基本的にA君は明るくてイマジネーション豊かでユーモアのある子♪
リブログ内の「大の字になって大泣き」は今でもあります(^_^;)
私も人間だから正直なところ“ムキッ”となる瞬間があります(^^;;←修行が足りない未熟者
でもそれは偶に&一瞬のこと
なぜならば私の困りごとではなく、彼の困りごとであり、その上での表出なのだから
よし、支援者のスイッチオン!
大体はその子を静観し、必要な距離と時間をとる(その子の落ち着きを待つ+支援者はその子の表出に“賛同しませんよ”というサインの意味で視線を外す)
場合によってはいいタイミングを見計らって最適な言葉の量と温度と口調と角度と距離感でアドバイスをする
要は“いい塩梅タイム”をとります
その日はレッスン前にお母様からご連絡を頂きました
端的に言うと「レッスンの宿題(又は練習)が間に合っておらず、暴言を吐きながら習い事に行きました。(ピアノのレッスン前の別の習い事)すみません先生、レッスンの時に子どもと話してください。」と
お母様はA君への対応にかなりお疲れが出ていらっしゃるので(親子だからこその難しさです…)私ができる範囲でお母様へのサポートもさせてもらっている現状です
つまりこういう時こそお母様も誰かにヘルプを求めて良いのです
レッスンの冒頭は想像よりも生徒さんは穏やかでしたが、テクニック課題に入ると徐々に徐々に生徒さんから“上手くいかない苛立ち”が出はじめ、物への八つ当たりから私への突っ掛かり、そしてA君自身への罵倒(自暴自棄の言葉)と自傷行為が出てきました
即座に私はA君の身体をカバーし、「先生は君がなんと言おうと君の身体を守るよ。」と言って時間をとりました
少し気持ちが落ち着いたところで(本人の了解を得て)再度テクニック課題へ
なんとか上手く弾けたことで本人も少し気持ちがはれたようで、次のレパートリー課題に入りました
演奏自体はほんの少し流れがなくなる演奏でしたので、落ち着いて弾けば完奏できるレベルでしたが、やはりここでも苛立ち始め、叩きつけるような演奏になってきました
そこでこの曲のイメージのお話をすることにしました
決してパワフルな曲ではありませんが、A君は楽譜の挿絵のイメージから「威張っている◯◯の曲だと思ったから力強く弾いた!」とA君なりのストーリーを話してくれました
確かに挿絵を見るとA君の解釈も少し理解できる(笑)
「そうだね、確かにそう思っちゃうね。なるほど〜。」と、まずはA君の思いに共感をし、「実はこの曲ね…」と曲のイメージや大切にして欲しいことを伝えました
するとA君はそのアドバイスを全て感じとって、とてもステキな演奏をしてくれたのです♪
私は弾き終わったA君に対して具体的にどこかどんな風に良かったのかを誉め、「良い演奏だった〜♪」と伝えました
するとA君は私の方に身体を向け、真っ直ぐな目でこう言いました
「せんせい、さっきはごめんなさい。」
上手く弾けた安堵感もきっとあったと思いますが、A君はとても落ち着いた表情になっていました
私は「握手をしよう!」とA君の前に手を出しました
A君はしっかりと私の手を握ってくれました
そしてA君の頭を撫でて「『ごめんなさい。』を言うということは、A君が『何故ごめんなさいを言うことになったのか?』を自分で考えてくれたからだよね。難しいことだったかもしれないけれど、よく考えて言えたね。えらいなぁ〜。先生めちゃくちゃ嬉しいよ。
先生はA君の良いところやステキなところをたくさん知っているから、A君の身体を守るし、大事な手も離さないんだよ。
A君、今の気持ちを大切にしようね。そして自分で自分のことを諦めたらダメよ。」
「はい、せんせい。」
今までもたくさんの荒波レッスンを乗り越えてきたA君と私ですが(^_^;)この日初めて彼の口から「せんせい、ごめんなさい。」を聞きました
嬉しかった…
嬉しかったのは謝ってくれたことではなく、彼が自力で考えてくれた結果の言葉だったから
実は次のレッスンもレッスンの後半からかなり荒れたA君
でもレッスンの最後の最後で
「せんせい、さっきはごめんなさい。
今日は6時間目からずっと眠くてイライラしていました。」
そう、この日のA君はレッスンの冒頭から「眠い…」を連発していました
眠くて疲れてイライラする気持ちも分かりますし、そういう状態で演奏をしてもミスは増えるのでもっとイライラする…それも分かる
こういう時に気持ちの切り替えは大事ですが、私がもっと大事だと思うのは、自分の状況を相手に伝えて相談をする発信力であり、コミュニケーション力だと思います
例えば「先生、今ボクはとても眠くてキツイです。今日は◯◯だけを頑張るのでそれを聴いてもらうことはできますか?その他の宿題は来週聴いてもらえますか?」
これは現状伝達であり相談であり、交渉でありヘルプの出し方なんです
特にコミュニケーションに難があるお子さんはこの力が必要だと思います(そこをレッスンの中で訓練していくのです)
その力を身につけることで先ずは自分の状況説明をし、双方の折り合いがつくポイントを探して提案・話し合いをして現状でのベストを尽くすことができる
この日は『なぜボクがイライラしていたのか?』という1番重要なふり返り+それを言葉で伝えることまでできました‼︎
立派だーーー‼︎
私はこの日もA君と握手し、「今日のA君はイライラの理由まで言えた。そしてごめんなさいも言えた。ふり返りができるって凄いことだよ!
今日みたいに眠くて上手くいかないかもしれない日は、先ず先生にそのことを伝えて相談をしましょう。
誰だってキツイ時もあれば眠い時もある。
それを誰かに伝えてその話し合いでレッスンを決めても先生は良いと思うよ。
自分がイライラしないためにも相談することを忘れないで。」
さっきまで大荒れだったA君はポロッと涙を流して「うん、相談する。」と言ってくれました
それでも荒波レッスンはやってくるでしょう(^_^;)
でも彼は少しずつですが確実に成長しています
『あの子はこの子』です(^-^)
その荒波レッスンから得られることは彼の一生に繋がることだと信じているから、私はA君の手を離さないのです

