みずま音楽教室
「みずま音楽教室」には健常の生徒さん、障がいのある生徒さんが在籍していらっしゃいます
今日は障がいのある生徒さん向けのリトミック『ぽこ・あ・ぽこコースシリーズ』が、“なぜ鍵盤レッスン受講前に必要なコースなのか?”と言う事を綴ってみたいと思います
これまで障がいのある生徒さん方の中で、“レッスンスタート期から即鍵盤レッスン”と言う生徒さんはお一人のみ
(『生徒さんご紹介コーナー』の初期に登場して頂いたヒロ君です♪)
その他の生徒さん方は、障がい児さんを対象にしたリトミックレッスン、『ぽこ・あ・ぽこコースシリーズ』を皆さん修了されて、ピアノの個人レッスンへと移行しています♪
最初に言います!
ピアノの個人レッスンを行う中で、(体幹&ビジョントレーニングは別として)何か特別な支援や配慮等…実は何もしていないのです(^_^;)
鍵盤にシールを貼る
鍵盤カードを置く…等
本当に何もしていません
レッスン動画すら撮っていません(^_^;)
その日のレッスン予定を記した“見立てボード&マグネット”は(ぽこコースでは必須アイテム‼︎)、お一人の生徒さんのみ継続使用中ですが(見立てが必要な生徒さんですので)、後の生徒さん方は皆さん既に使っていません
絵カード・写真カード・足置きマットも使っていません
これらの支援グッズは、それぞれの生徒さんに対して、又はリトミックレッスンを行う上で必須アイテムでした
殆どの生徒さん方は見通しが立ち辛い事への不安感・不快感から、レッスン中じっとしている事が難しく、気持ちも落ち着き辛い状況でした
ですが、今は必要ありません
実は先ほどお伝えしました“見立てが必要な生徒さん(自閉症のお子さんです)”ですが、レッスン時間の関係で、生徒さんが一番困ってしまう“突発的な問題”等がどうしても起こってしまう場面があります
そんな時、キチンと言葉で“お断り”を伝えると、「分かった♪」と理解を示してくれ、次に進む場面がかなり増えました
ボードに書いている事・書いていない事
リトミックレッスン当時に比べ、項目の実行・変更・削除に対して、明らかに強い拘りが減りました
“お断り”さえキチンと伝えてあげれば、予定変更後も生徒さんはとても穏やかですし、この点だけを見てもこちらの生徒さんの大きな成長を感じます
そしてこれは皆さんに言える事ですが、リトミックレッスンの受講期間内で、ココでのレッスン・レッスンの流れを受け入れてくれるので、次のステップに対する過度な緊張感が無いのだと思われます
長いと感じるかもしれない40分間の個人レッスンですが、リトミックレッスン自体が同じ40分間なので、そこもポイントなのかも?
皆さん非常に集中していますし、重ねて毎回のレッスン後には進歩・成長が必ず見えます
何故支援グッズが不要なのか?
何故40分間の個人レッスンを生徒さんお1人で(つまり母子分離をして)受ける事が出来るのか?
それは冒頭でもお伝えしました『ぽこ・あ・ぽこコースシリーズ』を経験しているからです♪
『ぽこシリーズ』は、心から音楽を楽しむ事と同時に、今、その子その子にとって本当に必要な力は何か?その力を出来るだけ付けさせてあげる事(療育的項目や、体幹&ビジョントレーニング等)を重要視しているレッスンです
重ねて、鍵盤レッスンへの移行を見据えたカリキュラムを組んでいますので、それが後の“鍵盤レッスン40分間”と言う時間を、生徒さん方は集中して過ごせる事に繋がるのです
ですから、“ピアノのお椅子にずっと座れ無くて…”と言う生徒さんは、実はお一人もいません
勿論、気持ちが途切れる時も有りますが、40分間の中でピアノを弾くだけで無く、歌を歌ったり、ワークをしたり、指体操をしたり、体幹&ビジョントレーニングをしたり…盛り沢山ですので、必然的に項目が変わる事で気持ちも切り替わり、あっと言う間にレッスンが終わります(*^_^*)
『ぽこシリーズ』の後半では、“鍵盤あそび”と言う項目で、たっぷりとピアノに触れて頂きます♪
黒鍵を使った鍵盤あそびからスタート!
先ずは徹底して2つの黒鍵の位置(座る位置も含め)を生徒さんに学んで頂きます
その時、鍵盤に触れる前に(ピアノの椅子に座る前に)、“鍵盤カード”や“紙けん盤”をかなり多用し、黒鍵の位置やドの位置を徹底して伝えていきます
ですから、いざピアノの椅子に座った時に生徒さんは困る事がありませんし、個人レッスンに移った時点で、特別なサポートは不要なのです
事前準備・指導を徹底する事と同時に、遊びながら、楽しみながら生徒さんへ伝えてあげれば、ドの音への理解に時間は多くかかりません
私がけん盤カードや紙けん盤を使うのは本当にこの時だけ!
音符カードですら…余りと言うか…殆ど使っていません(^_^;)
テキストの中のカラー音符とワークで十分なのです♪
(生徒さんによっては、カラー音符のテキストは導入期のみの使用で、その後は白黒の音符のテキストを使用したり、又生徒さんによっては引き続きカラー音符テキストを使用しつつ、+αで白黒音符のテキストを追加する等、生徒さんの理解度によって当然の変化を付けています)
八分音符・四分音符・二分音符・四分休符迄は、リトミックレッスンの中でリズムカードとイラストを使って習得しています
リトミックレッスン(最終期)の生徒さんの理解度合いによっては、ドレミの読み書き&演奏まで進みます(ココで、“お絵かきワーク”等を先行使用します)
そうして生徒さん方はリトミックレッスンを卒業し、完全に個人レッスンへと移行した時、真っさらなテキストを開いても、
「あ!
ドがある!
レがある!
ミも知ってる〜‼︎」となるワケです(*^_^*)
そして『ぽこシリーズ』の最終期では、その後の個人レッスンを想定した“母子分離レッスン”も行いますので、生徒さん方はパニックを起こす事もありませんし、不安感ゼロ&ノンストレス状態で鍵盤レッスンへと入っていけるのです(*^_^*)
と言う様に、“移行期”に関しては、生徒さんの様子・反応を見ながらかなり慎重に進めていますので、いざ鍵盤レッスンが始まっても健常のお子さん方とのレッスンと何も変わりはありません
“4つのお願いボード”
予定を記した“見立てボード”の前後に、このボードの絵と文を読み合せしながら、“レッスンでの心の準備”をします
指導の際、否定の言葉や厳し目の言葉がNGだった生徒さんも、個人レッスンでは“先生がなぜ厳しく言っているのか?”を理解し、受け止める事が出来る様になります
「あり得ない!」と言われるかもしれませんが、肯定的な言葉だけでなく、叱る事も実はあります
上記の様な少し緊張感のある場面での受け止め方や、生徒さん自身が難しいと感じる事・困っている事を言葉で伝える訓練、つまりSSTの要素をリトミックレッスンの中で組んでいますので、その経験と学びによって生徒さん方はパニックを起こさず、受け止め、気持ちを言葉で伝えてくれます
つい先日も、こんな事がありました
ある生徒さん
眠くてイライラしていました
グズっていました
その時生徒さんは、「センセ、今ね、眠い…。だからピアノが弾けない…。」と、言葉で伝えてくれる様になりました
そしてその直後、生徒さんは私が言葉を発する前に、「眠いけど、眠いけど…でも頑張るね。」と、涙をポロンと零しながら、それでもピアノから手を離そうとしませんでした
『ぽこコースシリーズ』ご入会当初のその子でしたら、気持ちを上手く伝えられずに大大大号泣!
お母様や私、楽器にそのイライラを言葉や態度でぶつける
レッスンは落ち着くまでストップ状態でしたが、この子もリトミックレッスンの中で、“気持ちを伝える練習”を沢山積み重ねてきました
そして今、この成長結果です!
成長しました!
本当に本当に成長しました!( ; ; )
ちゃんと自分の今の気持ちを伝えつつ、状況判断しながら自分の気持ちをコントロールしているのです
なんて立派な事でしょう‼︎‼︎
(大人だって難しい事なのに‼︎)
この様に多くの生徒さん方が成長していく中で、講師として改めて感じる事は、
鍵盤レッスンの前のリトミックレッスンで、どれだけの経験を生徒さん方に与えてあげられるか?
講師と生徒さんとの信頼関係=絆を作る事が出来るのか?
事前準備=先行体験
これが、けん盤レッスンを楽しく受けて頂く為の、楽しく学ぶ為の最大のポイントだと思います!
『ぽこコースシリーズ』の生徒さん方の中には、重度の障がい児さんもいらっしゃいます
鍵盤レッスンへの道のりは険しいかもしれません
支援グッズは継続使用になるでしょう
しかし、今、リトミックレッスンの中で、数ヶ月前まで私が想像も出来なかった事を生徒さんは出来る様になっているのです♪
これも鍵盤レッスンへの事前準備であり、先行体験なのです
私はどんなに時間が掛かっても、リトミックレッスンの楽しさとはまた違った、“鍵盤レッスンの楽しさ”をこの子に伝えてあげたいと思っています♪
音楽教室でのレッスンは、リトミック、ピアノやエレクトーンレッスンの場でありながら、“小さな社会”でもあると思っています
この小さな小さな社会での経験が、きっとこの子たちの力になると私は信じて、これからもレッスンの日々は続きます♪
※補足※
私は鍵盤レッスンでの支援グッズ等の継続使用を否定していません
必要な生徒さんには必要な支援であり、そして大切な支援ですから、生徒さんに応じて使用すべきだと思っています
♪お知らせ♪
大変申し訳ございませんが、生徒さん募集の受付を、中止させて頂きます
来年の募集は来春に告知させて頂きますので、暫くお待ち下さい♪
