『悪魔の辞典』というすごい本がある。
アンブローズ・ビアスというアメリカ人の作家が書いた本で、初版が出たのは1911年である。
『悪魔の辞典』は、イギリス国王公認の聖書(欽定訳聖書)と闘った本である。
英国国教会が公認する公式のキリスト教支配体制を強烈な皮肉の形を取って、一冊の断固たる本にまとめあげたものなのである。
欽定訳聖書は、現在の英米人で学歴のない人たちでも、必ず学び教えられる。
自分の人生を生きる上での重要なルール・ブックとして、今でも存在している。
(ヨハネ黙示録をホントに信じている。)
キリスト教の聖書(新約、旧約の両方)は、古代中東アラビア世界で成立した書物である。
旧約聖書とは、「モーセ5書(トーラ)」のことである。
これがユダヤ教の聖典そのものである。
ユダヤ教には、このトーラの他に、タルムードという戒律書(生活を規律する本)があるようだ。
だから『悪魔の辞典』の背景にある英米人のキリスト教的教養を冷笑し、風刺するビアスの『悪魔の辞典』の素晴らしさに日本人が直接に向かっていって、これを吸収しようとしても、無理なことである。
なぜなら、その前提となっている欽定訳聖書のほうが理解できていない。
だがしかし、キリスト教が日本人に与える洗脳などどうでもいい。
それより『悪魔の辞典』を理解するほうが日本人は向かうべきだ。
そしてそれは、なんとかできることである。
なぜなら、『悪魔の辞典』という言葉に表れる、
現体制を批判し、現状としての主流派の人々の保守的で温厚な、すなわち虚栄的で偽善的な生き方を皮肉って、ズバリと本当の真実を言い当ててしまうことの大切さ
のほうを、日本人はなんとか分かるのである。
もっとズバリ言うと、悪魔主義と神秘主義とは何か。
それは次のような決然たる態度のことだ。
例えば、4月に日本の大学の法学部や医学部に進んだ学生たちに対して、学部長である大学教授は、開口一番、学生たちに何を語るべきか。
学部長はどうしても始めの授業内容説明会で、新入生たちに次のように言わなければならない。
「いいですか。諸君は何のために大学生となり、この学部に来たか。それは、君たちがいい暮らしをしたいからです。
諸君がこの学部に入学したのは、将来お金儲けをして、いい暮らしをしたいからである。
そのために法律学の勉強(あるいは医学)の修得があるのだ。
君たちは、世の中の人々の苦しみに集って、彼らを利用して、自分が高収入を得て、優秀で立派な人間だと周りから認められて、温厚で穏やかそうにしながら威張りたい。
だからここに来たのです。よろしいですね」
と、どうしてもこのように言わなければいけない。
絶対言わなければならない。
それが“地獄の門”である。
こういう類の本音をズバリと書いているところが、ビアスの『悪魔の辞典』の凄みなのである。
あるいは、官僚どころか、県庁や市役所の職員になったばかりの新人公務員たちに対して、研修所長は、次のように言うべきだ。
「いいですか。皆さんが公務員になって、この役所に入って来たのは、それは、楽をしたいからだ。
楽をして、なるべくキツくない仕事をして、公務員としての地位と収入が保証されて、のんびりと生きたいからだ。
国民(住民)に奉仕する公務員として、一所懸命に自分は人々のために尽くしたい、などと思って公務員になったわけではない。
公務員試験を受けて合格して公務員になったのは、自分のためだ。
人々のためではない。
自分の生活のためだ。
民間企業は、競争も厳しくていつ潰れるかわからない。
民間企業は仕事もキツい。
労働基準法など守られない。
だから公務員になった。
人々に尽くすために公務員になりたいと思ったのは、ホンの表面の思いつきで、一応そういうことになっているが、誰もそうは思っていない。
皆さんの先輩である私もそんなことは思っていない。
私は、公務員は全体のための奉仕者(憲法15条。だから特別な権力・権限を持っている)だと教わっているが、そんな気持ちはない。
自分は自分のために公務員になった。そうですね。みなさん、そうですよね」
このように腐れ公務員の先輩たちは、新人公務員たちに正直に説教しなければいけない。
正直とか善とか正義とは何かの隠された真の意味、「本当の真実」を暴き立てて世の中に示す。
それが悪魔主義者・神秘思想家としてのアンブロズ・ビアスの立場である。
問題はあくまで、強欲と淫乱症である。
人間は今もなおこの2つのことで悩み苦しんでいる。
この2つの難問に人類のすべての問題はまとめることができると言ってよいほどである。
もっと分かりやすく言えば、色と欲である。
別の言葉で表せば「金銭スキャンダルと女性(男性)スキャンダル」である。
週刊誌のゴシップ記事なるものを突き詰めると、たったこの2つだけで成り立っている。
この2種類以外にスキャンダルは無い。
有名人、芸能人、権力者の金銭問題と性欲問題を一般大衆がのぞき見したり、あざけりたい。
この国民の側の嫉妬感情がいつもある。
それを別のコトバで言えば「大衆の劣情に訴える」である。
だからこそ出版・言論活動というのが存在する。
出版、報道、言論などと言ってもそれほど高級なものではない。
世の中はキレイごとだけでは出来ていない。
出版・言論活動も他のすべての業界と同じくらいに穢い世界である。
「ヤメカルト」
http://www.youtube.com/user/dokuritsutou2#p/p
http://www.youtube.com/watch?v=GG7cOEZ87yk&p=0AC0C0BEEA3FF70F&feature=BF&index=6
「ヤメカルト2」
http://video.google.com/videoplay?docid=1448005534830611298
【不信任決議 対 保身リコール (阿久根市長 竹原さん) 】
【官僚組織 】