診断を受ける前、ABAを知る前2、3歳のころの長男:空の様子をお話します。


ABAを知る前からモンテッソリーの働きかけやABA的対応はそこそこできていたようです。

どうせ、空は言葉は理解できないから、とお菓子はタダあげしていたのですが、親戚のおばさんからある日・・・





「あら?「ちょうだい」って言わせないの?」


と言われ ハッとしました。無理だと思うけどやってみよう・・・



それからはお菓子をあげるときには「ちょうだい」を言わせてからお菓子を少しづつあげることにしました。

ABAを知った後、それがマンドトレーニングというものにあたり、言葉を伸ばすのに有効なアプローチだったことを知りました。


道順が異なり癇癪を起こした時は、「これはまずい、この子のいいなりになっていたら、大変なことになる」と直感しました。



そこで、癇癪に動じず、今思えばABA的対応はできていました。

その対応とは、道順がいつもと異なることで癇癪が起きても、「こっちの道 いきたいんだね、その気持ちはわかったよ」と共感の気持ちを伝えます。

「でも今日は、こっちの道はいきません」と主導権は親が持ち(コンプライアンスを築く)
落ち着くまで抱きしめました。

「いきたいんだね」「でもいつも自分の思い通りにはならないよ」




ときどき、共感の気持ちはかけながら抱きしめながら背中をトントン・・・

20~30分大泣きして空は落ち着きました。

そして、3日間それを繰り返すことで、道順のこだわりはなくなりました。


毎日2時間の散歩の間中、「葉っぱ!」「みどり」「(郵便)ポスト」など実物にタッチさせながらのリピートや、

「あっ ねこ!」「あっ飛行機!」と指差しをしなかった息子にフルプロンプト(介助)で指差しをさせ、注目させリピートさせるなどのしつこい取り組みをしていました。





しつこいだけでは、子どもに嫌われます。楽しげにがポイントです。

ある文献では 「しつこい母の方がABAでの伸びはいい」と書いてあったようです。

納得・・私、しつこいんですよ(汗)



上記のような取り組みでABAを知る前から自発言語が2語文まで「おかし ちょうだい」などはでていました。

いろいろな単語も覚えました。

ただし、その時はただ、単語をリピートさせるだけで完全なるオウム返しを定着させてしまっていたのです。



言葉が出る前から、母「これ何?」(指さしながら)母「はっぱ」と疑問詞もセットにして語りかけるべきだったことには後で気が付きました。

空はオウム返しの3語文が出るようになっても、会話はまったくできませんでした。

空は完璧なオウム返しでした。


母「眠いの?」 空「眠いの?」

母「眠くないの?」 空「眠くないの?」

母「どっちなの?」 空「どっちなの?」




一生会話をすることはできない・・

泣きました。

カードを並べ「~ちょうだい」にチャレンジ。

空→カード見ていない。質問理解していない?できない。


母、あきらめる。

つみきの色分けをさせようとチャレンジ、空→何をやるのか分かっていないできない。

母あきらめる。 

このように、ABAを知る前、私は働きかけをすぐにあきらめていました。

この子には、無理と思っていました。

ちょっとしたコツで、「できない」が「できる」に変わることを知らなかったのです。




動物園に連れて行っても動物への興味ほぼゼロ。動物を見ない。

顔を動物に向けても目だけは違う方向へ・・働きかけあきらめる。

興味があるのは水道の水の流れや排水溝、車のタイヤ、室外機などくるくる回るもの。

バイクの音、駐車場のブザーの音などに大泣きしていました。(現在は問題なし)

場所みしりもひどく、何かにとりつかれたように泣き叫ぶので何か悪い霊でもついているのか?

とお払いをすることを考えたこともありました。




公園の遊具で他のお友達がいると怖くて近づけない、私からまったく離れられない。

他のこと比べて子供らしくない空にイライラして うざったいと思い突き放したこともありました。(ごめんね。空)

しかし、これが静電気を帯びた糸くずのように、離せば離そうと思うほどに余計にくっついてくるのです!!

このような不安が強い子供の場合は充分に安心するまで親に甘えさせることが必要だということは後から学びました。




同年代のお子さんと比べては あまりの違いにショックを受け、

「うちの子いつのまにか言葉覚えちゃって・・」「そうそう、うちも~」

というママ友の話に ひきつりながら笑顔でやり過ごしたり・・


何回も何十回も何度も繰り返さないと言葉を覚えないのです。

現在、定型発達の下の子を育ててみて自然に言葉を覚えていくすばらしい能力に日々感心している次第です。


この子から離れたい・・話かけても反応がほとんどなく、子育てはつまらない・・・

と、実家に預けてウクレレを習ってみたり、あまりきちんと向き合っていたとはいえない状態でした。

どのように話かけたらいいのか、遊んだらいいのかわからなかったのです。

おままごとをしようと思っても私の一人芝居で反応がなく、段々と家でのかかわりは減っていきました。



しかし、幸いにして、近所は自然が溢れる環境でした。

家で遊ぶことが苦手な私は、毎日2時間近く散歩をすることにしました。

なるべくスーパーでなく個人商店に行くようにして、オウム返しでも豆腐屋さん、八百屋さんなどで、

「とうふ一つ下さい」など言えるようにしてお金の受け渡しなどをさせて社会とのつながりを持たせる工夫をしました。





近所は 自然が豊かな所でしたので、木の根っこを掴んで崖登りや木登り、小川でアメンボとり、秋には 落ち葉のかけあいっこなど さまざまな経験をしてきました。

この働きかけは、感覚統合 、運動機能の発達、五感を刺激して脳の発達にもプラスになったと思います。




1歳6ヶ月健診のときのことです。

しばらくすると空は、暇でつまらなかったからでしょうか、自分の頭をたたき出しました。(自傷行為)

問診をうけている保健婦さんに、

「お母さん、おうちで叩いているの?」と言われたこともありました。

「たたいていません!」と言い返すのが精一杯でした。


実際に、その時は叩いていなかったのでものすごく腹が立ちました。

もっと大きくなってからは数回叩いたこと・・あります(反省) 

3歳児健診では、会話やりとり不能(質問されても聞いていない、答えられない)

視力検査など目隠しが怖くてできない測定不能(何をしているか理解できない)


すべてオウム返しで会話ができなかった時(3歳6ヶ月のころ)ABA(つみきの会)に出会いました。

つみきBOOKの否定、肯定の課題をクリアして会話が成立することができるようになり言語は飛躍的に伸びました。




しかし、独学で行なった自己流のダメダメABAセラピーで挫折しかかり、親子共々精神的にかなりまいった時期がありました。

ABA(DTT・机上セラピー:机に向かい合って課題を行うやり方)は正しく行なえば(親がイライラしなければ)何の問題もありません。

DTTは効率よく学ぶことができますし、小学校に上がってからの前準備として、机上セラピーでの慣れは大きな効果を発揮します。


私が中心に行ってきたのは、生活や遊びの中で言葉を伸ばす(機会利用ABAと言われるもの)でしたが、机上セラピーも取り入れました。

ABA机上セラピー、機会利用ABAどちらにも良さがあるということですね。

私はABA信者ではありません。その他の療法にも良さがあると思っています。

その子の特性に合わせてそれぞれの療法のいいとこどりでサポートできたらと思います。

大切なのは、子どもが笑顔でいられることですから・・。







ABA(DTT・机上セラピー)で挫折しかかった私ですが、その時は自分のやり方に問題があるとは思いませんでした。

なかなか課題をできない息子を責めていました。

これではダメと思い、ABAエージェンシーに通うことにしました。



ABAセラピスト大北友先生のセラピーを見て、はじめて、私のやり方が悪かったことに気づいたのです。

できないのは息子のせいではなかったのです。私のセラピーの進め方の問題でした。

現在、大北先生は、療育教室ことばとの代表者さんです。

的確な課題を提供していただき、いつもにっこりとやさしく相談にも乗っていただき、心強い存在でした。

一人で進まなくていい・・という安心感を得ることができました。



つみきの会に入会したての方がいらっしゃいましたら、DTTを行なう際には無料貸し出しDVDや定例会に参加して実際のセラピーを見ることが大切なことです。


百聞は一見にしかずなのです。


ABAエージェンシーの力を借りるのも一つの手です。

(ただ、セラピストのあたり、はずれはあるのが現実、親はしっかりとエージェンシーに主張するところは主張していきましょう。


そうした働きにより、エージェンシーのセラピストの質も上がっていきます。)

マンドトレーニング・遊びの中で、楽しみながら言葉を引き出すコツについては、オーティネット・若井道子さんのセラピーから学びを得ました。

若井さんの遊びのアイデアは、なるほどーと目から鱗のものがいくつもありました。

若井さんには、セラピストとして私がデビューしたとき、クライアントさんのご協力もいただきながら、さまざまなことを勉強させていただきました。

ありがとうございました。



行き詰った時には、人の手も借り、一人で抱え込まないようにしてください。


子どもを信じる気持ちの大切さは、行動コンサルタント、東京:ころん代表 ますながりさ先生から学びました。

子どもの気持ちに寄り添いながらも、あきらめず、時にKYにしつこく楽しく働きかけを続ける・・

子どもが泣いてもオロオロすることなく、笑顔で見守る、信じる気持ちは大切だなあと実感しました。

りさ先生との出会いで私の生活の中でABA的にかかわるアプローチも有効な手段であることがわかりました。

出版した本では、生活や、遊びの中でABA的に働きかけをし、どのように子どもの力を伸ばしていくか、4コママンガも取り入れながら説明しています。

私の失敗経験を生かし、笑顔で楽しい生活をお子さんと送ってくださいね。



今の姿が子どものすべてではありません。

5年後、10年後にはコツコツと働きかけをしていくことで想定外のお子さんの成長がきっとみられます。


どのお子さんも、その子なりに成長していきます。


可能性を信じて前に進んでいきましょう。

では、口角上げていきましょう(^^



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