
それは状況報告も含め、誰かに「助けてください。」「困っています。」とヘルプを出せることも含みます
その一言が自分を守れる…そのことを知って経験欲しいから、私は時に生徒さんの演奏の手を止めて、優先すべきことを見落とさないようにしています