仕事納めの日、午後遅い出勤だったので
思い立って映画を見に行ってきました。
シアターキノでやっていた
俳優、脚本家、映画監督など、マルチに活躍するイーサン・ホークが
アーティストとして自分のことを見つめなおしていたときに
元ピアニストで今はピアノ教師、
89歳のシーモア・バーンスタインに出会い(その時は84歳)
人柄に一目で魅せられ、ドキュメンタリー映画製作を思いつく。
で、その作品がこれです。
子どものころピアノはやっていたけれど
シーモアさんの名前は知らなくて
それもそのはず、
ピアニストとして活動していたのは50歳までだから
わたしが生まれたころに現役引退してる。
なんだけど、そんなのはどうでもよくなるくらい
シーモアさん、すっごい素敵で、チャーミング。
言葉のひとつひとつが、
そして映画の中で流れる彼のピアノのひとつひとつの音が、
どれもあたたかく、品があって、滋味深い。
♪
人生には衝突も喜びも調和も不協和音もある。
避けて通れない。
音楽も同じで、不協和音も解決もある。
不協和音がなかったらどうか?
和解の意味を知ることもない。
♪
映画の中では、シーモアさんの言葉だけでなく
レッスンの風景も紹介されているのだけど
その教える姿からも、
シーモアさんが音楽に、教え子に、
真摯に向き合っているのが伝わってくる。
彼の友人や教え子たちが語る、
彼の人となりも、どれも敬愛に満ちたもの。
あまりにピアノの音が優しくて
前半不覚にも少ーし寝てしまったのですが…(汗)
♪
音楽の教師が生徒にできる最善のことは
生徒を鼓舞し、感情的な反応を引き出させること。
音楽のためばかりではない。
人生のあらゆる場面で、必要なことだから。
♪
音楽が好きな人、昔音楽をやっていた人はもちろん
芸術、創作にかかわる人、
何かを教える立場にある人、
そして今、人生の折り返し地点を迎えている人、
先が見えなくて悩んでいる人にも
響くところがあるんじゃないかなと思う。
♪
音楽家としての自分と普段の自分を
深いレベルで一致させることができると、
やがて音楽と人生は相互に作用し、
果てしない充実感に満たされる。
♪
クライマックスは、シーモアさん三十数年ぶりのコンサート。
彼にとっての音楽が、人生が、
奏でる音に詰まっていました。
シーモアさんにとって、演奏するというのは、
感動をほかの人にシェアすることなんだそう。
それは教えることも同じ。
わたしも、自分の中のものを、心動いたことを、
周りにシェアして、循環させて、生きてゆきたい。
実は札幌での上映は
12月30日で終わってしまったのですが
道外ではこれからのところもあるようです。
機会があったら、ぜひどうぞ。
